自分らしく、楽しんで挑戦したオーディション 第20回81オーディション優秀賞(グランプリ)!軍司ひなこさんインタビュー
日本工学院八王子専門学校 声優・演劇科2年の軍司ひなこさんが、81オーディションに挑戦し、見事、優秀賞(グランプリ)を受賞しました。
小学6年生のときの演技経験をきっかけに、声優をめざすようになった軍司さん。日本工学院で演技の基礎を学びながら、自分らしい表現を磨いてきました。そしてこの度、声優プロダクション・81プロデュースが主催する新人発掘オーディション「第20回81オーディション」に挑戦し、見事に結果を残した軍司さんに、声優をめざしたきっかけやオーディションのこと、これからの目標について聞きました。また、指導してきた長谷川浩司先生にも、軍司さんの成長や魅力について語っていただきました。
声優をめざしたきっかけは小学校の発表会
声優をめざしたきっかけは、小学6年生のときの発表会です。周りの人から演技を褒めてもらえたことがすごくうれしくて、「役者になりたい」と思うようになりました。もともとアニメが好きで、アニメ業界に携わる仕事がしたいという気持ちもあったので、演技をしながらアニメに関われる声優という仕事をめざすようになりました。
日本工学院への入学のきっかけはオープンキャンパス+体験入学に参加したこと。八王子キャンパスが家から近かったことに加え、江口拓也さんや逢坂良太さんをはじめ、日本工学院出身の声優さんが多かったので元々興味を持っていました。体験入学に参加してみて、広いキャンパスで充実した学校生活が送れそうだなと実感したことと、声優の渕崎ゆり子先生のレッスンを受けて、ここなら声優の夢に近づけると確信したことが入学を決める大きなきっかけになりました。
周りの人の演技を見ることで気づいた成長
学校では、発声・滑舌・演技などの基礎力を改めて一から磨くことに力を入れてきました。やっぱり基礎ができていないと、その先の表現もできないので、そこは意識していましたね。
それと、周りの人の演技を見ることも意識していました。「この表現いいな」と思ったら自分でも取り入れてみたりして。学んでいく中で、演技は自分一人で完成させるものじゃないんだな、と気づきました。相手の演技を見て、相手が出してくれたものを受け取って、自分が返していく。そうやって一緒につくっていくことが大切なんだと気づいたのは、自分の中でも大きな成長でした。
できるだけ周りを見ることを意識して臨んだ最終審査
今回、「81オーディション」に挑戦したのは、今の自分がどこまでできるのか試してみたかったからです。学校で学んできたことが実際のオーディションでどこまで通用するのか知りたかったですし、自分自身にも挑戦してみたかったんです。
準備では、自己PRを何度も考え直しました。最初は普通に自分を紹介する形だったんですけど、ちょっと堅いなと思って。もっと自分らしさが伝わるように、ラジオ番組みたいな形式にしてみたんです。そのほうが話しやすくて、自然な自分を見てもらえると思いました。
一次審査では、指定されたセリフと自己PR、歌を録音して提出しました。その後、二次審査では30秒間の自己PRや指定セリフ、質疑応答があり、8月1日に行われた最終審査では指定セリフに加えて、ほかの参加者との掛け合いや90秒間の自己PR、質疑応答がありました。掛け合いの相手は当日まで分からなかったので、ちょっと緊張しましたね。緊張すると、どうしても自分のことで精いっぱいになっちゃうんですけど、できるだけ周りを見ることも意識していました。相手がどうしているのか、今どういう状況なのか。そういうところを見るようにしていたと思います。
誰かと比べるのではなく、自分らしくオーディションを楽しむ
印象に残っているのは、ほかの参加者のレベルの高さです。みんな本当に上手で、「私ももっとがんばらないと」と刺激を受けました。でも、だからこそ誰かと比べるより、自分らしくやろうと思ったんです。緊張しているからって無理に別の自分になろうとするんじゃなくて、今の自分のままでやろうって。できるだけ笑顔でその場を楽しむことも意識していました。
結果を聞いたときは、もう頭が真っ白で。「え? 私?」って、すぐには信じられなかったです(笑)。
振り返ってみると、自分らしく楽しんでできたことや、学校で学んできたことをちゃんと出せたのがよかったのかなと思います。学校でも、人前で演技をする機会が何度もあったので、そういう経験も大きかったと思います。人前に立つことに少しずつ慣れてきたから、オーディションでも、緊張しながらも周りを見ることができたのかなって。周りの状況を見ながら、自分らしく審査に臨むことができたのも、学校の授業の成果かもしれません。
キャラクターの感情を感じながら声にしていきたい
受賞できたことは本当にうれしいです。でも、ここで満足するんじゃなくて、もっとがんばらなきゃという気持ちが強くなりました。これからいろいろなことに挑戦して、経験を増やしていきたいですね。
将来は、喜びや怒り、悲しみといった感情を、声だけでしっかり伝えられる声優になりたいです。見ている人を泣かせたり、笑顔にしたりできたらいいなって。そのためにも、セリフを読むだけじゃなくて、キャラクターがどんな気持ちなのかを考えて、自分もその感情を感じながら声にしていきたいです。いろいろな役に挑戦して、「こんな役もできるんだ!」と思ってもらえる声優になりたいですね。
声優をめざす後輩に向けて
私もまだ勉強中なんですけど・・・自分らしくいることと、いろいろなことに楽しみながら挑戦することが大切だと思います。
周りを見て、「あの人はできるのに、自分はできないな」って思うこともあると思うんです。でも、人と比べすぎずに、「自分にしかできないことって何だろう」って考えてみて欲しいです。
そして、最初から「自分には無理」と決めつけないで、まずはいろいろやってみる。そこから好きなことや、もっとがんばりたいと思えることが見つかるかもしれないので、ぜひ挑戦して欲しいです。
努力の積み重ねで得た人の心を動かす力が強みになる
軍司さんを指導してきた先生より
軍司さんは、声の出し方や滑舌、演技の基礎に、一つひとつ丁寧に取り組んできました。うまくできないことがあってもそのままにせず、アドバイスを受けたら、できるようになるまで繰り返し練習する。そういう姿勢がありましたね。
軍司さんの強みは、私は「人の心を動かす力」だと思っています。指導をしていて強く感じたのは、言われたことをただこなすのではなく、自分自身で考え、悩み、試行錯誤しながら、最後まで諦めずに取り組む姿勢です。「もっと良くするにはどうすればいいか」と前を向いて努力を続ける。その積み重ねが、表現に深みと説得力を与えて、人の心を動かす力につながっているのだと思います。
それに、周りへの感謝を忘れず、人とのつながりを大切にできるところも魅力です。声優は声を通して人の心に届ける仕事ですから、軍司さんのそうした人柄も、これから大きな強みになると思います。
オーディションに送り出すときには、「結果を恐れず、今の自分を全部出しておいで」と伝えました。
結果を気にしすぎて自分らしい表現ができなくなったら、もったいないですからね。自分で持っているものを全部出して、納得できる挑戦をしてきてほしいと願っていました。
今回の結果も、オーディションのためだけに急に成長したからではなく、毎日の授業や経験を大切に積み重ねてきたからこそだと感じています。
これから声優をめざす皆さんは、最初から「自分には無理かもしれない」と決めつけず、まず一歩踏み出してほしいです。すぐに結果が出なくても、授業や練習、そこで出会う人との経験は、少しずつ自分の力になっていきます。そのときは小さなことに感じても、あとから「あの経験があってよかった」と思うことがあるはずです。そして、皆さんの声を待っている人が、きっとどこかにいます。自分の声を信じて、ぜひ挑戦してみてください。