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高校生デジタルフォトコンテスト第4回

結果発表

結果発表

「高校生デジタルフォトコンテスト」

受賞13作品決定!

審査風景

2013年7月25日~9月30日まで実施していた「第4回高校生デジタルフォトコンテスト」に全国からたくさんのご応募を頂きましてありがとうございました。応募総数1,230点という多くの作品の中から、グランプリ以下14作品を選ばせて頂きました。
どの作品も「高校生活」というテーマを存分に表現していて、審査員の先生方も選考に大変苦労していました。その中でも先生方をうならせた14作品です。

審査員のご紹介

清水哲朗氏

清水哲朗氏

横浜市出身。写真学校卒業後、写真家助手を経て、23歳でフリーランスに。ライフワークとしているモンゴルでは、独自の視点で自然風景からスナップ、ドキュメンタリーまで幅広く撮影。2005年「路上少年」で第1回名取洋之助写真賞受賞。個展開催多数。公益社団法人日本写真家協会会員

菅野幸男氏

菅野幸男氏

宮城県仙台市出身。オリンパスイメージング株式会社に入社し、オリンパスデジタルカレッジ(写真教室)を企画・運営。年間500回以上の写真教室を開催。オリンパスデジタルカレッジインストラクター フォトマスターエキスパート。

小泉修氏

小泉修氏

日本工学院放送制作芸術科を卒業後、写真家・三好和義氏に師事。アディダス、コーセー、TAYA、AERA等、ファッション、ビューティーの他、風景写真でも多くの作品を発表するなどジャンルにとらわれず活動中。2006年より日本工学院グラフィックデザイン科講師として後進の育成にも携わる。

鶴田勇一氏

鶴田勇一氏

広告制作会社を経て、日本工学院専門学校教員となる。現在グラフィックデザイン科、Webデザイン科の学科長として学生の指導にあたっている。

受賞作品のご紹介

※受賞者の高等学校は受賞当時のものです

グランプリ

「いいなー」

市川高等学校
笹田 和宏さん

校内水泳大会にて。こんなことならちゃんと鍛えておけばよかった。いいなー。

「いいなー」

審査員コメント

清水哲朗氏

清水哲朗氏

見ているうちにジワジワと面白さが込み上げてくる作品。“組み合わせの妙”とも言うべきその可笑しさに気づいた瞬間に他を圧倒するほどのインパクトを受け、作者の描いていた表現世界に惹きこまれます。たかがプール、されどプール。こんなところにもドラマがあったなんて!男として他人事ではなく、ただただ“現実”という言葉を噛みしめています。第2回高校生デジタルフォトコンテストで準グランプリを受賞した作者の実力は本物です。

小泉修氏

小泉修氏

2011年の準グランプリに続き、今回のグランプリ受賞おめでとうございます。前回の計算された完成度の高い写真からガラリと変わり、日常の一コマを切り取った写真での受賞となりました。十人十色、性格、肌の色、使う言葉、趣味、そして体型も人それぞれ違いが有り、その一瞬を見逃さずシャッターを押した笹田君のセンスが光ります。これからも、素敵な写真を撮り続けて下さい。

グランプリ 賞品
準グランプリ

「I Luv Phone」

東京都立工芸高等学校
清水 樹里さん

二人の関係を素敵に表現してみました。
まさに二人だけの世界です。

「I Luv Phone」

審査員コメント

小泉修氏

小泉修氏

アナログからデジタルになり、写真はとても身近な存在になりました。色々な才能、可能性を秘めた皆さんが応募してくれた、写真を楽しみ、そして新しい表現やアイディアを取り入れた作品を目にする度に、毎回驚かされます。その中で今回は特に精彩を放った「I Luv Phone」が選出されました。このコンテストのテーマである「高校生活」を携帯電話を用いる事で、時代性まで写し込んだ素敵な写真に仕上げてくれています。

菅野幸男氏

菅野幸男氏

iPhoneを使った、恋人同士の微笑ましい写真に目が留まりました。
使われている機種、色、携帯キャリアが、時代背景を表現しており、今しか撮れない写真となっています。同じことをする(したい)高校生は沢山いるんだろうなぁ。まさに”愛フォン”。高校生の自由な発想に感嘆しました。身近となったスマートフォンとそこに映し出される画像を使った写真表現に、新しい可能性を感じた1枚です。

準グランプリ 賞品
準グランプリ

「無気力な一瞬」

愛知県立佐屋高等学校
祖父江 咲木さん

ふと見ると四人が無気力でした。笑

「無気力な一瞬」

審査員コメント

清水哲朗氏

清水哲朗氏

もしかしたら、やる気のなさこそが高校生の源かも!という逆説を考えてしまうほどの傑作です。音や風のように目には見えない気力を被写体に選び、ビジュアル化することは至難の業ですが、それを易々とスマホでやってのける作者の巧さ。しかも絶妙な撮影時間帯、バランスの取れた画面構成、裸足の生徒…これは偶然なのか、計算なのか。作品を凝視し、いちいち頭で考えようとする愚かな大人はもっと無気力が必要なのかもしれません。

鶴田勇一氏

鶴田勇一氏

作品全体の色彩や、うっすらと伸びた4人の女の子(だと思いますが)と鉄棒の影。そしてこの無気力というか脱力ポーズから、ぬる~い温度が伝わってきます。たとえぬるくても温度を発しているという点がこの作品の魅力になっています。背後のフェンス、マンションのベランダ、物干し竿、鉄棒が画面を左右に横断している静的空間で、ブラリと干された洗濯物のようにも見える4人無気力な温度がこの作品をジッと見つめさせてしまいます。

準グランプリ 賞品

エプソン特別賞

「ラストラン」

千葉県立津田沼高等学校
原田 翔太郎さん

今年定年退職を迎える先生の最後の体育祭。 3年生の私達とはまたちがう想いで最後の体育祭を走りきったのだと思います。

「ラストラン」

エプソン販売株式会社様のコメント

先生の満面の笑顔を拝見していると、思わず微笑んでしまいます。この場所にいらしたみなさまの祝福する気持ち、ご退職される先生の思い、会場全体の雰囲気まで伝わる感動的な作品でした。これからも心の温まる素敵なシーンを沢山撮影していただきたいと思います。このたびは、おめでとうございます。

審査員コメント

清水哲朗氏

清水哲朗氏

多くの人に愛され、本人も悔いのない教員生活を送ってきたことが表情を通して伝わってきます。こういう現場に立ち会え、しっかりとイメージ通りに残せたことは撮影者冥利に尽きると思いますが、先生にとっても人生における大切な1ページを生徒が記録してくれた、かけがえのない宝物になったことでしょう。撮る人も、撮られる人も、写真を見る人も、誰もが嬉しくなる作品に幸せのおすそわけをいただきました。

エプソン特別賞 賞品

入選

「恋する視線」

松本第一高等学校
東 萌実さん

卒業式の日
最後のチャンス
声がかけられず、見つめる女の子を撮りました。

「恋する視線」

「来年こそ・・・」

神奈川県立瀬谷高等学校
有島 緋彩さん

高校野球の試合後、「負けてしまった」と泣く後輩を先輩が慰める姿を撮りました。

「来年こそ・・・」

「勝利!」

神奈川県立鶴見高等学校
遠藤 海さん

学校の体育祭の騎馬戦での夏組が勝利したときの写真です。この写真からは勝利したときの喜びがとても伝わってきてここまで感情が伝わってくる写真は自分の中で撮ったことがなかったのでこの写真にしました。

「勝利!」

「JUMPING」

和歌山県立神島高等学校
岡田 陽佳さん

高校の吹奏楽部の子に撮らせていただきました。

「JUMPING」

「居残り」

栃木県立栃木農業高等学校
熊倉 大樹さん

部活で残った先輩後輩コンビです。

「居残り」

「すたーと」

鹿児島県立加治木高等学校
小林 由梨香さん

高校の体育祭 リレー
全員が前を向いて、競いだす瞬間!!

「すたーと」

「崩壊」

埼玉県立伊奈学園総合高等学校
酒巻 祐花さん

この写真は、体育祭のむかでリレーという競技の時に撮りました。
むかでリレーは前後の人とひもで足を縛った状態で走るので、全員の息が合わないと転んでしまいます。

「崩壊」

「重力はどこ?」

岡山県立高梁城南高等学校
立藤 美加さん

この写真は放課後みんなと遊んでるときに撮りました。毎日同じ時間をともにすごすなか彼女たちは毎日違った表情をみせます。
そんなアホな友達に毎日支えられています。
彼女たちとすごす大切な日々のなかでもみんなの素顔が出ているアホな瞬間を切り取りました。

「重力はどこ?」

「姿勢を正して」

八千代松陰高等学校
手島 悠さん

学校にあるきれいな絵の真似を写真部の仲間と一緒に撮りました。
昼下がりの日が傾き始めた時間帯のゆっくりさが出てて柔らかい印象になりました。
大人になった時に思い出せる青春の一枚です。

「姿勢を正して」

「飛翔」

埼玉県立伊奈学園総合高等学校
早瀬 光太郎さん

この写真は、学校の文化祭にて水泳部が行う「ウォーターボーイズ」での一コマです。
とても素晴らしい演技だったのですが天候が雨だったので、カメラを守るため制服のYシャツをレンズに巻いて撮っていました。
この写真はそんな執念の一枚です。

「飛翔」
各入選作 賞品

コンテスト総評

清水哲朗氏

清水哲朗氏

応募枚数は過去最高の1230点。すべての作品を見終えたときには現代における高校生の生態をよく理解しました。なるほど、どれもなくてはならないものであり、それを記録し、発表することで多くの人からの共感を求めているのだと。写真っていいなぁ、高校生っていいなぁとつくづく思いました。使用カメラも一眼レフ、ミラーレス一眼、コンパクト、スマートフォンと幅広くあり、専門知識のある写真部員の力強い作品はもちろん、それ以外の生徒さんによる自由で発想豊かな作品に終始唸りっぱなし。どの審査員も、写真を見て、タイトルとコメントを読んで応募者の表現世界にどっぷりと浸かっていたのが印象的でした。見る人の足を4秒止めさせれば良い作品などとも言われますが、表現世界で活躍する審査員の心を鷲づかみにしてしまう高校生作品の魅力をひしひしと感じました。とはいえ、悪ノリしすぎた作品があったのも事実。共感を呼ぶためのパフォーマンス行為はどんなにすごくても評価はされません。日々の高校生活を記録するだけで十分作品になってしまう輝かしい世代ですので、今後もありのままの姿を写し、共感させてください。