建築学科を2020年に卒業し現在、建築設計事務所・株式会社ツズキオフィスで働いている黒川有加里さんがデザイン監修を担当した集合住宅が2024年度グッドデザイン賞を受賞しました。
毎年、公益財団法人日本デザイン振興会が優れたデザイン製品を審査選定するグッドデザイン賞。今年は5,773件が審査され1,579件の受賞が決定しました。黒川さんが担当したのは株式会社モリモトが開発する集合住宅「ピアース用賀」です。低層の住宅しか建てられない第一種低層住居専用地域であることと、土木的なスケールの高架の首都高速道路が隣接している敷地環境です。
この設計条件に対し黒川さんは、内部に閉じた共用廊下で静謐さを保ちつつ、各住戸のバルコニーの傾斜天井で眺望を取り込み外部へと開きました。また建築材料を表面的な貼り物として扱うのではなく、素材の断面を見せることにより高級感やスタイリッシュ感を表現しています。これからも設計技術を磨いて、質の高い建築づくりで社会に役立つ仕事をしてくれることを期待しています。
【黒川さんのコメント】
この度、グッドデザイン賞を受賞することができ、嬉しく存じます。今回の受賞は私ひとりの力ではなく、周囲の皆さまのご支援があったからこそだと感じています。コーポレートカラーがある中で、デザイン提案を受け入れて、より良い方向へ実現させて下さった事業主のモリモト様、さらに弊社の代表であり恩師でもある鈴木さんには多大なご指導をいただきました。
新卒で入社してから5年が経ちました。入社当初は、自信を持った提案が出来ませんでしたが、オーナー様に喜んで頂けた時や、描いた建物が完成した喜び、今回のグッドデザイン賞の受賞などが糧となり、自信に繋がっていると実感しています。今後も住まい手や地域住民、誰にとっても気持ちのいい「イバショ作り」を心掛けて設計に挑みたいです。
【グッドデザイン賞2024公式HP: https://www.g-mark.org/gallery/winners/22574】