「高校生デジタルフォトコンテスト」
受賞14作品決定!
2021年7月21日~9月30日まで実施していた「第12回高校生デジタルフォトコンテスト」に全国からたくさんのご応募を頂きましてありがとうございました。 応募総数1,839点という多くの作品の中から、グランプリ以下14作品が決定しました。どの作品も「高校生活」というテーマを存分に表現していて、また、非常に個性的で多彩な作品が数多くありました。 その中でも審査員をうならせた14作品です。
審査員のご紹介
受賞作品のご紹介
※受賞者の高等学校は受賞当時のものです
「私の問題」
愛知県立小牧南高等学校
水野 みみさん
難しい数学と自分の問題をかけあわせた一枚です。
審査員コメント
清水哲朗氏
パッと見は因数分解と二次方程式の解の公式に悩む女子高生。しかし、教室には誰もおらず、一人悩んでいる様子。タイトルを読むと数学の問題も上の空になるほどの問題を抱えているようです。マンガにでてきそうな悩み多き高校生のイメージを複数の写真を同一画面に重ねる「多重露光」機能を使って仕上げています。すべてのカメラに搭載されているわけではない特殊機能ですが、イメージを具現化するためにカメラ機能を活用、表現したことで審査員も目を引く一枚となりました。
小泉修氏
面白い!このまま広告写真として使えるクオリティです。文系の私には問2はお手上げ、、、解の公式?それとも、コメント欄に有る自分の問題を表現した計算式?イコールゼロが無いのも気になるし、そもそも私の見当違い?直接会って聞きたい!被写体の悩ましげな表情以上に、見る側にとっても、答えの出ない悩ましい、そして印象深い写真です。数学の問題のように、いつか自分の問題も答えが出ると良いですね。
「夕映え」
埼玉県立鴻巣高等学校
奈良 萌花さん
プールと窓の反射を見てほしいです
審査員コメント
清水哲朗氏
美しい夕景に見惚れてしまいます。作者も校舎の窓から見えた光景に心を動かされ、シャッターを押したのでしょう。空・光・水・映り込みに特に反応したのだと思いますが、校舎やプールサイドに立つ水泳部員まで画面に入れ込み風景写真的にとらえたことでスケール、臨場感描写につなげた冷静な判断力は高く評価できます。写真は引き算だとよく言われますが、引き算の後に足し算をすることで個性的表現が生まれます。それをサラッと表現できる作者。将来の活躍が楽しみです。
菅野幸男氏
雲の隙間から覗いた太陽、黄金に焼けたプール、窓に写り込んだ夕焼けの空、ドラマチックの三重奏に目が留まりました。
左側と下部に校舎を入れたことによりフレーム効果が生まれ、より一層プールと夕景、水泳部員に目線が集中されたことも良かったと思います。
水泳部の学生が未来に向けて飛び込もうとする、創造も掻き立てられる、高校生活の中でしか撮れない1枚です。
こんな夕焼けに照らされたプールに飛び込んだら気持ちいいでしょうね。
「密です」
向上高等学校
榎本 穂乃歌さん
高校生活最後のスポーツ大会で撮った写真です。まるでコロナに打ち勝つような密着した笑顔が見所です。クシャっとした二人の笑顔がかわいらしいに姿に注目です。
審査員コメント
小泉修氏
最高の笑顔だね。特別賞に加えてベストスマイル賞もあげたい。この写真を見ると、どんな大変な時でも笑顔が有れば、乗り越えられると信じられます。この先、進学や就職、恋愛など思うように行かない事も少なく無いかも知れません。そんな時はこの写真を思い出せばきっと大丈夫、上手くいくよ!ただ惜しいのが、背景が若干乱雑に見える事。アングルを工夫して、もう少し整理すれば、更に良い写真になったと思います。
「ピースしてんじゃん」
敦賀気比高等学校
八木 杏さん
中学で上手くいかなかった私に出来た何よりも大切な宝物です。
審査員コメント
川口貴弘氏
非日常の日々が少しずつ落ち着きを取り戻しつつあり、ピースサインは「これからも仲間と楽しく進んでいくよ!」というポジティブなメッセージと受け取りました。新型コロナウイルスの蔓延により、私たちは新たな視点を持つ必要に迫られました。学校生活も例外ではなかったと察します。あらためて友人や仲間の大切さを実感しているようで、幸せを呼ぶピースサインにも見えました。これからも仲良く青春をエンジョイしてください。そして、その記録をみんなで共有してほしいです。
入選
コンテスト総評
清水哲朗氏
過去2番目に多い1,839作品が応募された第12回。決勝ラウンドには237作品が残るハイレベルな争いとなりました。使用カメラはデジタル一眼とスマホが95%を占める中、フィルムカメラがやや増えたのは面白い傾向でした。デジタルネイティブの高校生にとってフィルムの優しい味わいや現像が出来上がるまでの時間、ドキドキ感に新たな価値を見出しているのでしょう。アナログとデジタルを融合した作品に新しい風を感じました。
テーマは今回も「高校生活」。日常、放課後、部活、習い事、休み中の出来事などにレンズを向けたものが多く寄せられましたが、グループもしくは個人で演出した意欲的な作品もありました。また約2年続く世界的なコロナ禍で活動が制限される中、マスク生活やソーシャルディスタンスを活用した表現もあったのは非日常が日常になりつつある慣れによる心の余裕に映りました。3年間の限られた高校生活ですので悲観的に考えるよりもいかに楽しむかという柔軟な発想が新たなものを生み出す原動力となるのでしょう。これからも皆さんには日々の記録、表現手段、世界言語として写真と関わってくれたら写真家として嬉しいです。
展示会のご案内
「第12回 高校生デジタルフォトコンテスト 受賞作品展示会」開催!
受賞作品および、今回惜しくも受賞に至らなかった最終審査進出作品も展示しています。
【写真展期間】
2021年12月16日(木)~12月27日(月)
【営業時間】
10:00~18:00(火曜・水曜定休/最終日 15:00まで)
【会場】
オリンパスプラザ東京ショールーム
〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-24-1エステック情報ビルB1F
Tel:03-5909-0190
アクセス等、詳細は下記をご参照ください。
https://fotopus.com/showroom/tokyo/