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第3回 高校生けんちくコンテスト

結果発表

結果発表

応募テーマ「安心な家」

(応募総数 128点)

審査委員長

岡本賢(久米設計特別顧問)

審査員

近藤慎二 (オートデスク株式会社 パートナーセールス 文教担当マネージャー)
小田島佑 (建築家)
高安重一 (建築家)

受賞作品

※受賞者の高等学校は受賞当時のものです

金賞

『交差点の家』

酒井 秀明
長野県立長野県長野工業高等学校

『交差点の家』

審査員コメント 高安重一氏

街路空間の安全性と街並形成を兼ね備え、かつ交差点にふさわしい住空間を新しい空間構成を生み出すことで、一気に解決させようという意欲的な提案。 この交差点であれば、自然と街並に意識が向かい、車の運転者もおだやかな気持ちで通交できそうです。

銀賞

『MEMORY』

北恵 昴
広島市立基町高等学校

『MEMORY』

審査員コメント 岡本賢氏

安心というテーマに直裁的に答える為に洞窟のような自然の森の中で暮らすという提案をガラス繊維を組み合せた様な素材で構築するというイメージが美しいプレゼンによってダイレクトにうったえられてくる作品となった。そこでの生活や子供達の遊びに様々な可能性を想像させる優れた作品である。

銀賞

『安心する町 ~1本の樹のような心地よい居場所~』

大滝 康平
埼玉県立熊谷工業高等学校

『安心する町 ~1本の樹のような心地よい居場所~』

審査員コメント 小田島佑氏

この作品は、人々が安心して住める近隣街区の生活単位空間に着目し、4軒の住宅の集合形式を十字型の通り庭で結合し、その中に象徴的に1本の大きな樹木を設定してある。テーマ(主題)としては、あまり真新しい提案ではないが、街づくりの上で、集まって住む、住い方のイメージが非常によく表現されており、のびのびとした開放感と開かれた安心感が伝わってくる。よく見かけるコンクリートブロックの塀で囲まれた戸建住宅の連続した家並を思い浮かべると、このフリーハンドの配置図から“ほっとする”安心感が感じ取れる仲々の力作である。

銀賞

『Renovation ~高齢者が生き生きと暮らす団地~』

三田 勇太郎
埼玉県立春日部工業高等学校

『Renovation ~高齢者が生き生きと暮らす団地~』

審査員コメント 近藤慎二氏

老後の安心をテーマに孤独死に焦点を当てた作品である。現状を客観的に分析し、孤独死を減らすために様々な建築的提案がされ好感が持てる。プレゼンテーションの完成度も高く自分のアイデアが第三者にストレートに伝わってくる。

銅賞

『THE TODAY AFTER TOMORROW』

嶋村 建哉
東京都立蔵前工業高等学校

『THE TODAY AFTER TOMORROW』

審査員コメント 小田島佑氏

この作品は、地球環境の変化(地震、異常気象)に着目し、人類が今迄築いてきた、地域運命共同体的な生活の場から一担離れ、新しい意図で地中に住む済み方の条件を考えて、生活空間の一例として提案している。 地下の地熱、自然エネルギーの利用、水の循環系統と食料生産等人間が生活するための最も基本的な生活基盤技術に問題意識を持ち、直サイに表現しており、好感のもてる作品である。

銅賞

『津波を恐れない家』

高山 昇吾
栃木県立宇都宮工業高等学校

『津波を恐れない家』

審査員コメント 高安重一氏

様々な外的要因に対して建築で何ができるのか?という問に対して、津波を考えると今までの住宅の形とは全く違った形を見つけられました。 波を流す形を発見したことと、最後は球体が浮かび上がりシェルターとなるストーリーは想像力をかき立てられます。

Autodesk賞

『children house』

渕田 和也
金沢市立工業高等学校

『children house』

審査員コメント 近藤慎二氏

3Dソフトを使用した作品の中でビジアライゼーションとしての表現に取り組みを行った事を評価しました。

審査員特別賞

『安心が生まれる家
~大きな机がつなぐ家族の未来~』

宮崎 佑馬
長崎県立大村工業高等学校

『安心が生まれる家~大きな机がつなぐ家族の未来~』

審査員コメント 高安重一氏

大きな大きな机のような「つなぎの間」が生活の様々な機能を満足させ物理的にもシェルター的な役割を果たしている。 何よりこの大きな机が家族が集まり、心の安心をもたらしてくれるでしょう。 新しい空間構成を作り出したと思います。

『家族が集う木の家』

佐藤 智華
秋田県立大曲工業高等学校

『家族が集う木の家』

審査員コメント 岡本賢氏

応募された多くの作品が自然の中で暮らす安心感をうったえたものが多い中でこの作品も大樹の存在感が与えてくれる安心感と家族が一体となる安心感をリンクさせてほのぼのとした家族団らん空間を提案している。メルヘンチックなプレゼンがそのイメージを再々強調しているように感じた。

『トワの箱船』

西岡 悠太
香川県立多度津高等学校

『トワの箱船』

審査員コメント 小田島佑氏

この作品を見たとき“ノアの箱舟”を当然にイメージし、人類の生誕と滅亡という“テーマ”を連想しました。 “安心な家”というテーマのコンテストで、本質的な安心・安全性というものは、本来際限のないもののように思われます。 この作品は人類の永遠のテーマに着目しているようにも思われ、何気なく気がかりに思われ、特別賞として選出しました。 遠い将来人類が宇宙のかなたに船出する時を思い若い人々の新鮮な提案作品のように思われてくる。

学校賞

  • 石川県・金沢市立工業高等学校

  • 埼玉県立春日部工業高等学校

  • 山梨県立峡南高等学校

  • 秋田県立大曲工業高等学校

  • 香川県立多度津高等学校

総評

第3回を迎えるこのけんちくコンテストは全国21校から128点の応募作品が寄せられました。今回のテーマが「安心な家」という事から3.11の大震災のイメージから発想された作品が多くありましたが「安心」を広い意味でとらえて日常生活の中での安心が若い人々にとってどのように考えられているのかが興味深く感じられました。やはり安心のイメージの基礎は大地と自然が多く語られています。その基本にたちかえって本当に安全で安心な環境は何かを若い人々が考えるきっかけになったらこのコンペの意義は大きかったと思いました。入賞作品の多くは日常的なコミュニケーションから安心な生活を得ることが多く取り上げられ、コミュニティや家族の安心をどのような形で構築していけるかという視点での提案が密度の高い追求の中で結実した作品となり若い建築を志望する多くの人々の将来の活躍が期待される有意義な審査を行うことができました。

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