2012年7月25日~9月20日まで実施していた「第3回高校生デジタルフォトコンテスト」に全国からたくさんのご応募を頂きましてありがとうございました。
応募総数738点という多くの作品の中から、グランプリ以下13作品を選ばせて頂きました。
どの作品も「高校生活」というテーマを存分に表現していて、審査員の先生方も選考に大変苦労していました。その中でも先生方をうならせた13作品です。
なお、受賞作品は、オリンパスプラザ東京および、2013年2月15日(金)〜17日(日)開催の「若きつくりびと 日本工学院卒業展 2013」(会場:パシフィコ横浜)で展示予定です。 ぜひお越しください。
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横浜市出身。写真学校卒業後、写真家助手を経て、23歳でフリーランスに。ライフワークとしているモンゴルでは、独自の視点で自然風景からスナップ、ドキュメンタリーまで幅広く撮影。2005年「路上少年」で第1回名取洋之助写真賞受賞。個展開催多数。公益社団法人日本写真家協会会員 www.tokyokarasu.net
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宮城県仙台市出身。オリンパスイメージング株式会社に入社し、オリンパスデジタルカレッジ(写真教室)を企画・運営。年間500回以上の写真教室を開催。オリンパスデジタルカレッジインストラクター フォトマスターエキスパート。
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日本工学院放送制作芸術科を卒業後、写真家・三好和義氏に師事。アディダス、コーセー、TAYA、AERA等、ファッション、ビューティーの他、風景写真でも多くの作品を発表するなどジャンルにとらわれず活動中。2006年より日本工学院グラフィックデザイン科講師として後進の育成にも携わる。
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広告制作会社を経て、日本工学院専門学校教員となる。現在グラフィックデザイン科、Webデザイン科の学科長として学生の指導にあたっている。
※受賞者の高等学校は受賞当時のものです
高校の体育祭のリレーの場面、ゴール直前で転んでしまった選手の様子です。
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たわいない瞬間と言ってしまえばそれまでですが、学校生活は結構そんなことの繰り返しなのかもしれません。当たり前に過ぎていくシーンほど記憶にも記録にも残りにくいもの。「今」を記録することでその時間を止めておくことができます。記憶はどんどんおぼろになっても、この写真が1枚あれば将来様々な学生時代の思い出を振り返れるでしょう。想像力を膨らませるタイトルをつけたところに作家としての可能性を大きく感じました。(清水 哲朗氏)
「箸が転がっても楽しい年頃」ということばが、この写真を見ていて頭に浮かびました。正直に言って被写体となったふたりがどんないきさつからこのシーンに至ったのか、おじさんの私には想像すらできませんが、この笑顔(笑い顔か)からは若者ならではの華やいだエネルギーを感じます。日々の様々な出来事が笑顔に包み込まれているような慎ましい生命力を感じます。おそらく作者も笑いながらシャッターを押したのではないでしょうか。構図、表情ともすばらしい1枚です。(鶴田 勇一氏)
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ホラー映画のワンシーンの様に、ふざけている友達を撮影したのかと思いきや、被写体は先生!「稚気愛すべし」と言いますが、この先生は学生たちから慕われているのでしょうね。先生と生徒の関係が伝わって来る素敵な写真です。被写体の前後を暗くした光の捉え方、懐中電灯に照らされた顔の一部を印象的に見せる絶妙な露出、左右に暗い壁を配したフレーミングも文句無しです。(小泉 修氏)
学園祭準備中のひとコマ。とのことですが、先生のお茶目な表情と顔に当てた懐中電灯の光から、「お前たち、早く終わらせて帰れよ!」と言う声が写真から聞こえてきそうな、臨場感とユーモア溢れる作品です。これまでの応募作品であまり見かけることの無かった、先生を被写体としているあたり、生徒と先生の良好な人間関係も想像できます。撮影技術的な要素では、入り口のドア枠を使ったフレーム効果により、被写体の先生に、視線が集中する構図になっていることも好評価に繋がっています。(菅野 幸男氏)
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この写真は私たちの日課の「かくれんぼ」をしている時の写真です。隠れている友達のドキドキしている姿をメインで撮っていたら、オニ役の友達が後ろから「みぃーつけた!」と声をかけました。不意打ちにあって驚いている友達の顔と、オニを代われてうれしい友達の微笑んでいる顔が正反対で面白かったです。
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放課後に遊んでみました。
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ラグビー部の先輩。他校との合同チームで出場した先輩の横顔をブロマイド風に撮影しました。
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いつも集会のとき、生徒は並べることなく自分の好きなところに上履きを置いていきます。
ふと見るとそれが妙なリズムを出していて、とても面白いと私は感じました。また、上履きはボロボロだったり履きつぶされていたりと一人一人の個性が出ていて、生徒が写っていなくても十分学校生活を表せる一枚だと思います。
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この日は初雪で部活が休みになり、初雪が降ったことと、部活が休みになったことのHAPPYな気持ちをカメラにおさめました。モノクロにしたのは、雪の白が一番はっきりしていて、色がなくても、この二人からHAPPYが伝わってくると思ったからです。
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友達の忘れものをつかっていたずら!
毎日こんな感じに色々黒板をつかって遊んでいます。
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桜のなかで
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修学旅行の最終日の写真です。右端に映っているのは引率の先生です。
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セルフタイマーを使って友達と写真をつくることが好きです!!
THE青春な一枚だとおもいます。 -
ある日の授業が終わった後、ふと教室を見回してみると、こんな感じだったのでおもしろく思い撮りました!
きっといい夢をみているはずです(笑)
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3回目の開催。今回も幅広いイメージでレベルの高い作品が数多く集まったことに感謝いたします。第1回から審査をしているとある程度応募作品傾向が見えてきます。休み時間、放課後、部活、運動会、修学旅行、ジャンプ、花火で絵や文字、お互いを撮り合ったもの、遊び心やアイディアを生かして作りこんだものなど。そのどれもが高校生活でのかけがえのない時間を記録しており、月日が経つごとに記録したありがたみを感じるでしょう。
とはいえ、コンテストの性質上、過去も含めて似た作品と比較してしまうのでそれ以上のイメージを目指さなければなりません。また、背中を写した作品が多く寄せられましたが、雰囲気は伝わっても表情が見えない写真は説得力に欠けます。一声かければクリアできるのにと思えるものはマイナス評価としました。人物写真は「顔が見えて、シャッタータイミングが良く、被写体の声が聞こえてきそう」な作品は共感を覚えます。舞台がイメージできればさらに評価は上がります。上位に選ばれた作品はそういう観点からも審査員の心をしっかりと掴みました。
【写真展期間】
2013年1月23日(水)~2月6日(水)
【営業時間】
10:00~18:00(日・祝日定休)
【会 場】
オリンパスプラザ東京
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町1-3-1 NBF小川町ビル1F
Tel:03-3292-3403
アクセス等、詳細は下記をご参照ください。
http://olympus-imaging.jp/event_campaign/olympusplaza/tokyo/
ポジション選び、画面構成、シャッタータイミング共に素晴らしいですね。人間は決定的瞬間ほどシャッターを押せません。予想外のハプニングに遭遇したときは動物的本能で身を守るためそれが何であるかを確認するまで体が萎縮してしまいます。作者は日々シャッターを押しているのでしょう。ファインダーから目を離さなかったことでその瞬間に反応し確実にモノにしました。それぞれの男子生徒の表情はまさにドラマを見ているようです。(清水 哲朗氏)
見事に決定的瞬間を撮った1枚です。こうしたハプニングがあると、ピントが合わない事が多いのですが、転んでしまい悔しそうな表情を捉えた技術力の高さに加え、地平線を斜めにした不安定なフレーミングが、緊迫した状況をリアルに表現しています。望遠レンズで圧縮された、転んだ走者と後続の走者との距離感、ボケ具合も良いですね。転んだ走者は、どうなったのか? その後の展開をイメージさせる力強さを持った1枚です。(小泉 修氏)