IoT教員実習風景
卒業式も無事に終了し、各カレッジ・学科では来期の授業や実習に向けて、教師・講師対象の教育研修が行われています。
さてシステムやアプリケーション、ネットワーク、セキュリティの開発エンジニアや運用スタッフなど、広くIT社会に貢献する人材を育ているITカレッジにおいても、来期に向けた授業のための教員研修を行っています。
ITカレッジでは、これまでコンピュータや企業の情報処理、システム開発に特化したITエンジニアの育成に取り組んできましたが、これからの社会はネットワークを介して、すべての人とモノがつながり、さまざまな知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生みだすIoT社会(Society5.0)へ移行しつつあります。そのような社会の流れの中で、ITカレッジでは、約半世紀に渡るIT・コンピュータ・情報処理・技術者育成の実績を踏まえ、来期カリキュラムにSociety5.0に向けたIoT実習を取り入れることにしました。
Society5.0は、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に組み合わせたシステムによって実現します。自動車や家電、カメラ、ロボットなどのフィジカル空間で利用される工業製品にセンサーを組み込み、このセンサーから得られる膨大なデータをサイバー空間にあるビッグデータに蓄積し、AIなどの人工知能によって解析された結果は、フィジカル空間にある製品やインフラにフィードバックされることで、新たなソリューション(問題解決)やイノベーション(価値の創造)を生みだします。
日本工学院ITカレッジのITスペシャリスト科(4年制)・情報処理科では、1年後期から、このSociety5.0におけるIoT実習を開始いたします。1年次では、フィジカル空間にある製品にセンサーを取り付け、そこから得られたデータの集積と基礎的な解析・分析を行います。2年次からは、こうして得られたデータをネットワークを介してビッグデータに接続し、AIを活用した解析などを通して卒業制作などに生かし、新しい時代に活躍できるエンジニアの育成に役立てていきたいと考えています。将来的には、産官学共同で、IoT技術を活用した地域貢献などが出来ればと思っています。
Society5.0とは
狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(Society2.0)、工業社会(Society3.0)、情報社会(Society4.0)に続き、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実社会)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の新たな社会を(Society5.0)と示すもので、政府の第5期科学技術基本計画において、我が国がめざすべき未来社会の姿として提唱されました。(内閣府ページより参照)
◎ 日本工学院ITカレッジ
https://www.neec.ac.jp/department/it/