【2027年4月新設 サイバーセキュリティ科 スペシャルインタビュー 第四弾】情報通信系の公務員から教育現場へ。魚住拓摩先生
2027年4月に新設されるサイバーセキュリティ科。4年間を通して最先端のサイバーセキュリティ技術を指導する、経験豊富な教員陣へのインタビュー第四弾!
今回は、大学院で情報学を専攻し、その後、情報通信系の公務員として情報通信ネットワークやサイバーセキュリティ分野の仕事に携わった経歴を持つ魚住拓摩先生にお話を伺いました。
情報処理安全確保支援士の先生から、次世代IT・サイバーセキュリティエンジニアに伝えたいこと
魚住拓摩先生
プロフィール
修士(情報学)、シスコ認定インストラクター、情報処理安全確保支援士(登録番号 第030570号)。ITパスポート試験、基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント試験、応用情報技術者試験、情報処理安全確保支援士試験、CCNAなどの試験に合格。2025年、Cisco Networking Academy 2025 Japan Cyber Race Learn-A-Thonにて、1st Place Instructorを受賞。現在、愛妻と愛娘と愛犬チワワのムギちゃんと楽しく過ごしている。
情報通信系の公務員としてネットワークやセキュリティに携わったのち、教員の道へ
私は大学院を卒業後、情報通信系の公務員として数年間、情報通信ネットワークやサイバーセキュリティ分野の仕事に携わっていました。このようなプロジェクトに数多く携わらせていただいた経験は、現在の私の礎となっています。
一方、大学時代から塾講師や家庭教師などを経験し、いずれは教育分野に携わりたいという思いもずっと持っていました。現在は日本工学院のIT系学科で2年生の担任をしており、就職指導や資格指導にも注力しています。Ciscoのルータやスイッチを用いたネットワーク構築実習や、VulnHub、Hack The Boxを利用したセキュリティの実習を担当しています。
手を動かし、失敗し、挑戦する。その経験がエンジニアを育てる
グループワークで行うネットワーク実習では、ケーブルをどこに挿せば良いか、接続がうまくいかないのはなぜかなどの基本的な作業から、実にさまざまな課題が発生します。その中で、仲間と協力しながらネットワークを実際に構築し、トラブルを解決していく。この経験こそが、エンジニアとしての第一歩になります。仕事は決して一人で完結するものではありません。自分の役割を果たすだけでなく、仲間と情報を共有し、意見を出し合い、協力し合いながら作り上げていくことが大切です。実習を通して、技術だけでなく、仕事をする上で欠かせないチームワークスキルも身につけてほしいと考えています。2027年4月に新設されるサイバーセキュリティ科でも、こうした実践的な学びをさらに広げていく予定です。
すべての授業において、「座学」ではなく「演習・実習」を行いますので、単に知識を吸収するだけではなく、手を動かし、さまざまなことを経験する中で技術力を自然に高められる場になると考えています。4年間という時間を最大限生かし、たくさん失敗して、たくさん試してほしいと思います。うまくいかないことも含めて、実際に手を動かして経験したことは、必ず将来の力になります。そうした経験を積み重ねながら、エンジニアとしての力を養っていってほしいですね。
専門技術を武器に、無限に広がる未来へ
さまざまなプロジェクトに携わってきた経験を通して実感しているのは、専門的なスキルを身につけることで、「学歴」や「性別」に関わらず、思いもよらない仕事や舞台に挑戦できる可能性が広がるということ。技術は、自分自身の可能性を広げてくれる大きな力になるのです。 近年では、ITやセキュリティの分野で第一線に立ち、活躍する女性技術者も増えています。これからますます、ITやサイバーセキュリティが社会にとって重要になる中で、女性の活躍の場もさらに増えていくことは間違いありません。サイバーセキュリティ科にも、女子学生の皆さんに、ぜひ飛び込んできてほしいと思っています。「ITは男性の社会」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、決してそんなことはなく、ライフステージが変わっても、そのスキルを生かして長く活躍できる業界です。自分自身の技術を磨き続けることで、新たなフィールドにもどんどん挑戦することが可能です。男性・女性関係なく、次世代エンジニアとしての活躍をめざしてほしいですね。
また、日本工学院の4年制学科でしっかりと学ぶことで、大学生にも負けない、あるいはそれを超えるほどの技術力やスキル、コミュニケーション能力を身につけて卒業していく学生もたくさんいます。そのためには、授業での学びはもちろん、最先端を備えた学習環境、仲間や教員とのつながりなどを、どれだけ自分自身のために活用できるかがカギとなります。サイバーセキュリティ科も4年制学科ですので、4年間という時間をフルに生かして、自分のスキルを磨き、可能性を広げていってほしいと願っています。
「海外で仕事がしたい」「大きなプロジェクトに携わりたい」など、どんな夢でも構いません。その夢を実現するための力と、その先へ進むためのステップを、日本工学院で手に入れてほしい。どれだけ成長するかは自分次第です。そのことを、学生たちにしっかりと伝えていきたいと考えています。
得意・不得意ではなく、「やってみたい」の気持ちを大切に
高校生の皆さんに今伝えたいことは、「現在の自分のスキルだけで進路を決めないでほしい」ということです。高校生は、大学入試の関係から、数学ができるかどうかで理系・文系を分けて、その先の進路を考えてしまっている人が少なくないのではないでしょうか。ですが、専門学校は大学の理系学部とは違って、数学の得意・不得意だけで進路が決まるわけではないのです。
現在私が担当している学生の多くも、入学時からネットワークやパソコンに詳しかったわけではなく、1年次の最初は、パソコンのセットアップやWord、PowerPoint、Excelなど、基本的なところから学んでいきます。そこからスイッチやルータでのネットワーク構築、サーバ構築、プログラミング、AI・DXなどのデータサイエンス分野について少しずつ学びを深め、サイバーセキュリティの専門性の高い技術へとステップアップしていきます。
学年が上がるにつれて、学ぶ内容も徐々に高度になっていきますが、基礎から一つひとつ積み重ねていくので、入学時に専門知識がなくても心配はいりません。2年次、3年次と学びを重ねる中で、エンジニアとして必要なハイレベルなスキルをしっかりと習得できます。「自分には難しいのでは」と思わずに、安心して入学してもらえればと思います。
大切なことは、今できるかどうかではなく、「やってみたい」という気持ちです。繰り返しになりますが、数学が苦手だからという理由で、自分にはサイバーセキュリティの道は向いていないと決めつけないでほしいと思っています。自分が興味を持ったこと、やってみたいと思ったことを大切にして、進路を決めてもらえたらと考えています。
「促し、見守る」ことで、自ら学び、成長する力を育てる
私が学生を指導する上で大切にしているのは「距離感」です。専門学校では、「自立」ということが大きなテーマになります。自宅から通う学生もいれば、親元を離れて寮や一人暮らしで学校生活を送る学生もいる。さまざまな環境で学ぶ中で、学校という所属を大切にしながらも、卒業後は一人の社会人として、自分の力で生きていくための成長が必要です。
学生との距離が近すぎても依存につながってしまいますし、遠すぎれば信頼関係を築くことができません。「促しながら、見守る」その距離感を大切にしています。 さらに、もうひとつ学生に身につけてほしいことは「自ら学び続ける姿勢」です。授業を通して知識や技術を学ぶことはもちろんですが、そこから「もっと知りたい」「自分で試してみたい」と興味を広げ、自ら探求できる学生は大きく成長します。
教わるだけではなく、自分で手を動かし、仲間と協力し、試行錯誤しながら技術を身につけていく。サイバーセキュリティ科では、自ら考え、学び続け、社会に出て人と協力しながら仕事ができる技術者を育てていきたいと考えています。私も、学生一人ひとりが自立した技術者へと成長していけるよう、精一杯支えていきたいと思います。
みなさん、かけがえのない4年間をサイバーセキュリティ科で過ごしてみませんか。一緒に、頑張りましょう!