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学生チームプロジェクトが開発!〜 AI × おもてなしクレーンゲームがアミューズメントエキスポ2025で公開

クレーンゲーム

2025年11月14日・15日に東京ビッグサイトで開催された国内最大級の “アーケードゲームの祭典”「アミューズメントエキスポ2025」にて、AIシステム科の学生が開発に参加したクレーンゲーム「アシストキャッチャー」が公開されました。
「アシストキャッチャー」は、本校発の新商品開発プロジェクト「Vision Craft」から生まれたクレーンゲームです。AIシステム科の学生チームが、元ナムコ(現:バンダイナムコグループ)開発者であり、教育革新プロジェクト「Vision Craft」のエグゼクティブプロデューサーを務める小山順一朗先生、そしてAIシステム科卒業生で現在東京工科大学に在学中のOB2名のサポートを受けて、主にプログラムを担当しました。

OB2名、先生のサポートで、学生自身が開発を担当

AI × おもてなしクレーンゲーム「アシストキャッチャー」は、日本工学院全学科の学生がコラボレーションし、自ら新商品開発に挑戦する「Vision Craft」の継続プロジェクトです。プログラムを担当するAIシステム科のチームは、OBも2名加え、昨年先輩たちが手がけた製品のバージョンアップに取り組みました。
2025年11月に開催されるアミューズメントEXPOへの出展に向け、6月にプロジェクトがキックオフ。顔認証を中心としたプログラミングを主に担当したのは一年生の比留間さんと高橋さんです。二年生の相場さん、渡邊さんはクレーン制御部を担当し、さらにデザインカレッジの学生や提携企業とも連携しながら、チーム一丸となって開発をスタートしました。

プロジェクト参加学生

未修得のプロスキルもOBの指導で実践的に習得

昨年から「アシストキャッチャー」を手がけているOBの山中さんが基本設計を担当し、同じくサポーターであるOBの杉村さんが現場をアシストしました。特に一年生は、授業で学んでいるとはいえ、ほぼプログラミング初心者からのスタートだったため、オブジェクト指向や通信、画像処理などを含め、OB2名が細かく指導を行いました。
それぞれのブロックが形になってきた段階で、チーム横断の結合テストを実施しましたが、初回と2回目はエラーが多く、動作は不安定な状態でした。3回目のテストでようやく展示可能なレベルへと改善することができました。
授業後の放課後作業が中心で、余裕のないスケジュールでしたが、チーム内の綿密なコミュニケーションとOBの的確なサポートにより、10月末には概ね展示できるレベルに到達。細かな修正と改善を重ね、無事にアミューズメントエキスポ2025の開催に間に合わせることができました。

プロジェクト参加学生

「社会につながっている」プロジェクトで実感する達成感

展示会は、11月14日(ビジネスデー)・15日(一般デー)の2日間にわたって開催され、会場での対応も学生が担当しました。技術面・データ面・商用化に関する質問への対応や、ゲーム体験者への説明・サポートに加え、動作不安定や処理低下、通信不調などのトラブル対応にも追われ、非常に目まぐるしい2日間となりました。しかし、クレーン導入企業から商用化(パッケージや価格)に関する具体的な問い合わせが複数寄せられたほか、ゲーム体験者からも高い評価を得ることができ、大きな達成感を得ながら展示会を終えることができました。
学生たちは、授業後や放課後に集まり、時には毎日のように作業する日々が続き、体力的にも精神的にも大変だったと思います。しかし、自分たちの手がけたプログラムやクレーンが少しずつ動くようになっていく中で、大きな達成感を感じていました。そして展示会でさまざまな企業や一般ユーザーと直接触れ合うことで、このプロジェクトが本当に「社会につながっている」ことを実感できたようです。

アミューズメントエキスポ2025

クレーンゲーム「アシストキャッチャー」とは

アシストキャッチャーは、通常のクレーンゲームにカメラ・マイク・スピーカー、モーター制御、データ処理、通信機能を組み合わせ、「見る・聞く・動かす・つなぐ」を同時に実現したシステムです。
AIがお客様の表情や状況を読み取り、声かけや操作の補助、景品の再配置を行います。
2台のカメラとステレオカメラでお客様と景品を同時に認識し、画像解析からAI判断、モーター制御までをリアルタイムで実行。対話AIの自然な応答に加え、IoT連携により景品情報やプレイ履歴の管理も可能です。

参加学生

参加学生の声

比留間 きらな
AIシステム科 1年
埼玉県立川越西高校出身

プロジェクトでは顔認証部分を担当しましたが、プログラミングはほぼ未経験の状態からのスタートで、最初は専門用語や仕組みの一つひとつが難しく感じました。特に苦労したのは、オブジェクト指向の考え方の理解と、クレーン本体と別のプログラムをつなぐ通信部分です。ポート通信によるデータの送受信は想像以上に複雑で、エラーが出るたびに原因を探し、試行錯誤を繰り返しました。思うように動かない場面も多く、初心者の自分たちだけでは解決できないこともありましたが、OBの先輩お二人にサポートしていただきながら、少しずつ理解を深め、一つずつ課題を乗り越えていきました。
このプロジェクトを通して、授業では学べない実践的な技術や、トラブルが起きたときの対応力、チームで開発を進めることの難しさと大切さを学びました。仲間と意見を出し合い、協力しながら完成を目指す中で、責任感やコミュニケーション力も身についたと感じています。何より、ゼロからのスタートだった自分が短期間で大きく成長できたという実感は、大きな自信につながりました。また、OBの大学生の先輩たちをみて、自分もさらに大学で学んでみたいという気持ちも生まれ、大学編入も進路の選択肢の一つとなりました。

高橋 佳希
AIシステム科 1年
静岡県立伊豆中央高校出身

プログラミングを始めたばかりの状態で参加し、小さなプログラムを作ること自体はできたのですが、それらを組み合わせて一つの大きなシステムとして動かす段階で、難しさを強く実感しました。ある部分を修正すると別の部分でエラーが出るなど、不具合の連鎖が続き、終わりが見えない作業に感じることもありました。思うように進まない中で、原因を探し、試し、直すという地道な作業を繰り返し、システム開発には粘り強さと全体を見る視点が必要だということを学びました。
このプロジェクトで特に印象に残ったのは、「なぜ作るのか」「誰のためのものか」を意識する大切さです。最初は動けば十分だと思っていましたが、企業や業界の視点を知り、開発は相手のニーズを考えて行うものだと気づきました。また、参加前は進路に迷いがありましたが、「この分野は面白い」「この業界で働きたいかもしれない」と将来を考えるきっかけを得られました。技術だけでなく、自分の可能性を見つける貴重な経験でした。

相場 裕也
AIシステム科 2年
東京都・私立科学技術学園高校出身

クレーンゲーム開発は2年目の参加となり、昨年の卒業展に続いて、今年はアミューズメントEXPOへの出展という明確な目標があったことで、より高い意識で取り組むことができました。今年はクレーン本体の制御部分を担当し、実際に機械を動かす重要な役割を任されたことで、責任の重さを強く感じました。授業では扱わない内容も多く、仕組みを理解しなければ作業が進まないため、先生やOBの先輩に相談しながら、自分で調べて理解を深める姿勢が自然と身につきました。「分からないままにしない」という意識を持ち続けたことで、技術への向き合い方が大きく変わったと感じています。
アミューズメントEXPOでは、ビジネスデーと一般デーの両方を経験し、相手に応じて説明の仕方を変える必要性を学びました。企業の方には仕組みや導入効果を、一般のお客様には楽しさや分かりやすさを伝えることが求められ、その切り替えは想像以上に難しいものでした。この経験から、技術だけでなく「伝える力」の重要性を実感しました。また、開発から展示までを通して、チームで一つのものを作り上げる達成感や、主体的に動くことの大切さも学びました。視野が広がり、より実践的な力が身についたと感じています。

渡邉 弾
AIシステム科 2年
山梨県・私立富士学苑高校出身

ビジョンクラフトのプロジェクトに参加したことで、授業だけでは得られない実践的な経験を数多く積むことができました。プログラム、メカトロニクス、デザインの各チームだけでなく、提携企業の方々とも関わる中で、ものづくりは一人では成り立たず、多くの人の協力によって完成するものだと実感しました。自分の作業が全体に影響する場面も多く、自然と責任感が強まり、周囲の状況を見ながら行動する意識が身につきました。技術力だけでなく、現場で求められる判断力や柔軟な対応力を学べたことは、大きな成長につながったと感じています。
一年時には別のプロジェクトに参加していたのですが、クレーンの開発に魅力を感じ、自分のやりたいことに近いと思い、二年次にはこちらに参加することになりました。アミューズメントEXPOに出展できたことで、大きな達成感を得ることができ、開発の苦労以上に、完成したときの喜びとやりがいが心に残る経験となりました。ビジョンクラフトのプロジェクトでの経験は初めてのことばかり。このような開発に携わるということを学生時代に経験することができたのは、私にとって大きな強みとなったと思います。

卒業生サポーターの声

山中 春輝さん
東京工科大学コンピュータサイエンス学部 4年
AIシステム科 卒業生
東京都立富士森高校出身

AIシステム科卒業後、東京工科大学へ進学し、現在はAIや画像処理分野の研究を行っています。今回のプロジェクトには、卒業生として在校生をサポートするスチューデントアシスタントとして参加しました。昨年に続き2年目の参加でしたが、昨年までの成果を基に、より洗練され、耐久性の高いシステムにしていくことを目標に、基本設計を担当しつつ、現場では在校生が主体的に動ける環境づくりを意識しました。自分が前に出すぎるのではなく、学生が考え、挑戦し、成長できるように支える役割を大切にしながら関わりました。
作業の進め方のアドバイスや相談対応を行い、特に一年生には画像処理やAIなど機械学習分野の基礎を中心に指導しました。教える立場になることで、自分の知識の曖昧さや不足にも気づき、学び続ける姿勢の大切さを実感しました。開発は技術だけでなく、人を育て、チームを支えることも重要な役割だと感じています。卒業生として在校生を支え、経験を次の世代へつないでいくことの価値を実感できた、非常に意義深い経験となりました。

杉村 琉唯  さん
東京工科大学コンピュータサイエンス学部 4年
AIシステム科 卒業生
東京都立福生高校出身

初めてスチューデントアシスタントとして在校生のサポートに参加しましたが、指導するというよりも、在校生と同じ立場で一緒に開発に関わるスタンスを大切にしました。6月に今年度メンバーで活動が始まり、11月のアミューズメントEXPO出展までの約半年間、一年生・二年生ともに意欲的に取り組み、学年を越えたコミュニケーションも円滑に進みました。トラブルやスケジュールの厳しさもありましたが、メンバー全員が協力し合うことで乗り越え、結果としてとても良いチームワークのプロジェクトになったと感じています。
東京工科大学で論文を読み解く力を鍛えている中で、目的を明確にし、要件を整理して進めるという考え方が、このプロジェクトにも生かせたと感じました。大学では研究や実験が中心で、実際に開発を行う機会は多くありませんが、今回サポートという形で実践的な開発に関われたことは貴重な経験でした。プロジェクトを通して得た知識や視点は、自分にとって大きな財産となり、将来、社会に出て仕事をしていく上でも必ず役立つと感じています。

Vision Craft(ビジョンクラフト)とは

「Vision Craft(ビジョンクラフト)」は、日本工学院の学生が課外活動として参加し、学科の枠を超えたメンバーでヒットプロダクトづくりに挑戦する特別プロジェクトです。
数々のヒット作を手がけてきたゲームクリエイター・コヤ所長(小山順一朗先生)とプロのコーチ陣が、学生のアイデアと創造力を全力でサポートします。
学科や学年を問わず約70名の学生が参加し、ゲーム業界に限らず、社会の新しいニーズを発掘しながら、新たな市場を生み出すプロダクト開発に取り組んでいます。

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