このページの本文へ
  • 学科紹介
  • キャンパス

ここから本文

【2027年4月新設 サイバーセキュリティ科 スペシャルインタビュー 第一弾】学科長が語るAI時代のサイバーセキュリティとは?

大型モニターに地球の3D映像とコードを映しながら作業する学生たち

サイバー攻撃の高度化・巧妙化が進み、サイバーセキュリティの重要性が世界的に高まっています。また、近年は生成AIの急速な進化によって、サイバー攻撃・防御のあり方そのものが大きく変わりつつあります。こうした時代背景を受け、日本工学院では2027年4月「サイバーセキュリティ科」を新設。従来のセキュリティ系学科およびAI系学科の教育ノウハウに加え、生成AIやAIエージェントについても学び、4年間を通して最先端の知識・技術を習得します。

今回は、「AIとセキュリティの融合」や「実践的なカリキュラム」、そして「サイバーセキュリティのプロとして歩む未来」について、IT系学科で科長を努め、サイバーセキュリティ科準備委員会のメンバーでもある太田晶先生にお話をうかがいました。

AI時代の社会を守る、最先端技術を身につけたセキュリティ人材を養成

笑顔でこちらを見る太田 晶先生

太田 晶先生

東京工科大学メディア学部・デザイン学部・医療保健学部の演習講師を経て、 日本工学院ネットワークセキュリティ科、ITスペシャリスト科、AIシステム科教員を務める。 大学院時代の専門はコンピュータビジョンと福祉情報工学。2026年現在AIシステム科学科長。 2027年4月に新設されるサイバーセキュリティ科準備委員会メンバー。

AIエージェントが変えるサイバーセキュリティの最前線

現在、サイバーセキュリティの世界では生成AIが非常に重要になっています。特に注目して欲しいのが「AIエージェント」です。
ChatGPTやGeminiは基本的にはチャットを通じて答えを返してくれるものですよね。一方、AIエージェントは、「こういうことを達成してほしい」という「目標」を与えると、AI自らが計画を立て、実際の作業までを自律的に進めてくれます。これらのAIは、インターネット上の膨大な情報のほか、プログラムコード、ネットワーク構造なども学習しているため、ソフトウェアの「弱点(脆弱性)」を見つけ出す能力が非常に高くなっています。

「諸刃の剣」を使いこなすための技術と倫理

AIは、システムの「弱点(脆弱性)」を見極め守りを固める「盾」にもなれば、悪用されれば攻撃を加速させる「武器」にもなる、まさに「諸刃の剣」です。ハサミやカッターが便利である一方で取り扱いを誤れば危険を伴うように、AIもまた、使い手次第でその価値が大きく変わります。

そのため、AIを正しく操る高度な技術と、社会を守るための「倫理観」を兼ね備えたサイバーセキュリティのプロが、今まさに求められています。自律的に動くAIエージェントは人間を遥かに上回るスピードで攻撃を仕掛けてきます。それに対抗するためには、守る側もAIエージェントを活用した防御システムを構築することが不可欠なのです。

セキュリティは奥が深く、社会の役に立てる仕事です

仮想環境ソフトが画面に表示された2台のノートPC

セキュリティは「難しい」ではなく、「幅広くて奥深い」世界

AIもサイバーセキュリティも、非常に進歩の早い分野で、社会の仕組みや法律も追いつかないぐらいの勢いで、日々進化を遂げています。だからこそ、「変化を楽しめる人」は向いていると言えます。

高校生や保護者の方から、「セキュリティって難しそう」と言われることがよくあります。確かに、簡単な分野ではありません。でも、単に「難しい」のではなく、「幅広くて、奥が深い」分野だと考えています。それはまるで、複雑な謎を解き明かす「謎解き」や、宝探しに近いワクワク感がある世界です。知的好奇心を持ち、未知の領域を切り開きたいと願う人にとって、これほど刺激的な分野はありません。

パソコン上のChatGPT

サイバーセキュリティは社会に貢献できる仕事

高校生や大学生に「将来どんな仕事をしたいですか?」と聞くと、「社会に貢献したい」や「やりがいのある仕事がしたい」という回答が多くあります。そんな人にこそ、サイバーセキュリティという仕事を知ってもらいたいと思っています。あらゆるものがネットワークにつながる今、サイバーセキュリティは老若男女問わずさまざまな人々の生活を守る重要な技術です。セキュリティ技術を身に付ければ、“社会の役に立ちたい”という想いを実現できる職業に就くことができます。

高校生のうちから、AIやセキュリティに触れてみよう

サイバーセキュリティに興味ある方は、今からできること、やってほしいことが2点ありますので、ぜひ実践してみてください。

サイバーセキュリティ系のニュースにアンテナを張る

情報漏洩(じょうほうろうえい)、脆弱性(ぜいじゃくせい)、 サイバーセキュリティなどのキーワードを検索してみてください。 繰り返し検索することで、関連情報が提示されやすくなります。 「どのような企業が、どのようなサイバー攻撃を受けて、 どのような被害があったのか」といった情報に触れることで、 AIやサイバーセキュリティへの意識が少しずつ変わってくると思います。 詳しい内容まで理解する必要はありません。まずは日常的に感じてもらえれば十分です。

生成AIを使ってみる

ChatGPTやGemini などに、改めて「こういう質問をしたら、AIはどう答えるんだろう」と、色々試しながら使ってみてください。 ただし、生成AIサービスのプランによっては情報漏洩に繋がるリスクがあるので、以下の情報は入力することは避けましょう。

  • ご自身やお友達の個人情報(お名前と、住所、電話番号、学校名等が関連づく情報)
  • 認証情報(メールアドレス、アカウント名、パスワード、APIキー等)
  • 全く新しいアイデアや特許に関わる情報

まだ使ったことがなく不安な方は、サイバーセキュリティ科の体験入学でも、一人ひとりにパソコンを用意して、セキュリティ体験を行っています。AIやセキュリティの仕組みについて、実際の作業を行いながらわかりやすく解説しますので、ぜひ参加してください。

4年間でプロの技術を極める、実戦型カリキュラムを用意しています

サイバーセキュリティ科について語る太田晶先生

2年間ではなく、なぜ「4年間」なのか

サイバーセキュリティは、ネットワークやサーバー、OSなどのITインフラに加え、クラウドやAIなどの新しい領域まで、非常に広範囲で、技術の進歩が極めて早い世界です。AIの進化も相まって、2年間では到底追い切れない深さがあります。そのため、プロの技術と倫理を身につけるには4年間の学習が必要だと考えたからです。

リアルタイムログを表示しているノートパソコン

繰り返しチャレンジ!思考力+技術力+AIをコントロールする力を身につける

サイバーセキュリティ科のカリキュラムの特徴は演習を中心に行われるという点です。大学の講義のように、知識を一方的に学ぶのではなく、「やってみる→考える→理解する」という実践ベースのサイクルでスキルを習得していきます。

カリキュラムの中で大きなポイントとなるのは、4年間を通して行われる「技術者倫理」です。AIは、使い方によって危険を伴うこともある技術。だからこそ、使う側自身の「倫理観」がとても重要になります。サイバーセキュリティ科では、技術者の倫理、職業倫理を毎年繰り返し学ぶことで、サイバーセキュリティのプロとしての素養をしっかりと育てます。AIやサイバーセキュリティの世界は、技術の進歩に法律が追い付いていないという側面もあります。最終的な判断を現場のエンジニアが行うこともありますので、「技術的にできるか」だけではなく「それをして良いのか」を考え、決断できる技術者を育成したいと思っています。

ノートPCでコードを開発する学生たち

セキュリティの「攻撃力・防御力・運用力」を養う

セキュリティを学ぶ上では、守る側の知識だけを持っていても十分ではありません。攻撃する側がどのような考え方をし、どのような手法を使うのかを知ることも重要です。攻撃側と防御側、それぞれの視点からセキュリティを学ぶ上でも、サイバーセキュリティの技術を競うコンテスト形式の競技「CTF(Capture The Flag)」をはじめ、外部コンテストなどへも積極的に挑戦します。

こうしてCTFなどで培った攻撃力・防御力を、実際の現場でどう発揮するか。その「運用力」を鍛える場として、システムを強化し脆弱性(弱い部分)をできるだけ無くして安全性を高める「ハードニング」についても、企業と連携して実践的に検証します。

例えば、医療機関における患者向けサービスを、学生自身が企画から設計、開発、運用までを行います。自分たちが作ったシステムを、守り切るためにはどうすれば良いのかを、実践的に学び、習得していきます。こうした演習を1年次から4年間かけて毎年実施することで、学年が上がるにつれて、さらにハイレベルなスキルを身につけ、上の学年が下の学年を指導するなど、現場さながらの環境を作っていきたいと考えています。

学生が開発した病院向けWebアプリの画面が表示されたノートPC

社会を守る、最先端のAI・セキュリティ技術を身につけよう!

サイバーセキュリティは、社会を守る仕事です。AIを理解し、AIを使いこなし、AI時代のサイバー攻撃から社会を守る。日本工学院 サイバーセキュリティ科は、最先端の知識・技術を身につけた次世代のセキュリティ人材を育成する学科として立ち上げます。

「セキュリティに興味はあるけど、何も知らない」という方も、もちろん大歓迎です。実際に、日本工学院のIT系学科へ入学してくる学生は、初心者がほとんどです。中には、資格を持っていたり、ITにかなり詳しい状態で入学してくる学生もいますが、1年次の4月からの授業で、全てを一から学べるようになっていますので、安心して飛び込んできて欲しいですね。2027年4月、皆さんに会えることを心より楽しみにしています!

カテゴリー別記事一覧