演劇スタッフ科では、1年生のうちから本格的な実習に参加でき、舞台の仕事をリアルに体験。実践でプロのスキルをプロのスタッフによる指導で学んでいくことができます。
入学して初めての実習で、私はチーフを務めました。始まる前から「このタイミングでチーフをやる」と決めていたものの、正直なところ自信はなく、不安な気持ちでいっぱいに。でも、同じ班の仲間と何度も意見を交わしながら進めたことで、無事に発表を終えることができ、提出したレポートに先生から温かいコメントをいただいた時には、自分の中で何かが変わった気がしました。この経験は、将来就職してもずっと心の支えになると思えるほど、私の心に残っています。
座学でも、実際の現場で生かせる知識を学ぶことができ、無駄な時間は一瞬もないと感じています。選択する専攻を決める際にはとても迷いましたが、何度も先生に相談して、丁寧に話を聞いていただきました。苦手に感じていた部分も的確にアドバイスしてくださり、「どうすれば楽しめるか」まで一緒に考えてくれたことで、不安はいつの間にか挑戦への意欲に変わっていました。

もともとは舞台監督をめざしてこの学科に入りました。しかし、入学後に出会った大道具の先生方の情熱と、舞台を支える舞台美術の深い魅力に触れ、今は大道具の道を志しています。他セクションとのやりとりは、譲れないことと譲るべきことのバランスがとても難しい。でも、それが自分を成長させてくれるのだと実感しています。また、大道具の仕事に関わる中で特にうれしいのは、自分たちが作り上げた舞台で役者が生き生きと演じてくれているのを見る瞬間。苦労も達成感に変わる、何よりのご褒美です。
本格的な設備、親身に寄り添ってくれる先生方、そして切磋琢磨できる仲間たち。この学校で好きなことを学べる毎日は本当に充実しています。帰省するたびに「こんなことを学んだよ」と親に話してしまうくらい、毎日が楽しくてたまりません。こんなにも素敵な環境で学ばせてもらっていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。