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マンガ・アニメーション科四年制/マンガ・アニメーション科内設置コース

アニメーションコース

蒲田 八王子 職業実践専門課程認定学科

アニメ制作の各工程を深く学び、スペシャリストとしてアニメ業界へ

制作工程ごとの分業制が確立しているアニメ業界への就職を目指し、作画(原画・動画)、背景美術、彩色、撮影、映像編集など、各工程のスキルを身につけます。アニメ業界の第一線で活躍するプロの講師による指導のもと、業界標準ソフトとデジタルツールを使った数々の実習はリアルそのもの。日本工学院は約30年におよぶアニメ教育を通じて多くの卒業生を業界に送り出しており、卒業生や業界との強い結びつきによって、業界就職率は90%以上を誇っています。

学べること

学びの領域 アニメーション制作のすべての工程について学べます

アニメーション制作の流れを大まかに分けると、プリプロダクション(作画の準備段階)、プロダクション(作画などの実制作段階)、ポストプロダクション(編集段階)の3段階となります。段階ごとにさらに細かく工程が分かれており、さまざまな職種の人たちが協力して一つのアニメ作品をつくり上げます。アニメーションコースでは、すべての工程をひと通り学んだ後、興味のある分野を集中的に学んでいきます。

アニメーション制作の流れ

アニメーション制作の流れの図
アニメ制作の土台となる資料が机に広げられている様子
モニターを見て先生の話を聞く学生たち

【企画〜絵コンテ】 作品の土台となる重要な過程

アニメ制作は企画立案から始まります。作品のテーマやコンセプト、など、作品の枠組みを決め、シナリオライターが脚本(ストーリー)を書き上げます。
脚本ができたら、シーンごとの構図やカメラワーク、キャラクターの動きなどを描いた絵コンテを作成します。絵コンテとは、どんな絵にするのか、どんなカット割りで、どんなカメラワークを使うのかなど、制作スタッフ全員が共有すべき「設計図」です。

映像の流れを示す絵コンテの一部
学生が場面設定を描いている様子

【レイアウト】 カットごとに場面設定を描く

絵コンテをもとに、各カットの場面設定を描きます。キャラクターがどこに配置されて、どのアングルで写されるのかなどを決めます。これをもとに作画担当はキャラクターを動かし、美術担当は背景を描いていきます。

キャラクター動作のキーとなる絵
学生がモニターを見ながら作業している様子

【原画】 キャラクターの動きのキーとなる絵を描く

いよいよアニメの作画作業がスタート。原画マンがレイアウトをもとに、キャラクターに動きをつけていきます。例えば、ジャンプする場面では、立っている絵、ジャンプする前の予備動作の絵、ジャンプした時の一番高い位置の絵、着地した時の絵など、動きのキーになる絵を描いていきます。作画監督はそれぞれの原画マンが描いた絵のテイストを統一したり、動きを修正していきます。

キャラクターの動作をつなぐ中割り
学生が中割り作業をしている様子

【動画】 キャラクターの動きを滑らかにする中割りを描く

中割り(原画と原画の間をつなぐ絵)を追加して、キャラクターの動きを滑らかにし、絵を完成させます。動きの軌道やスピード感を伝えるために必要な作業であり、原画マンの指示に従って動きを作っていきます。動画を担当する人を動画マンと呼び、新人アニメーターの多くは動画マンからスタートします。

白い壁に面した茶色の階段の背景画
学生が背景画を描いている様子

【背景】 背景を描き起こして作品の世界観を作り上げる

レイアウトから起こされる背景原画をもとに、背景画を描いていきます。背景はアニメの印象を左右する重要な役割を担っており、日常の空間をそのまま描くことが重要ですが、リアルに描けばよいわけではありません。リアルに描きすぎてキャラクターが浮いてしまうこともあります。
 
背景について学ぶ『アニメーション実習』では、背景美術のプロの先生がキャラクターと背景の微妙なバランスまで直接指導。作品ごとに背景の描き方も異なるため、実践を通してプロの技術を伝授します。

各工程の素材を組み合わせて完成した映像の一部
学生が合成作業をしている様子

【撮影(合成)】 素材を合成してベストの絵を作る

セル画や背景画など、各工程から上がってきた素材を組み合わせて合成します。料理に例えると、食材を調理するシェフの役割を担います。作品のクオリティを左右する重要な工程であり、ここで作った映像が最終的な映像となって視聴者や観客の目に届きます。現在は撮影作業はデジタルで行われていますが、カメラがついた撮影台を使用していたアナログ時代の名残りとして「撮影」という呼び方が続いています。
 
『アニメーション実習』では、プロの現場で使われている「After Effects」を使いながら、素材の合成や特殊効果(エフェクト)の追加などを実践します。

パソコンで作業をしている学生
モニターの映像を見る学生たちと奥の部屋でアフレコ作業をしている学生の様子

【編集・録音・ダビング】 映像と音響を組み合わせてついに作品が完成!

撮影から上がってきた各カットを順番につなぎ、カットとカットの間の不要な部分を整理して、1本の映像にまとめます。ストーリーや演出の意図を明確にするために、最終的にカットの順番や長さを変えることもあります。その後、アフレコ(台詞入れ)などを行い、映像素材と音響素材を組み合わせて作品が完成します。
 
アニメーションコースでは、全員がチームに分かれ、1つの作品を作っていきます。企画から作画、撮影、編集まで、すべて学生たちで行い、それぞれが各工程に分かれてスキルを磨きます。卒業制作では、アフレコや音楽制作を声優・演劇科やミュージックアーティスト科に依頼し、他学科と連携しながら作品の完成度を高めています。

動画で知る アニメーションを作るプロセスやその楽しさを、動画でチェック!

一つひとつの絵にこだわりながら、みんなで1本のアニメーション作品を作り上げていく実習の様子を動画でご紹介します。

教育設計図(授業計画) 実践を通してアニメ制作のスキルをしっかり身につけます!

4年制も2年制も、アニメーション制作の全工程や業界の基礎知識を学びます。4年制の2年次と2年制の1年次、4年制の3年次と2年制の2年次はほぼ同じ教育内容になっており、作画、背景、撮影など、それぞれが興味のある分野を選択して集中的に学んでいきます。4年制の4年次ではアニメ監督の指導のもと、自分たちで1本のアニメ作品を作り上げます。

4年制と2年制の授業計画の図
4年制 1年次

アニメーション・マンガ・キャラクターデザインの基礎スキルを習得

アニメーション・マンガ・キャラクターデザインに関するカリキュラムを総合的に学び、マンガ家やアニメクリエイターに必要となる基礎力をしっかりと身につけます。

4年制 2年次 2年制 1年次

基礎専門力を身につけます

作画、背景、撮影など、それぞれの分野ごとに基礎的な知識や技術を習得します。例えば作画なら、アニメーションの基礎となる動きをじっくり学習。背景の場合は、「Photoshop」の使い方を学び、実際に簡単な背景原画を描いていきます。

4年制 3年次 2年制 2年次

工程ごとの専門スキルを習得

作画、背景、撮影など、工程ごとに専門スキルを磨きます。作画の場合は、動画に加えて原画のスキルも強化。背景の場合は、さまざまな背景画を描き、実践を通して背景美術のプロに必要なスキルを身につけます。

4年制 4年次

作品制作を通して実践力を強化

卒業制作ではアニメ監督の指導のもと、全員で作業を分担し、1本のアニメ作品を作り上げます。4年制は2年制と比べてチームで制作する機会やいろいろな人と接する機会が多いので、コミュニケーション能力も高まり、業界の知識や社会人としての教養も深まります。

学びの全体像を把握するための資料としてカリキュラムブックを提供しています。各年次の履修科目の詳細、どのような授業が行われるのかを具体的に知ることができます。

詳しくはこちら
日本工学院独自の教育システム「教育設計図」

教育理念 アニメーションは日本が誇るコンテンツ。
興味のある人は、ぜひ一緒に学びましょう!

臼井 麻弥子先生

臼井 麻弥子 先生

クリエイターズカレッジ マンガ・アニメーション科四年制/マンガ・アニメーション科(2年制)

私たちの教育で大切にしていることは、主体性のある人を育てることです。近年は将来に不安を抱き、安定を求める学生が増えている傾向にあるようですが、いま大事なことは安定を確保することではなく、不安定な状況の中でも生き抜いていく力を身につけること。どんな状況下でも、自分自身で考えてベストと思う道を選び、どんな結果になっても自分の行動に責任を負えるような人を育てていきたいと考えています。
 
アニメ制作に興味のある人は、何らかのアニメ作品を観て「私もアニメ制作に携わりたい」と思った経験があると思います。もし興味が少しでもあるなら、ぜひこの世界に飛び込んできてください。たいへんな仕事だと思われるかもしれませんが、その分だけやりがいも大きく、私は日本一のコンテンツだと思っています。日本の誇るアニメーションを支える一員として世界中の人を魅了する仕事に携われるなんて、考えただけでワクワクしませんか?興味のある人はぜひ私たちと一緒に学びましょう!

学生インタビュー

インタビューに応じてくれた学生

「自分の絵で誰かの心を動かせる作品を作りたい」思いを胸にアニメーターの夢に向かってこれからも走り続けます

五島 沙弥佳

マンガ・アニメーション科四年制
アニメーションコース
3年
福島県立福島北高校出身

視野が広がる経験の数々に毎日ワクワクしています

アニメーターをめざしたきっかけは、絵のうまい友達の作品に感動し「自分も絵で誰かの心を動かしたい」と思ったこと。アニメの作画を見て「これを描いているのは誰なんだろう?」と調べるうちに、中村豊さんというアニメーターに出会い「いつか一緒に仕事がしたい」という目標もでき、日本工学院で学ぶことを決めました。
マンガ・アニメーション科四年制で学べるのはアニメーションだけではありません。イラストやマンガの知識も幅広く学ぶことができ、作品づくりに必要な視点がどんどん広がっていくのを感じます。
アニメーションコースでは、プロの方が描く手元を間近で見られる貴重な授業もあり、実践的に学べる環境がとても刺激になります。私は入学当初、デッサンに苦手意識があり、うまく描けずに苦労しました。しかし先生にアドバイスをもらいながら少しずつコツを掴み、次第に評価されることが自信につながって「楽しい」と思えるようになりました。

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学びの成果

受賞作品 アニメへの情熱・技術・感性が詰まった多彩な作品をご紹介

審査員奨励賞を受賞した「魔法少女ストライブ」

JPPA AWARDS 2024 学生の部 審査員奨励賞

『魔法少女ストライブ』

川井 真奈/丹治 遥

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オープンキャンパス+体験入学でもっと知る

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普段の授業や施設を体験できるチャンス!キャラクターデザイン、マンガ、アニメ、選べる3つのメニューを用意していますので、ぜひご参加ください。未経験者も大歓迎です!

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進学を考えているあなたに向けて、オープンキャンパス+体験入学の他にもさまざまなイベントをご用意しています。イベントに参加し進路選択のヒントを見つけてみましょう!

就職

めざせる業種・職業 アニメ制作に携わるすべての職種が進路です!

業種

  • アニメーション制作会社
  • 広告制作会社
  • デザイン関連会社 など

職種

  • アニメーター
  • アニメ演出家
  • アニメ監督
  • 作画監督
  • 背景美術
  • 美術監督
  • 撮影監督
  • 撮影・コンポジット
  • 映像編集
  • 仕上げ
  • 色彩設計
  • アニメプロデューサー
  • 制作進行 など

主な進路 人気アニメ作品を手がける企業に、毎年多くの学生が就職しています!

MAPPA

代表作『チェンソーマン』『呪術廻戦』『進撃の巨人』『この世界の片隅に』ほか

ufotable

代表作『鬼滅の刃』『GOD EATER』『劇場版 空の境界』『Fate』シリーズ  ほか

東映アニメーション

代表作『ONE PIECE』『プリキュア』 シリーズ、『ドラゴンボール』シリーズ ほか

バンダイナムコフィルムワークス

代表作『機動戦⼠ガンダム』シリーズ、『シティハンター』シリーズ、『ラブライブ』シリーズ ほか

ぴえろ

代表作『NARUTO -ナルト-』『キングダム』『BLEACH 千年血戦篇』『魔法少女』シリーズ ほか

その他の主な就職先

  • 旭プロダクション

  • WIT STUDIO

  • A-1 Pictures

  • オー・エル・エム

  • KADOKAWA

  • 草薙

  • グラフィニカ

  • J.C.STAFF

  • シンエイ動画

  • STUDIO4℃

  • タツノコプロ

  • デイヴィッドプロダクション

  • テレコム・アニメーションフィルム

  • 動画工房

  • トムス・エンタテインメント

  • トリガー

  • 日本アニメーション

  • ぴえろ

  • Production I.G

  • フィール

  • マッドハウス ほか多数 50音順

卒業生インタビュー

平牧 大輔さん

自由にたくさん描くことが、画力上達への近道です

平牧 大輔さん

アニメ監督
マンガ・アニメーション科 2003年卒

数々のアニメ作品で演出・絵コンテ・作画監督などを担当し、2019年『私に天使が舞い降りた!』で監督デビュー。主な監督作品は『【推しの子】』『恋する小惑星』『SELECTION PROJECT』など。

アニメ制作者を目指すなら、ふとした時でも観察を欠かさないでください。例えばファミレスに入ったときに店内のレイアウトを覚えておくとか。普段からの意識づけが仕事に良い影響をもたらします。そして、とにかく自由にたくさん描くことです。「うまくなる近道はありますか」と聞く人がいますが、ありません。たくさん描かないとうまくなれないし、上達も感じられません。逆説的ですが、それが一番の近道かもしれません。ぜひがんばってください。


監督作品『【推しの子】』の制作などについての特別講義

アニメ監督として活躍する平牧大輔さんによる特別講座が行われました。学生時代の経験から、卒業してからアニメ監督になるまでの経緯、代表作『【推しの子】』の制作などについてお話しいただきました。

詳しくはこちら

関連情報

本科は、文部科学省が認可を行う制度「職業実践専門課程」の認定を受けています。職業実践専門課程は「職業に必要な実践的かつ専門的な能力を育成する」ことを目的としたもので、カリキュラムの編成や授業内容、教員研修などにおいて、各分野の企業と連携しながら実施することが編成要件となっています。この課程を通じて、最新の実務的スキルを身につけることができ、卒業後は採用企業からそのスキルを高く評価され、就職において有利になることが期待できます。

職業実践専門課程とは

News & Topics

マンガ・アニメーション科四年制/マンガ・アニメーション科の活動や最新動向をお伝えする情報コンテンツ「News & Topics」をご紹介しています。

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