2024年7月22日~9月30日の応募期間で実施しました「第15回高校生デジタルフォトコンテスト」に全国からたくさんのご応募を頂きました。応募総数1053点という多くの作品の中から、グランプリ以下14作品が決定しました。どの作品も「高校生活」というテーマを存分に表現していて、また、非常に個性的で多彩な作品が数多くあり、審査も難航しましたが、その中から選ばれた14作品です。
清水哲朗氏
横浜市出身。写真学校卒業後、写真家助手を経て、23歳でフリーランスに。ライフワークとしているモンゴルでは、独自の視点で自然風景からスナップ、ドキュメンタリーまで幅広く撮影。2005年「路上少年」で第1回名取洋之助写真賞受賞。個展開催多数。公益社団法人日本写真家協会会員
https://tokyokarasu.com/
菅野幸男氏
OMデジタルソリューションズ株式会社 Senior Expert
宮城県仙台市出身。プロサポート/写真教室/マーケティング活動に従事。フォトマスターエキスパート。映像音響処理技術者認定。
鶴田勇一氏
広告制作会社を経て、日本工学院専門学校デザイン科の専任教員となる。学生たちにグラフィックデザインの手法について日々熱血指導を行っている。
末房志野氏
多摩美術大学グラフィックデザイン専攻卒業、東京藝術大学大学院博士学位取得。主な受賞:コロラド・インターナショナル・インビテーショナル・ポスター展 最優秀賞など。作品収蔵:デンマーク国立デザイン美術館など。2011年より東京工科大学デザイン学部視覚伝達デザインコースで教鞭をとっている。
成城高等学校
羽馬 磨洋
高校生活最後の文化祭。一年次から一年以上練習し続け、臨んだライブは大成功を収めた。終演後、ともに音楽の道を走り抜けた仲間たちと分かち合う喜びはひとしおだ。
清水哲朗氏
全力でやり遂げた人の表情は濁りもなくキラキラと輝いていますね。パフォーマンスではなく終演後の興奮冷めやらぬ表情や仕草を近距離から広角レンズで狙うところに作者の技術的な巧さを感じましたが、仲間意識や彼らへのリスペクト、労いから結果的にそうなったのかもしれません。同じ輪の中にいるような臨場感描写は文句のつけようもなく、感極まった生徒や左下の手を伸ばす生徒など画面内外でドラマを感じました。名作誕生です。清水哲朗氏
鶴田勇一氏
仲間たちと過ごす、弾けるような一瞬をとらえた多くの応募作品を見て、コロナ禍を経て高校生のみなさんにも日常が戻ってきたことを強く感じました。グランプリ作品もそんな1枚だと思いました。演奏後のバンドメンバーそれぞれの表情が喜びにあふれて、同時に力強く握りあう手 (手前も奥もみえているのがいい) が、仲間と過ごした時間の豊かさを想像させてくれます。物語を感じる作品です。鶴田勇一氏
清水哲朗氏
息を呑むほどに広がる満天の星空と人物を絡め、30秒の長秒露光で見事に活写しています。日頃夜空を見上げることのない人ほど感動は大きかったでしょうが、仲間たちと共有する特別な時間がより感動の感度を上げ、特別な光景として目に焼き付いたかもしれません。合宿や修学旅行などでは些細なことでも面白く感じたり感動したり尊く見えたりしますが、仲間たちと見上げたこの日の星空の美しさは一生忘れないでしょうね。 清水哲朗氏
末房志野氏
部活の合宿の夜という青春らしい場面。仲間と過ごした合宿の夜、自然への畏敬と小さな自分を自覚しつつも、大きな夢や希望を抱く高校生らしさを感じさせる作品だ。 見上げる星空の圧倒的なスケールは、青春時代のきらめきとともにこれから続く人生の可能性や未知の世界を象徴しているかのようだ。星空を指さしたその先に、何を見つけたのだろう。人物の後ろ姿が、場面の臨場感を表現している。青春の時間の尊さを静かに訴えかける一枚だ。 末房志野氏
清水哲朗氏
季節感描写、光の捉えかた、画面構成力と写真的に優れた作品です。評価を決定づけたのは人物の躍動感と関係性。「2+1」の別グループに分け、別々の動きで視点を分散させる演出が功を奏しました。個々の仕草や表情を引き立たせる絶妙なシャッタータイミングが近くて遠い関係性やキャラクター描写、見応えにつながりました。点景のように写しながらも人物が主題となる難しいアプローチを決める作者の技術力は極めて高いです。 清水哲朗氏
菅野幸男氏
満面の笑みと、これ以上は開かないだろう。と思えるほど大きく開いた口をからは、“人生最高-!!”という文字が飛び出してきそうで、審査員の心を鷲づかみにしました。楽しい高校生活をシンプルな画面構成で表現した写真は、見ている側の人をも微笑ませてくれ、この瞬間を切り取った撮影者の技量の高さが伺えます。撮影者がもう少し姿勢を低くし、背景の木の部分を少なく青空を多く入れたら、より一層清々しい写真になったかと思います。 菅野幸男氏
神奈川県立多摩高等学校
山下 陽也
少しでも相手に点を取らせまいと、ゴール下で待ち構えていた橙軍。実際の試合中に写真に収めることができた、逆転の一瞬です。
桐蔭学園高等学校
水谷 草之介
青春18きっぷの旅で行き当たりばったりの旅を楽しむ様子です!
神奈川県立多摩高等学校
淺妻 雅彦
焼きそばパンのジャンキーな香りに誘惑された男子高校生達に横取りされる前に、早くお食べ!
神奈川県立横浜瀬谷高等学校
小島 瞬
水泳のスタートの瞬間、止まった世界。止めたのは、一体誰?
文化学園大学杉並高等学校
西脇 百恵
窓枠をフィルムに見立てて、一人一人が輝ける希望を表現しました。
鹿児島県立加治木高等学校
保坂 一樹
試合時間も残りわずか。これで決めなければ後がない。仲間はチームの勝敗を託し、ギャラリーで見守る観客は固唾を飲む。その目にはもはや迷いはなく、会心の一撃をボールに叩き込む。
山形県立山形南高等学校
須田 太志
課題に追われる我々山形南高校の生徒の日常を切り取りました。
岐阜県立武義高等学校
岡田 梨菜
いつも元気でふざけるのが大好きな友達を撮影しました。スマホを使って片目だけを大きく写していることでモンスターのようになり、ふざけて楽しんでいる様子です。身近にあるスマホを使い面白い見た目を考えることやみんなで楽しむことは青春の1ページになると思います。
福井県立丹生高等学校
廣部 美咲
屋上でスイカを楽しそうに食べる友人を撮影しました。高校生最後の夏休みに思い出を作っていました。
静岡県立富士宮北高等学校
戸塚 涼斗
彼にサプライズで試合を見に来た彼女。目が合い、照れつつも真剣である彼を見て微笑んでいる。
岐阜県立武義高等学校
広島桜が丘高等学校
清水哲朗氏
昨年をはるかに超える応募総数1053点(応募者681名)があり、決勝ラウンドに残った作品はどれも傑作揃いで選外にするのが惜しいほどでした。コンテストですので初見のインパクトや爆発力で見る人の気を惹きつけることも大事ですが、臨場感にあふれ、感情を揺さぶる「何か」が写っている作品は想像力を掻き立てるぶん審査員に好印象でした。近年の中でも一線を画す作品が多いと感じたのは視点や表現の幅が広がったこともありますが、人々との交流を意識的に避けなければならなかったここ数年を乗り越え、個人や仲間たちと今現在を目一杯楽しんでいるからでしょう。結果的にそれがコンテストテーマ「高校生活」に相応しい等身大の姿として輝かしく描写され、審査員の心を掴みました。今回応募していただいた作品はどれも将来思い出話に花を咲かせそうな出来事や瞬間、行動が写った貴重な記録です。入選入賞、選外に限らず、データやプリントを大切に保管し、数年数十年後にぜひ思い出の扉を開いていただけたら嬉しいです。時間の限られた高校生活、今後もたくさんの写真を残してください。 清水哲朗氏
「第15回 高校生デジタルフォトコンテスト 受賞作品展示会」開催!受賞作品および、今回惜しくも受賞に至らなかった最終審査進出作品も展示しています。
【写真展期間】
2024年12月19日(木)~2025年1月6日(月)
※休館日:12月24日(火)・12月25日(水)・12月28日(土)~1月3日(金)
【営業時間】
10:00~18:00
(最終日は15:00まで)
【会 場】
OM SYSTEM PLAZA(旧オリンパスプラザ東京)
〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビルB1F
Tel:03-5909-0190
アクセス等、詳細は下記をご参照ください。
https://fotopus.com/showroom/tokyo/受賞作品展示会風景
主催 |
日本工学院 |
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共催 |
OMデジタルソリューションズ株式会社 |
協力 |
ウエスタンデジタル合同会社 ポカリスエット 東京工科大学 |
後援 |
公益社団法人 全国高等学校文化連盟 |