応募テーマ「勉強のはかどる家」
審査委員長
岡本賢(建築家、元久米設計特別顧問、日本建築美術工芸協会会長)
審査員
渡辺朋代(オートデスク株式会社 エデュケーションマネージャ)
小田島佑(建築家)
藤原成暁(建築家)
受賞作品
※受賞者の高等学校は受賞当時のものです
『鳥研究室』
玉川 優莉
石川県 金沢市立工業高等学校
審査員コメント 岡本 賢氏
勉強する事は体験する事をテーマに、その為のイメージを鳥が集まる林の中の大木の中に住むというユニークな発想に大きな魅力を感じました。大木の中にさらに枝の付いた木があって何層にも重なる居室から様々な鳥の群れを観察し、鳥達の生態を体験するというイメージがほのぼのとしたプレゼンテーションから感じられる秀作です。
『23.4 dELTA HOUSE』
二瓶 一真
宮城県 仙台市立仙台工業高等学校
審査員コメント 小田島 佑氏
この作品は、外部に開放され、コンパクトな三角柱を3層に分割し、極限まで開放された階段スペースを勉強のはかどる場として提案している。住空間の中での勉強スペースのあり方を提案した作品が多くありましたが、その中で極限に特化し、完成度の高い作品として評価いたしました。惜しむらくは、この建物の周りの外部環境の設定が明確に表現されていればより高い評価になり得たと思います。
Autodesk賞
審査員特別賞
学校賞
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香川県立多度津高等学校
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秋田県立大曲工業高等学校
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沖縄県立浦添工業高等学校 (順不同)
岡本 賢 審査委員長 総評
第6回を迎えた高校生けんちくコンテストは191点の作品が応募され昨年より倍増されました。今回のテーマの「勉強がはかどる家」が高校生にとって日頃切実に感じている事であったことが、応募意欲を倍増したのではないかと思います。
提案の多くはいかに勉強に集中できる環境が作れるかという事を日常の家庭環境の中から生み出していこうとするものでした。自然環境と一体化したり独立した個室空間に閉じこもったりと様々な体験にもとづいた提案が多くなされました。その中でもユニークな発想を持った作品や生徒を通じた勉強が必要だという提案に関心が高まりました。
191作品の中から審査員の先生方が各々20作品程度を選び、第一次審査に50作品が残りました。その中から金、銀、銅賞を決めるのに大変な激論がかわされて、金賞1点、銀賞1点、銅賞5点という結果になりました。
短時間の中で多くの作品の中から良い提案を選ぶ為には提案の内容を如何に素晴らしいプレゼンテーションで表現するかが非常に大切な事です。若々しい発想、既存の概念にとらわれない発想を美しい表現で見せて頂ける様、次回もまた期待したいと思います。