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声優 駒形友梨さんインタビュー

演技も、歌も、ナレーションも、声優の仕事はどれも本当に楽しいです。だから自分のコアをしっかり持って、突き進んでください。

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2019年07月25日

声優になるために 駒形友梨さんインタビュー

駒形友梨さん

日本工学院クリエイターズカレッジ声優・演劇科OGの駒形友梨さんは、アニメ、ゲーム、ラジオで幅広く活躍するほか、デビューしてまもなく「アイドルマスター ミリオンライブ!」に参加。「キラキラ☆プリキュアアラモード」でオープニング主題歌を担当し、アルバム制作やソロコンサートを行うなど音楽活動でも注目されている声優さんです。駒形さんが声優になろうと思ったきっかけや、仕事の楽しさについてお話ししていただきました。

アニメも、歌も、どっちもできる!
小3で走りはじめた声優への道。

声優になろうと決心したのは、小学校3年生のときです。「シャーマンキング」というアニメを見ていて、林原めぐみさんの名前がエンドロールに2回出てきたことに気づいたんです。キャラクターの声と主題歌をやっていらしたので、同じ人が両方できるんだ!と驚いて、声優について学校のパソコンで検索して調べました。私が好きな歌をうたう事と、キャラクターの声を担当する事、どちらもできると知って、声優になりたいと思ったんです。
中学生になってからは、週末になると友だちとカラオケBOXのフリータイムに行って開店11:00から夕方18:00まで、ぶっ続けで歌ってました。今そんなことしたらノドをつぶすので絶対できませんが、それくらい歌をうたう事に熱中していたんです。蒲田のアニメイトに行きはじめたのも、この頃でした。そして、中学2年生になった私は、「ツバサ・クロニクル」というアニメで坂本真綾さんの歌に出会ったんです。
真綾さんの歌うエンディングテーマ曲が心に刺さって、私もこんな風に歌えたらいいなと思いました。そのときの私は、歌に感情を込めることがわかっていなかったんです。歌がうまいというのは、音程がとれてリズムが良くて、高い声が出ることという引き出ししかありませんでした。真綾さんは難しい曲をとてもきれいに歌うだけでなく、自ら作詞もされていて世界観が素晴らしいんです。私から見た真綾さんは完璧なのですが、ご本人は満足せずに常に新しいことに挑戦しようとされていて、そういう生き方、仕事と向き合う姿勢が素敵で、私も真綾さんのようになりたいと憧れました。高校生の頃ファンクラブに入会して、今でも会員なんです。

駒形友梨さん

現役声優の先生方によるバックアップが
オーディションを突破するきっかけに。

歌はずっと練習していましたが、声優としての演技について学んだのは日本工学院の声優・演劇科に入学してからです。発声に滑舌に演技力、どうすれば上達するんだろう?と思いながら授業を受けていました。私は、1年間しっかり勉強して、その成果を次の年にオーディションで試そうと思って学んでいました。2年生になってから積極的にオーディションを受け、少しずつ声優として仕事をする機会が増えていきました。最初はマイクに声が全然のらず、私の声だけこもっていたんです。マイクにどう声をあてるか、どれくらいの距離感がいいのか、などレッスンの中で覚えていきました。
オーディションを受ける時にも、現役声優でもある先生方にサポートしていただきました。提出書類に推薦者という欄があるので、いつもお世話になっている先生に「お名前書いてもよろしいですか?」と聞くと、快く承諾してくださったんです。実績のある先生からの推薦は、審査員が注目する大きなポイントになります。もちろん書類審査が全てではないので、そこからは自分の力で勝負しなければなりませんが、第一線で活躍されている先生方にバックアップしていただいた事は、とても幸せなことでした。
私がプロの声優になったことを実感したのは、卒業して事務所に入り、初めてサインを求められたときです。サインをする事なんてまだ先だと思っていたので、何の準備もしていませんでした。中学校のときに友だちと作ったサインを書いて、今もそのまま使っています。

駒形友梨さん

キャラクターをどう育てていくかに、
声優という仕事のおもしろさがあります。

実際にプロの声優になってみると、自分が想像していたより大変な仕事で、思い通りにいかなくて悩むこともたくさんあります。でも、その中に必ず「めっちゃ楽しい、最高だな」と思う瞬間があるんです。たとえば、ステージ上でファンの皆さんからの大きな歓声が聴こえるときや、収録後にスタッフの方々から「すごく良かったです」っていってもらえたときなどです。プロの仕事はできて当たり前の厳しい世界なので、スタッフの方からほめられることは、めったにありません。同じ作品に関わっている立場の方に評価していただけると、本当にうれしいですし、がんばってよかったなと思います。
声優という仕事のおもしろさは、設定資料とセリフだけをいただいてキャラクターを、どうやって育てていくか、人間らしさを出していくかにあると思います。私は自分が思い描くキャラクター像よりも、スタッフやクライアントさんの考えを優先するタイプで、さまざまな情報から、その人物像を汲み取って、アウトプットすることが私の役割だと考えているからです。キャラクターがきちんと組み上がってから、ある程度の振り幅の中でちょっと遊んでみたり、自分なりの個性を発揮するようにしています。そのために必要な技術を日々磨いています。

駒形友梨さん

演技はできて当たり前、何か一つ
武器を持つことで道が拓けます。

プロの声優として演技はできて当然のこと。それにプラスして何か一つ武器を持つことが強みになります。ダンスやおしゃべりが得意だったり、楽器を弾けたり、外国語や方言が話せたり、ビジュアルが抜群などです。もちろん、私にとっての武器は歌です。ありがたい事に歌を評価していただけて、そこから仕事の幅が広がり、いろいろなことにチャレンジできるようになりました。デビュー1年目から、「アイドルマスター ミリオンライブ!」に参加して、キャラクターソングの歌い方、ステージでの歌、踊り、表情などについて学べたことも、その一つです。そして「キラキラ☆プリキュアアラモード」の主題歌を歌ったことが転機になって、アルバム制作やソロコンサートなど本格的な音楽活動への道が開けました。最近になって作詞をさせていただき、憧れの真綾さんのように、自分のアルバムに入れる曲の詞を書いています。初めて書いた歌詞が直しなしで採用になったのは、とてもうれしかったですね。
いまはセカンドミニアルバムの絶賛レコーディング真っ最中で、昨日まで作詞に追われていました。今回のアルバムでは、曲選びにも私の意見を取り入れていただいたので、とても自由に作っています。今回のアルバムを聴いてくださった方々に何を感じていただけるか、いまからとっても楽しみです。

駒形友梨さん

自分の中にあるコアを大切にして
夢へと突き進んでください。

私はアニメが大好きで、歌が大好きで、小3のときに憧れた気持ちのまま、ここまで走ってきました。うまくいかなくて、私は声優に向いてないって思うときもありますが、好きだからこそ続けたいし、もっとうまくなるためには、どうすればいいんだろう?と試行錯誤しています。好きという想いこそが、私の原動力ですから―。これから声優をめざす人には、自分の中にあるコアなものを大事に持ち続けてほしいと思います。それと、言葉についてアンテナを張るようにしてください。私は、耳にした言葉のイントネーションが気になったら、すぐ調べています。ナレーションの仕事をするようになって、正しいイントネーションについて敏感になりました。ナレーションは自由度の高い演技と違い、陶器のツボを作るみたいに職人芸的な感覚があって、それがとってもおもしろいんです。演技も、歌も、ナレーションも、声優の仕事はどれも本当に楽しいです。だから自分のコアをしっかり持って、突き進んでください。
ずっと憧れている真綾さんにはなれませんが、私はこれからも私にしかできない演技、私にしか歌えない歌を大切にして、がんばっていきます。


◎声優・演劇科
https://www.neec.ac.jp/department/creators/actor/

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