日本工学院には、卒業と同時に他の学科へ入学する学生を支援する再入学優遇制度があります。選考料および入学金の全額免除に加えて授業料の減免を受けられるため、経済的な負担を抑えながら、スキルアップすることが可能です。
今の鍼灸科3年生のクラスには、スポーツトレーナー科およびスポーツ健康学科から7名の学生が再入学しています。今回は、その中の一人で2016年にスポーツトレーナー科3年制を卒業し、そのまま鍼灸科に再入学した飯村信士さんにお話しを伺いました。
飯村信士さん |
スポーツトレーナーになりたいと思ったきっかけは、高校時代に所属していた野球部に月1回くらいのペースでスポーツトレーナーの方が来ていたことです。トレーニングのメニューを組んで選手をサポートし、良いパフォーマンスを引き出す仕事に面白さを感じました。日本工学院 スポーツトレーナー科を卒業したら働こうと思っていましたが、野球のトレーナーをめざすなら鍼灸の資格を持っていたほうがいいと先生に言われて、同校 鍼灸科への再入学を決意しました。
鍼灸科に再入学して良かったと思うのは、スポーツトレーナーとして選手をケアする選択肢が大きく広がったことです。鍼灸は、それまで自分が知らなかった新しい世界でした。たとえば、スポーツトレーナー科で学ぶ筋肉と、鍼灸科で学ぶ筋肉には大きな違いがあります。スポーツトレーナー科では、主に運動に使う筋肉を学びますが、鍼灸科は全身を施術するので、顔面などのあらゆる筋肉が勉強の対象になるからです。私はアスレチックトレーナーの資格を持っているので、はり師・きゅう師の国家資格を取得して、鍼灸の技術や知識を生かしたスポーツトレーナーになりたいと考えています。
日本工学院の良いところは、施設・設備が充実しているため、学内で実習や資格取得の準備が完結できることです。これは、とても恵まれた環境だと思います。ただ、そこに甘んじないで、できるだけ外の世界を見ておくことも大切です。私は独立リーグに所属する群馬県のプロ野球チームにインターンシップで3週間ほど同行しました。想像していたよりも選手のけがや故障が多くて、スポーツトレーナーの現場がどんな状況なのかを知る、貴重な経験になったのです。もし、自分がこのチームの専属トレーナーだったら、選手のコンディションを上げるために、どんなことができるかをずっと考えていました。その結果、鍼灸が大きな武器になることを確信できたのは、大きな収穫といるでしょう。
インターンシップの他にも、マラソン大会の救護班を担当したり、学外の勉強会やセミナーに参加したりする中で、人脈を広げていろいろなチャンスに恵まれるようになりました。日本工学院の2つの学科で6年間過ごすうちに、積極性と行動力が身に付いたと思います。最も大きな変化は、高校時代は大嫌いだった勉強が面白くなったことです。自分がやりたいことなら、勉強は苦になりません。そうでなければ鍼灸科に再入学していないでしょう。
自分の将来のために資格や技術、知識が必要なら、他学科へ再入学して取得してから社会に出るのも一つの選択肢だと思います。私はスポーツトレーナー科から鍼灸科に再入学しましたが、順序が逆でも良かったかもしれません。鍼灸を先に学んでいたら、スポーツトレーナー科の授業も、より深く理解できたと思います。鍼灸科の3年間は、これからスポーツトレーナーとして社会に出る私の可能性を、大きく広げてくれました。資格を取得して、野球チームの専属トレーナーになれるように努力します。
プロスポーツの世界で活躍しているスポーツトレーナーの多くが、鍼灸の資格を持っています。アスリートが鍼灸の施術を求めるからです。いろんな治療を試した結果、はりがとても良く効いたという経験をもつアスリートはたくさんいます。はり師・きゅう師の資格はスポーツトレーナーとしての引き出しを増やしてくれるので、飯村さんのように活躍の場を広げることができます。
スポーツトレーナー科に限りませんが、もし鍼灸を学ぶことに迷っている学生がいたら、一歩踏み出してください。安くて楽な学校を選ぶよりも、最終的に近道になるのは日本工学院の鍼灸科です。本気で勉強したい人なら、とても大きな収穫を得られるでしょう。スポーツトレーナーや柔道整復師をめざす方は、鍼灸科への再入学を考えてみてください。
◎鍼灸科
https://www.neec.ac.jp/department/medical/acupuncture/
日本工学院八王子専門学校
医療・保育カレッジ
鍼灸科 科長
山下 俊樹
※所属およびインタビュー内容は取材当時のものです。