ホテル業界研究
ホテルで働くさまざまなホテルスタッフたち
ホテルの現場ではたくさんのプロフェッショナルな仕事が、ホテルの運営を支えています。「宿泊」「料飲」「宴会」など、いくつもの専門部門にはさまざまな仕事があり、それぞれが連携し協力し合いながら、プロのスキルを駆使して、お客様がホテルでより良い時間を過ごすために活躍しています。 ここではホテルの仕事の中で代表的なものをご紹介します。
ホテルのブライダルやイベント、宴会 : ブライダル専門スタッフやバンケット(宴会)スタッフが活躍
ホテルにとって、宿泊とともに重要な”商品”は、ブライダル(婚礼)や宴会、そしてイベントです。宿泊客以外に利用者を広げることで、その売り上げは、ホテルの業績に大きく影響を与えます。各ホテルでは本格的なチャペルや神殿、大規模なホールや宴会場を持ち、ブライダル、宴会、イベントに専門のスタッフを配置してプロのサービスを提供しています。そのため、ホテルの仕事の中には、ブライダルコーディネーター、フラワーコーディネーター、コスチュームコーディネーター、テーブルコーディネーター、そして介添人などのブライダル専門の職種や、配膳サービススタッフ、クローク、ソムリエ、音響・照明スタッフなどのバンケット(宴会)スタッフも重要な位置を占めているのです。
ホテル業界の給与・年収 : 一般企業の平均と同等の給与。昇進・キャリアアップによって年収はアップします。
年収や給料は、勤務するホテルの規模などによってそれぞれ異なります。日本のホテルは職業別の採用ではなく、ベッドメイクも経理も同じ年の採用ですと同じ給料となりますが、外資系のホテルの場合の年収や給料は、採用の職種によってそれぞれです。年収は一般企業の平均とそれほど変わりませんし、ボーナスも一般企業と同様に、年1回ないし年2回支給されます。また、リゾートホテルなどの場合は、繁忙期・閑散期に残業時間に差が出るため、残業代によって収入の増減が生まれることもあります。経験が上がるごとに出世・昇給があり、年収もアップします。
ホテルスタッフのキャリアアップ : あらゆる職種経験を経てキャリアアップ、支配人になれるチャンスも
ホテルでは、1年~3年ごとに現場でのさまざまな職種をポジションチェンジしながら経験することで、自分の職場・ホテルについて、仕事についてよく知り、ホテルスタッフとしての基礎力を身につけていきます。そして各専門部門の支配人となり、業務を統括する責任を負う経験を積み、マネジメント知識や能力を身につけていくことでさらにキャリアアップをめざすことが可能です。マネジメント職を経て総支配人になるのも夢ではありません。実際に、ホテルには専門学校卒の総支配人がたくさんいますし、女性が総支配人のホテルも多くあります。
ホテル業界へ就職するには : 語学力、コミュニケーション能力、ホスピタリティを武器にチャレンジ
ホテルスタッフになるためには、まずホテルの採用試験に合格することが必要です。ホテルの多くは、新卒採用や、中途採用も行なっています。特に必要となる資格は基本的にはありませんが、レストランサービス技能検定(HRS検)、サービス接遇検定、マナー・プロトコール検定などを取得しておくと有利です。また、大手外資系ホテルなどでは語学の能力を重視する場合もあるため、TOEICも有効です。大手ホテルの場合は、応募資格の学歴を「専門学校卒以上」とする場合が多く、ホテルスタッフとして必要な基礎知識やマナー、そして各職種のプロスキルを身につけることができ、ホテル実習なども行われる、ホテル学科のある専門学校で学ぶことが、就職への近道となるでしょう。
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