応募テーマ「みんなが遊びに来たくなる家」
審査委員長
岡本賢(建築家、元久米設計特別顧問、日本建築美術工芸協会会長)
審査員
渡辺朋代(オートデスク株式会社 エデュケーションマネージャ)
小田島佑(建築家)
藤原成暁(建築家)
受賞作品
※受賞者の高等学校は受賞当時のものです
『Ocean View』
田村 静菜/市川 瑠夏
東京都立工芸高等学校
審査員コメント 岡本 賢氏
大海原の中にガラスの塔が立っている、それだけで興味を引かれる様な提案である。何の為のタワーなのか無邪気な好奇心をそそられて人々が遊びにいきたくなる、そんなインパクトの強い提案を卓抜な3DCADのプレゼンテーション力で表現し、他の作品を圧倒しているレベルの高い作品である
『守り人の家』
齊藤 あみ
富山県立高岡工芸高等学校
審査員コメント 藤原 成暁氏
都市と森の緩衝領域に着目し線状につなげて、増殖していく、家というよりも様々な場を提供するためのニュートラルな構築物のユニークな提案である。板状のそれが床や壁、時には屋根になって連続して、それぞれその場に応じて固有の空間を創出している。遊びの空間だけでなく、憩いの場にもシェルター機能にも可能な空間を秘めている。手描き表現も適切で好ましい。
『四姉妹が彩る食卓』
福田 裕佳
山梨県立甲府工業高等学校
審査員コメント 小田島 佑氏
友人や来客をもてなす場の提案を、食事空間の新しい表現として提示した好感の持てる秀作である。家族構成の個性的設定及びキッチンを中心に据えて、内外空間を大胆に横断する、オレンジ色の円弧テーブルが象徴的にデザイン意図を明示して、楽しげなイメージが伝わってくる。惜しむらくは、断面空間の高低関係に一工夫あれば、より高い評価になり得たと思います。
Autodesk賞
審査員特別賞
学校賞
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東京都立工芸高等学校
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秋田県立横手清陵学院高等学校
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沖縄県立浦添工業高等学校
岡本 賢 審査委員長 総評
第7回高校生けんちくコンテストは昨年同様の応募数で172作品が寄せられました。「みんなが遊びにきたくなる」というテーマの解釈は様々で意表をつくような形態で人々を招き寄せる案や、森や海の環境の中で楽しい場を提案するという案が数多く提案されました。第1次審査は5名の審査員が各々15作品を選出して41作品が選ばれました。その中から獲得点数の多い順番で金、銀、銅賞を選考する為に多くの議論の時間が必要でした。金賞に選ばれたのは海中に立つガラスの塔の家が抜群のプレゼンテーション力で美しく表現されていました。銀賞は家族の各人が個性的な場を作る楽しさや町の周囲に長い帯を巡らせて人々が憩いの場にするユニークな提案でした。今回は建築的にしっかりした案やそれをCADや模型で美しく表現している案が多くこの賞をきっかけに応募作品のレベルが上がってきている事が実感できました。