看護教育×ゲーム制作 学生がシリアスゲーム開発に挑戦! 東京工科大学医療保健学部と連携し、教育現場で活用するゲーム教材を開発
日本工学院専門学校ゲームクリエイター科四年制では、東京工科大学医療保健学部看護学科と連携し、看護学科の教員が学生への支援について学ぶための「シリアスゲーム」教材の開発に取り組みました。
一見すると意外な組み合わせにも思える「看護教育」と「ゲーム」。今回のプロジェクトでは、それぞれの専門性を組み合わせ、看護学科の教員が実際の教育場面を想定しながら、学生への支援判断をゲームで繰り返し体験できる教材をめざしました。
「シリアスゲーム」とは?
シリアスゲームとは、娯楽として楽しむことだけを目的とするのではなく、教育や学習、訓練など、特定の目的の達成に活用するために開発されたゲームのことです。 今回の教材では、看護学科の教員が、学生へ対応を選択し、その後の状況や学生の反応の変化を体験できるようになっています。学生への対応を選択すると、その後の状況や学生の反応が変化します。「こう対応したらどうなるだろう?」と考えながらプレイし、結果を振り返り、今度は別の対応を試してみる。このように、「自分で選んで体験できる」というゲームの特徴を、学生対応の学習に活用しています。
看護教育とゲーム制作、それぞれの専門性を生かして
今回のプロジェクトを担当する東京工科看護学科の田辺大介先生から、看護教育の専門的な知見をもとに、教育目標やシナリオ、対応の選択肢などについて共有いただき、開発を進めました。
それをもとに、ゲームクリエイター科四年制の学生が、ゲーム画面の構成や、プレイヤーの選択に応じて展開が変化する仕組みの実装を担当。ゲーム制作の専門性を生かして開発を進め、田辺先生らと意見を交わしながら、ゲームとして体験できる形にしていきました。
「ゲームをつくる」だけではない、実践的な学び
今回の取り組みで生かされたのは、ゲームを「楽しむ」ための技術だけではありません。
ゲームには、自分で選択する、すぐに結果が返ってくる、何度でもやり直せる、違う選択を試せるという特徴があります。今回の教材では、この特徴を生かして、看護学科教員がさまざまな対応を実際に試しながら、その結果を考えることができるようにしています。
ゲームクリエイター科四年制の学生にとっても、単にゲームを完成させるのではなく、「誰に、何を学んでもらうゲームなのか」を考え、異なる分野の専門家と協働しながら形にする貴重な経験となりました。看護教育の専門知識を理解し、それをゲームという体験に変換する。こうした取り組みを通して、企画力やコミュニケーション力を養い、ゲーム制作の技術を実践的に学びました。
日本デジタルゲーム学会で成果を発表
今回のプロジェクトは、看護教育の専門性とゲーム制作の技術を組み合わせた分野横断的な取り組みであると同時に、東京工科大学と日本工学院によるジャンルを越えた片柳学園ならではのコラボレーションとなりました。この成果は2026年9月に東京工科大学八王子キャンパスで行われた日本デジタルゲーム学会夏季研究発表大会で報告されました。今後は、専門家や看護教員による試用・評価を行い、教材としての妥当性や実用性を検証しながら、さらなるシナリオの開発・実装へとつなげていく予定です。
ゲームクリエイター科四年制では、今後もさまざまな分野との連携を通して、ゲームの「体験する力」を社会や教育に生かす新しい可能性に挑戦していきます。