(応募総数327作品)
前回、過去最多の293の応募作品に対して第9回目の今回はそれを上回る327作品の応募がありました。「楽しい学校」というテーマが高校生の皆さんにとって、さらに身近でイメージを喚起しやすかったのかと思います。作品の多くは自然の緑の中の学校イメージや学校の中で楽しい場所としての図書館、さらに水族館のような教室、地底に潜る学校、宇宙に漂う教室など奇想天外なものもあり、楽しい審査になりました。審査員の先生方が20票ずつの票を持って第1次審査を行いました。その後、各審査員の先生の評価で金賞、銀賞、銅賞を提案し多くの票を獲得した作品から永い議論を経て、各賞を決定しました。金賞は、流れとよどみの空間の中に学生が各々居心地の良い場所を見つけられる提案で密度の高いプレゼンと模型のイメージも評価されました。銀賞は、全く自由な形態で展開する建築群と重層する有機的な形態の建築イメージです。銅賞は、「学校は町の中にあるべき」というユニークなコンセプトに魅力を感じます。さらにほのぼのとした楽しさ、列車のスピードと連携する教室などバラエティーに富んだ作品になりました。ひとつ残念なことは、生徒間の濃密なコミュニケーションをめざす提案が少なかったことです。学校が楽しいのは多くの友達と交われることではないでしょうか。友達と楽しく語り合えるユニークな場所の提案があればもっと充実したコンテストになったと思いました。