「高校生デジタルフォトコンテスト」
受賞13作品決定!
2011年7月25日~9月20日まで実施していた「第2回高校生デジタルフォトコンテスト」に全国からたくさんのご応募を頂きましてありがとうございました。応募総数1,108点という多くの作品の中から、グランプリ以下13作品を選ばせて頂きました。どの作品も「高校生活」というテーマを存分に表現していて、審査員の先生方も選考に大変苦労していました。その中でも先生方をうならせた13作品です。
審査員のご紹介
受賞作品のご紹介
※受賞者の高等学校は受賞当時のものです
「ちぢこまれー!」
沖縄カトリック高等学校
伊豆見 香苗さん
帰り道、雨でした。細い道を通ります。「ちぢこまれー!」
審査員コメント
清水哲朗氏
狙っていたのか偶然なのか。何気ない日常風景ですが、個性的な着眼点とつかず離れずの抜群の撮影距離、“ひらめき”にも似た絶妙なシャッタータイミングにより、その瞬間走ったであろう緊張感をリアルにとらえています。狭い路地で身を屈めながら折り畳んだ傘を差してまで進むという女子高生の仕草に思わず笑みがこぼれますが、等身大の姿に多くの人が共感を覚えるでしょう。タイトルを含め、見る側の想像力を巧みにかき立てています。
小泉修氏
「ちぢこまれー!」の合図とともに、傘だけではなく、体まで小さく屈んで歩く様が、今回の応募作品の中で一番印象に残りました。大人なら傘を斜めにして、足早にすり抜けて行く細い道ですら、遊びに変えてしまうユーモアと、その一瞬を見逃さないセンスが光ります。シンメトリーなアングル、人物のレイアウトも文句無しです。見る側を一瞬にして子供の頃に引き戻すかのような、力強さと暖かさを感じさせる1枚です。
「土俵」
市川高等学校
笹田 和宏さん
相撲部の練習の一風景です。脚立に登って、1脚にカメラを固定し、レリーズを使って撮影しました。
RAW現像でモード加工しています。
審査員コメント
菅野幸男氏
この作品を見た瞬間。“やられた!”と思わず声が出てしまいました。脚立を使い、さらに一脚にカメラを固定して撮影しているところは、初めからこの作品のイメージを持ち、狙って撮影したのでしょう。高校生力士8人と撮影者のチームワークによる勝利だと思います。高校生フォトコンテストならではであり、見た瞬間思わず笑みのこぼれる、見る人を愉快にしてくれる作品です。
小泉修氏
脚立に登り斜俯瞰から撮影した、大胆な構図が素晴らしいですね。8人もの部員が居るのに、とても静謐な、時間が止まっているかのような不思議な印象を受けます。またRAWデータで撮影し、自分の狙った世界観に仕上げている事も受賞の大きな要因です。ストレートフォトにこだわる事無く、色々な表現方法にトライして下さい。自分の意図した調子に仕上げる為に、パソコンのディスプレイを見つめる事も写真の楽しみ方のひとつです。
「山大好き」
都立大泉高等学校
荒木 優一郎さん
富士山に行ったときに撮影。
セルフポートレートでタイミングを合わせるのに苦労しました。
審査員コメント
清水哲朗氏
アングルの妙ですが、見事な跳躍力ですね。セルフタイマーで完璧なポーズと画面構成を仕上げるあたりはプロから見ても驚きの一言。山が好き、写真が好き、自分が好き。好きなことを原動力にひたすらまい進している姿は美しいですね。この作品は部屋に飾っておくと、いついかなるときにも勇気と希望と行動力を与えてくれるでしょう。今は何をやっても楽しい時期。細心でいて大胆な行動で今後も自分を大いに記録してください。
鶴田勇一氏
応募作品の多くが学校や関連施設での行事や部活動、学校生活、通学でのひとコマであるなか、この作品は異彩を放っていました。画面の中での高校生らしさとは跳躍力であり、しなるほど広げたからだや腕であり、全身に浴びた太陽の光です。この躍動感に若者(高校生たち)のエネルギーの可能性を感じました。コメントにもあるようにおそらく何度もチャレンジして撮影した苦労の1枚は作品としての完成度もたいへん高いと思います。
入選