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2023年05月16日

AIシステム科の産学連携「OCRプロジェクト」がITカレッジの成果発表会の代表チームとして選出

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AIシステム科では、2年次の5月から翌年2月の卒業制作に向けて各種プロジェクトを始動。学生はそれぞれが望みのプロジェクトを選択して参加し、さまざまな研究・開発を行っています。2年間の学びを生かし、クラスメイトとのグループワークで自発的に研究・開発に取り組むことで、よりスキルを高めるとともに、社会に出てから必要となる実践力を養うことが目的です。プロジェクトには企業や官庁との産学連携やコラボレーションで行うものも多く、その中でクライアントや企業とのやりとりも実践で身につけることが可能です。卒業制作では、数あるプロジェクトの中から学生の相互投票で代表チームを選出。昨年度は、高い技術力を持ち先進的な分野に取り組まれている、IT業界を牽引する企業・アルファテクノロジー株式会社との産学連携で行われた「OCRプロジェクト」がITカレッジの代表チームとして成果発表会に登壇し、その研究・開発成果の完成度やプレゼンテーション能力が高い評価を受けました。

OCRプロジェクトとは

OCRとは印刷された文字や手書きの文字などをカメラやスキャナで画像として取り込み、それを文字(テキスト)データに変換する技術です。スマートフォンに組み込まれるなど、私たちの生活でも身近に利用されるようになってきた技術ですが、数字やアルファベットと違い、日本語は画数も多いためOCR処理の難易度が格段に高く、ましてや手書きの文字となるとまだまだ発展途上の技術です。しかし、現在OCRとAIを組み合わせたAI OCRが登場したことで、格段に発展のスピードは上がっています。
AIシステム科では、2019年からアルファテクノロジー株式会社との提携で、学生主体のプロジェクトとしてこのOCRの研究・開発に取り組んでいます。その成果は代々引き継がれ、その精度を高めてきています。

◎実際のプレゼンテーション動画を視聴してみよう!『OCRプロジェクト』学生発表動画

発表者インタビュー

岩田 大夢

岩田 大夢

AIシステム科 2年
東京都立小山台高校出身
S.E.C内定

ITエンジニアとして、社会人として必要となる、
たくさんの知識・スキルを実践で習得

OCRプロジェクトへの参加は直感で決めたのですが、結果とても素晴らしい経験に恵まれました。このプロジェクトを指導していただいたアルファテクノロジー株式会社の兼安さんは、私たち学生を主体に考えてくださる方で、私たちの報告や意見を聞いたうえで考え方や進め方のヒントなどを提示し、その先は自分達で考えるように導いてくださいました。月に一回の面談で、それまでの成果や進行状況などを報告するのですが、その場では、伝え方、プレゼンテーションの仕方もしっかりと学ぶことができました。自分が知っていることでも、相手にしっかりと伝わるような言葉を選んで、わかりやすい説明を心がけること、グラフや図の作り方、構成の仕方などもたくさんのアドバイスをいただきました。この経験では、ITエンジニアとしてだけでなく、社会人として活躍するために必要なことをたくさん身につけることができたと思います。

プロジェクトワークの充実した9ヶ月間で、
終わることのない「ものづくり」の苦しさと楽しさを実感

「OCRプロジェクト」はクラスの代表チームとして選出され、成果発表では高評価を得ることができました。しかし、私はこのプロジェクトでの活動で、まだまだ自分のスキルが足りていなことを痛感し、振り返ればあそこをもう少しこうやればよかったという反省点ばかりを考えてしまいます。とはいえ、プロジェクト進行中は一つ一つの作業が楽しく、充実感がありましたし、実際にやってみないとわからないことがたくさんあるということを実践で知ることができました。そして終わりがないというのが、ものづくりの苦しい点であり、同時に楽しさであるということを感じることができた。それが私にとってのこのプロジェクトを通じて得た大きな成果なのだと思っています。

花岡 葵

花岡 葵
AIシステム科 2年
神奈川県・私立日本大学高校出身
CTCテクノロジー内定

マネジメント能力アップをめざし、
学生主体で動く「OCRプロジェクト」へ参加

私はプログラミングスキルと同時に、グループをまとめるマネジメント能力を高めたいという思いがあったので、学生主体で動く「OCRプロジェクト」への参加を希望しました。プロジェクトでは、6人のメンバーそれぞれが行った個人ベースでの作業を中心に、お互いのタスクをフィードバックし合いながら進め、まとめていきます。主に私と岩田さんが月に一回のミーティングに参加して、アルファテクノロジー株式会社の兼安さんにプレゼンを行いました。たくさんご指導いただいた中で、特に心に残っているのは「仮説を立て、結果から比較・検証、考察に至るまでの流れをしっかりと考え説明する」ということ。プロのエンジニアとして研究・開発を行うためには、結果や成果だけでなく、プロセスを大切にしなければいけないのだということを教えていただきました。

プロジェクトへの参加をきっかけに学習意欲が溢れ、
学び続けるモチベーションがアップ

「グループ内でコミュニケーションがうまくとれない時期があり、進行に支障が出ることもありましたが、メンバーの協力によりスケジュールを組み直す話し合いで立て直すことができました。グループワークでは、1人だと成せないことも、メンバーがお互いをカバーし合いながら取り組むことで大きなプロジェクトも動かすことができます。チームでプロジェクトに取り組むことを在学中に経験できたことはとても大きな糧になったと思います。AIシステム科ではAIだけでなく、さまざまな分野に触れる機会があり学ぶことができました。私はその中で興味の幅を広げることができ、スキルアップにつなげることができました。しかし2年間ではまだまだ学び足りないと思えるほど。今では就職後に社会に出たあとも学ぶことを続けていきたいというモチベーションを得ることができました。

佐藤 秀

佐藤 秀
AIシステム科 2年
東京都立大崎高校出身
日本工学院専門学校 ITスペシャリスト科 3年次編入

授業だけでは得られない新しい経験や気づきを、
たくさん得ることができた産学連携プロジェクト

いくつもあるプロジェクトの中で、一番興味を惹かれたのがこの「OCRプロジェクト」でした。先輩方の発表を見て、自分もぜひこの後を次いで研究・開発に携わりたいという思いを強く抱き、参加を決めました。プロジェクトでは、授業で学んだこととは別に、新しい経験や気づきがたくさんありました。機械学習のためのデータは既存のものを使用するのではなく、すべて自分で作らなければいけないことは、とても手間がかかり、大変な作業でした。またプログラムを書く中で、自分が知らない知識にぶつかることが多々あり、自分の実力不足を感じて、落ち込むこともありました。しかし、まだまだ知るべきことがたくさんあるという状況にはワクワクし、新しい知識を取り入れ、スキルアップを実感した時は、大きな喜びを感じることもできました。

研究・開発におけるグループワークの重要性、
チームで協力して作ることの難しさと大切さを実感

私たちは6人のグループで、メンバーがそれぞれのタスクを持ち、それをまとめて作り上げていきます。もともとエンジニアという仕事は1人で物作りをするというイメージを持っていた私は、このプロジェクトを進める中で、その間違いを身をもって知ることになりました。IT系のエンジニアは、プロジェクトの大小に関わらず、一つのものをチームで協力して作ることが必要だということ。自分のタスクをwebアプリのためにまとめる際など、チームメイトの助けなくしては成し得ませんでした。ITスペシャリスト科への編入を考え始めたのは、去年の9月。このプロジェクトでグループワークを経験する中で、さらにたくさんのことを学んでみたいという思いが膨らんだためです。編入後も、このプロジェクトでの経験を生かし、さらにスキルアップしたいと思います。

産学連携企業・アルファテクノロジー株式会社ご担当社様の声

兼安 勉 様

アルファテクノロジー株式会社
技術本部 副本部長
兼安 勉 様

研究・開発に大切なプロセスの考え方を身につけよう

弊社は、企業が抱く「つくりたい」を叶えるため、高度なエンジニアリングを駆使し、設計開発支援を実施。機械設計開発、電気・電子設計開発、LSI設計開発、ソフトウエア開発、半導体製造装置のカスタマイズなど、多彩な開発分野を支えている会社です。2019年から日本工学院AIシステム科との産学連携で「OCRプロジェクト」を行っています。
プロジェクトは、基本的に学生主体で行っていただくもので、私が細かく指導して進めるものではありません。月に一度、取り組んできたことやそれまでの研究結果、今後の取り組みなどについてチームの代表の方に報告・プレゼンテーションをしていただきます。研究・開発に取り組みの中では、仮説を立てて、結果から比較・検証、考察するというプロセスが必須です。特に学生の方にはこのプロジェクトに関わる中で、そのプロセスをしっかりと捉え、大切にして取り組んで欲しいと思っています。

在学中のプロジェクト参加は就職後の大きなアドバンテージに

今年のグループは、資格取得のための勉強や就職活動で忙しい中、リーダーがしっかりとチームをまとめ、積極的に提案しながら真面目に取り組んでいただけたと思います。在学中に、プロジェクトを通じてこのようにグループワークや“プロセス”という考え方を経験としてを得ることができる。これは実際に社会人としてプロの現場で働く際に大きなアドバンテージになります。日本工学院 AIシステム科がこのような環境を提供していることは、IT・AIエンジニアとしての活躍をめざす学生の方達に取って大きなメリットと言えるでしょう。IT業界にかぎらず、これからAIの技術を持つ人材の需要はさらに増え、活躍の場は増えていきます。しかし、AIエンジニアはまだまだ不足しているのが現状です。AIスキルを持っていれば世界で活躍できる可能性もあります。チャンスのある分野ですので、多くの方にまずは飛び込んでみて面白がってみてほしいですね。

アルファテクノロジー株式会社
https://alphatc.co.jp

機械設計開発、電気・電子設計開発、LSI設計開発、ソフトウェア開発といった多彩な開発分野を支えるエンジニア集団。高い技術力を持ち、先進的な分野に取り組まれている、IT業界を牽引する企業。

◎日本工学院専門学校との産学連携事例(OCRプロジェクト)
https://alphatc.co.jp/info/20230530/

担任講師インタビュー

岩堀 信一 先生

AIシステム科 講師
システムエンジニア/プロジェクトマネージャー
岩堀 信一 先生

AIをツールに新しいプロダクトを生み出す人材をめざして

AIシステム科では毎年いくつもの研究・開発プロジェクトを立ち上げ、学生が参加しています。その中には産学協同プロジェクトとして、業界のトップ企業や官庁などに参加していただいているプロジェクトもあります。参加はプロジェクトごとに有志を募って興味のあるものに参加していただく、あくまで能動的なものです。さまざまなタイプのプロジェクトがあるので、自分に合った、興味のある内容を見極めて参加することが可能です。AIシステム科で学べることは、AIを作るためのプログラミングだけではありません。このようなプロジェクトを通じて、企画力やマネジメント力、そしてコミュニケーション能力なども培うことが可能です。AIを学ぶのがゴールではなく、AIをツールとして新たなプロダクト・サービスを開発できるような人材を育てています。

常に変化するAI業界に対応できるスキルを身につけよう

AIは、OCRをはじめ、Stable Diffusion(ステーブル・ディフュージョン)」(テキスト入力されたワードからAIが自動で画像を生成する、オープンソースの画像生成AIサービス)やChatGPT(質問や要望を投げかけると、それに応じた回答を自然な文章で生成してくれるチャットボット)など社会を賑わす分野です。今後もドラスティックかつスピーディに進化していく世界だと思います。AIシステム科での2年間ではそれに対応できるようにするためのAIの基礎やAIを学ぶ過程、そして新しい物を学ぶ学び方を確立してほしいと思います。こんなことができたら良いな、ということを実現するのがIT・AI技術です。難しく考えず、楽しんで取り組んでいきましょう。

◎AIシステム科
https://www.neec.ac.jp/department/it/aisystem/

※感染防止対策を行った上で、マスクを外して撮影しています。日本工学院専門学校では、常に感染対策を行っています。

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