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コンピュータ関連のお仕事③

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニア

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アプリケーションで、社会をもっと快適にしよう。

パソコンやスマートフォンの普及に伴い、「アプリケーション」ということばが日常的に使われています。アプリケーション開発を手がけているIT企業も多く、アプリケーション開発を専門的に行うエンジニアも存在します。それがアプリケーションエンジニア。アプリケーションエンジニアは、さまざまなアプリを生み出し、便利さ、快適さを社会にもたらしています。そして、アプリケーションを通して、私たちの暮らしを豊かに彩っています。

めざせる学科

アプリケーションとは? アプリケーションとは、コンピュータ上で動くプログラムの総称。

アプリケーション(Application)とは、もともとは「適用」を意味することばです。コンピュータ上で動くプログラムは、ユーザーが利用するために「適用」されたものと言えます。Windowsで動くプログラムは、すべてWindowsに適用したアプリケーションであり、Macで動くものはMacに適用したアプリケーションです。スマートフォン上で動くプログラムも、すべてアプリケーションです。

アプリケーションは、最近では「アプリ」や「app」と略され、一般化しています。アプリと聞くとスマホアプリを想像する人が多いかもしれませんが、他にもWebアプリ、業務系アプリ、組み込みアプリなどの種類があります。

アプリケーションの種類

スマートフォンのアイコン
スマホアプリ

スマートフォン用に開発されたアプリです。iPhoneやiPad向けに作られた「iOSアプリ」、Android端末用に開発された「Androidアプリ」など、モバイル端末の種類によってアプリの種類が区分されることもあります。

お店のアイコン
Webアプリ

Webブラウザ上で動作するアプリです。WindowsやMac、AndroidやiPhoneなど、どのプラットフォームでも利用できます。代表的なものに、YouTube、Gmail、Amazonや楽天市場などのショッピングサイトがあります。

棒グラフと円グラフを組み合わせたアイコン
業務系アプリ

業務の効率化や経営課題を解決するためのアプリです。主に顧客情報や売上情報を管理する企業の基幹系システムなどに用いられます。ExcelやPhotoshopなども業務系アプリに該当します。

車のアイコン
組み込みアプリ

家電製品や産業機器などに組み込まれて機器の動作を制御するアプリです。自動車、エアコン、エレベーター、デジタルカメラ、自動販売機、銀行のATMなど、日常生活で使用するさまざまな機器に内蔵されています。

アプリケーションエンジニアとは? アプリケーションに関するすべての業務を担うスペシャリスト。

アプリケーションエンジニアとは、アプリケーション開発を専門的に行うエンジニアです。顧客(ユーザー)が抱えている課題に対し、解決策となるアプリケーションを提案・開発し、動作テストや保守業務も担います。アプリを開発する際には機能を実装するだけでなく、各端末や各OSでのユーザビリティや操作性なども意識して開発を行います。

アプリの使用感をスマホで確認しているイラスト

システムエンジニア(SE)との違いは、仕事の範囲です。アプリケーションエンジニアとSEは同じ開発職ですが、SEがシステム全体の開発や管理を担うのに対し、アプリケーションエンジニアはシステムの中のアプリケーションだけを専門的に担当します。ただし、呼称を分けず、両者をシステムエンジニアと呼んでいる企業もあります。

アプリケーションエンジニアの仕事内容 他のエンジニアと連携しながら、アプリケーションを開発します。

アプリケーションエンジニアは、ユーザーの要望をヒアリングしてどんなアプリを作成するかを決定し、アプリの機能やデザインなどを設計した上で開発に当たります。アプリの開発はシステム開発と同じように、要件定義、設計、プログラミング、テスト、運用・保守など、いくつかの段階に分かれており、アプリケーションエンジニアは基本的にそのすべての業務を担います。

アプリケーション開発の流れ

開発のワークフロー
要件定義

ユーザーの要望をもとに、開発するアプリケーションの全体像を明確にし、 要件定義書にまとめます。

基本設計

アプリケーションの操作方法や画面のデザインなど、ユーザーの立場から見た設計を行います。「外部設計」と呼ぶ場合もあります。

詳細設計

アプリケーション内部の動きやデータベースとの連携など、開発者の立場から見た設計を行います。「内部設計」と呼ぶ場合もあります。

構築(プログラミング)

プログラミング言語やフレームワークを使用し、設計書通りにアプリケーションを開発します。

テスト

アプリケーションが正常に動作するかどうか確認します。基幹系システムなどにアプリケーションを搭載する場合は、アプリケーション単体で動作チェックを行った後、システムに組み込んでシステム全体をチェックします。

リリース

テストが完了したら、アプリケーション(またはシステム)をユーザーに受け渡します。

運用・保守

納品後もアプリケーション(またはシステム)が問題なく稼動できるように、メンテナンスしていきます。ユーザーから改善の要望が生じた際には、2次開発、3次開発へと進んでいきます。

他のITエンジニアとの連携

基幹系システムのような大きなシステムに搭載するアプリケーションを作る場合は、プロジェクトリーダーを中心に、データベースエンジニアやネットワークエンジニアなど、さまざまなITエンジニアと連携しながらシステム全体を作り上げます。要件定義や設計などの工程ごとに歩調を合わせ、それぞれの成果物を共用しながらプロジェクトを進めていきます。

アプリケーションの開発手法

アプリケーションの開発手法は、大きく ウォーターフォール型アジャイル型に分かれます。それぞれ開発の進め方や開発工程が大きく異なり、アプリケーションの種類や開発期間の長さなどを考慮に入れながら、プロジェクトごとに開発手法を決定します。

①ウォーターフォール型

ウォーターフォール型とは、前記の図のように「工程を1つずつ順番に終わらせていくやり方」です。ウォーターフォール(滝)という名前が示すように、水が上から下に流れるがごとく、後戻りせずに開発を進めていく手法です。基幹系システムなどの大規模なシステム開発(アプリケーション開発)で使われることが多く、最初に全体像を設計するため、予算が立てやすい、進行状況を把握しやすい、などの特徴があります。

②アジャイル型

アジャイル(Agile)とは「素早い」という意味です。アジャイル開発はリリースまでの期間が短く、開発途中の仕様変更などにも柔軟に対応できる比較的新しい開発手法です。機能ごとに「要件定義→設計→実装→テスト→リリース」といった小さなサイクルを回し、どんどん機能を膨らませていきます。楽天市場のようなショッピングサイト(Webアプリ)やスマホアプリなどの開発に向いている手法です。

アジャイル型の工程進行イメージ

アプリケーションエンジニアになるには?

アプリケーションエンジニアになるためには、アプリケーションエンジニアとしての基本的な知識とスキルを身につけることが大切です。実務経験や資格は無くてもなれますが、あらかじめ必要なスキルや、スキルを身につける上で役立つ資格について知っておくと、今後の学習の指針になるでしょう。

アプリケーションエンジニアに必要なスキル

プログラミングスキル

開発するアプリケーションによって使用するプログラミング言語は異なります。業務系アプリでは、Java、C、C#、PHPなどが使われます。WebアプリではPHPやRuby、スマホアプリではJavaやSwiftなどの言語が主に使われます。どんなアプリを作るのかによって必要な言語が変わるため、自分の将来をじっくり考えた上で、なるべく多くの言語を習得しておくと活躍の場が広がります。

コミュニケーションスキル

ユーザーの要望を汲み取り、最適なアプリケーションを提案するためにはコミュニケーションスキルが重要です。また、基幹系システム開発などの大きなプロジェクトでは、データベースエンジニアやネットワークエンジニアたちと共同して作業を進めていくので、相手を理解し、自分の考えをきちんと伝えるためにもコミュニケーションスキルは大切です。

工程全般に対する基礎的な理解力

システム開発は、さまざまなITエンジニアが専門分野を受け持ち、協力しながら完成に向かいます。アプリケーションエンジニアは、データベースエンジニアなど他のITエンジニアと連携してアプリを開発するので、データベースやセキュリティ、ネットワークなどの基礎的な知識は不可欠です。また、チームの一員としてプロジェクトを計画通りに遂行するためにも、プロジェクトの全体像を把握し、工程全般に対する基礎的な理解力を備えることが求められます。

スマホで使用感を見ながら開発している手元

アプリケーションエンジニアをめざす⼈におすすめの資格

基本情報技術者試験(国家資格)

経済産業省が認定する「情報処理技術者試験」の中の一つであり、もっともスタンダードな資格です。ITエンジニアとしての基本知識を認定する資格で、企業の注目度も高く、取得すれば就職活動などで大きなアピール材料になります。日本工学院ITカレッジでもこの資格を重視しており、資格取得を徹底サポートしています。

応用情報技術者試験(国家資格)

情報処理技術者試験」の中で、基本情報技術者試験の上位に位置づけられる資格です。高度なIT人材を認定するための資格であり、ネットワークやデータベース、プロジェクトマネジメントなど分野ごとに試験が分かれているので、取得すれば幅広いスキルが身につきます。

情報処理安全確保支援士試験(国家資格)

情報処理技術者試験」の中で、もっとも上位レベルに位置する資格です。サイバーセキュリティに関する実践的な知識やスキルを認定する資格であり、システム管理や情報セキュリティマネジメントなど、広範かつ高度な知識・スキルが問われます。

Androidアプリケーション技術者認定試験(民間資格)

Androidに必要なアプリケーションスキル(スクリプト言語に関する知識など)を認定する民間資格です。Android開発に直結する技術を習得できるため、取得をめざす人は少なくありません。

Python3エンジニア認定基礎試験(民間資格)

Pythonでのプログラミングを行う際の基礎的な文法理解を証明する資格です。PythonはAI分野の主流言語であるため企業も重要視しており、取得すれば就職の際にも有利です。試験内容が公式のチュートリアル(手引き書)から出題されるため、チュートリアルの内容に沿って資格対策の授業を行っています。

OCJ-P(民間資格)

OCJ-P(Oracle Certified Java Programmer)は、オラクル社が認定する世界共通の民間資格です。Webの世界で広く使われているプログラミング言語「java」を使ったプログラミング能力を評価します。この資格を取得すると、業界標準に準拠した高度なスキルを証明できます。


日本工学院のアプリケーションエンジニア育成教育

アプリケーションエンジニアをめざすなら、日本工学院ITカレッジで学んでみませんか。日本工学院ITカレッジでは、アプリケーションエンジニアになるために最適な学習環境を整え、希望者一人ひとりをプロのアプリケーションエンジニアに育てています。

実際の授業中の生徒の様子

特長1 ITの初学者をプロのエンジニアに育てるカリキュラム。

日本工学院ITカレッジのカリキュラムは、学習内容を段階的に明示し、学生一人ひとりの習熟度に合わせて無理なくスキルアップできるように作られています。だから、ITの初学者でも大丈夫。入学生の中にはプログラミング未経験者も大勢いますが、最初はIoTなどを活用した簡単なプログラミングから始めるので、楽しみながらスキルアップすることができます。

特長2 ロボコンへの参加を通して、アプリ作りがますます好きになる。

実際に導入されているLEGO社のロボット開発教材

アプリ作りは、授業中の楽しみだけではありません。ものづくりの好きな学生たちが放課後実習室に集まり、「ETロボコン」などへの参加に向けて、日夜プログラミングの腕を磨いています。ETロボコン(ETソフトウェアデザインロボットコンテスト)とは、レゴ社のマインドストームを使って組み込みソフトウェアの技術を競うコンテスト。純粋にソフトウェアのクオリティだけで勝敗を決める、アプリ作りが好きな人にとっては非常に魅力的な大会です。日本工学院の学生たちは、他にも「WRO(World Robot Olympiad)日本大会」などに参加しており、ITカレッジ全体でロボコンへの参加をサポートしています。

特長3 めざす資格を確実に取得できる、充実した資格サポート。

初めてIT系の資格にチャレンジする人が、いきなり難しい資格に挑戦してもなかなかうまくいきません。めざす資格を確実にゲットするには、取得計画を立て、効率よく勉強することが大切です。日本工学院ITカレッジでは、学科ごとに資格ロードマップを作り、学生が計画的に資格を取得できるようにバックアップしています。資格サポートも、授業を中心に、デジタルメディアやインターネットを活用したeラーニング、資格試験直前の模擬試験など、さまざまな方法で行われています。

特長4 チームでアプリを開発する実習を行い、実践力を磨いています。

開発したシステムの使用感をスマホで確認している手元

ITスペシャリスト科(4年制)では、3年次になるとチームでシステムを開発する「グループ演習」がスタートします。この実習では、5〜6人がチームを組み、要件定義から設計、実装まで、半年から1年かけてシステムを作っていきます。実習内容は非常に実践的で、この実習を経験した学生が企業のインターンシップに行った際、「学校でやっていることと同じ」と漏らしたほど。チーム開発で育まれたスキルは、社会に出てからきっと役立ちます。

特長5 卒業後すぐに使えるスキルが身につく『卒業制作』。

卒業制作は、2年間または4年間の学習の集大成。ITスペシャリスト科(4年制)の場合、1年かけてシステム開発などのプロジェクトに取り組みます。それを指導するのは、ITエンジニアとしての実務経験が豊富な先生たち。プロジェクトチームのリーダーが全体をマネジメントし、工程を管理しながら開発を進めていく様子は、まさに業界の開発現場そのものです。先生と学生のやり取りも臨場感にあふれ、学生たちは卒業制作で身につけたスキルを生かし、IT企業に就職後すぐにITエンジニアとして活躍しています。

先生からのメッセージ

Teacher's Voice、煤孫 統一郎のポートレート

ITスペシャリスト科(4年制)
情報処理科

煤孫 統一郎 先生

担当科目:プログラミング実習、UML実習、
サーバーサイドプログラミング

【プロフィール】
大手SIer関連企業で20年間、アプリケーションエンジニア、システムエンジニアとして活躍。プロジェクトリーダーとして要求分析から運用・保守までの全工程を担当した実務経験を持つ。大手流通企業のEDIシステム(商品の受発注などをオンラインで自動化するシステム)を開発するなど、主に企業の基幹システムの開発に従事。情報処理学会会員。

教育で⼼がけていること

現場の仕事の楽しさが伝わるように、常に意識して指導しています。

私はこれまで多くの現場を経験してきたので、なるべく現場の雰囲気が伝わるような指導をしています。「この技術はこういうときに使うんだよ」と、いま学んでいることが将来の仕事に直結しているとイメージできるように話しています。卒業制作の指導も、現場の仕事そのままのやり方でやっています。現場の仕事のリアルな楽しさを、在学中から感じてほしいのです。

アプリケーションエンジニアのやりがい

作ったものが誰かの役に立っている。そう感じられることが大きな喜び。

アプリケーションエンジニアは、さまざまな業種・業界のシステム開発に携わる仕事です。したがって、いろんなお客様の業務に詳しくなります。仕事を通して知識が増えますし、視野も広がります。

私自身の経験ですが、お客様の会社で自分の作ったシステムが動いているのを見ると、この仕事のやりがいを感じますね。実際に役に立っているんだと実感できますし、「このシステムのおかげで便利になった」と言われると、うれしさがこみ上げてきます。

アプリケーションエンジニアをめざすみなさんへ

オープンキャンパス+体験入学に来て、ITのおもしろさを感じてください。

アプリケーションエンジニアの仕事に興味がある人は、ぜひ体験入学+オープンキャンパスにお越しください。プログラムを作ってレゴやロボットを動かす実習を体験できます。スマホアプリでゲームをして、遊びながらプログラミングの魅力に触れることもできます。他にもネットワークやセキュリティ、AIなどの体験メニューもあるので、もしプログラミングが自分の想像と違っていても、何が自分に向いているのか、わかるかもしれません。ぜひ参加して、ITのおもしろさを感じてほしいと思います。

オープンキャンパス+体験入学でもっと知る

オープンキャンパス+体験入学 予約なしでもOK 当日参加歓迎

学校の雰囲気や授業のリアルを体験できる、日本工学院のオープンキャンパス+体験入学。教員や在校生がサポートしながら、質問や交流も気軽に楽しめます。未来への第一歩を、オープンキャンパスから始めてみませんか。