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応用生物学科 NEWS&TOPICS

生ハム作りを通して発酵食品の知識や技術が学べます。

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東京の専門学校 日本工学院TOP >学科紹介 >テクノロジーカレッジ >応用生物学科 >NEWS & TOPICS >課外プロジェクト「八乃醸」において、「生ハムづくり」チャレンジ。
2019年06月19日
カリキュラム教育就職・デビュー講師八王子校

生ハム作りへの挑戦が切り拓いた新たな自分の可能性と未来に続く道。

応用生物学科2019年卒業

先端の知識と探求心を武器に、商品化できるクオリティを実現。

ジャムやケーキは、ちょっと手間をかければ自宅で作ることができます。学生が作っても、珍しいとは思わないでしょう。でも、学校で生ハムを作っていると聞いたらどうですか?味見してみたくなりませんか?日本工学院八王子専門学校 応用生物学科では、地域と連携した課外活動として「八乃醸(やのがもし)プロジェクト」に取り組んでいます。「八乃醸」は八王子の「八」、真っ直ぐという意味をもつ「乃」、バイオテクノロジーを象徴する漢字の「醸」から命名されました。「八乃醸」として進めている複数のプロジェクトの一つが生ハムです。

八乃醸(やのがもし)プロジェクト

意外かもしれませんが、生ハムは熟成に微生物の力を利用した発酵食品。長期間の熟成を必要とするので、作るのが難しい食品です。スーパーなどで市販されている生ハムの多くは、調味液などに漬け込んで1カ月ほどで作る簡易的なもの。私たちは4年前からヨーロッパで古くから取り組まれている製法を真似て、無添加の本格的な生ハム作りを行っています。職人の経験と知識の代わりに、バイオテクノロジーの知識と探求心を武器にして、商品化できるクオリティを実現しました。その生ハム作りに挑戦して、自分のブランドを立ち上げた本学科の村竹さんに話をしてもらいましょう。

自分の手で作った塩と糀を使って、オリジナルの味わいを表現する。

応用生物学科2019年卒業

応用生物学科2019年卒業
ヤクルト本社 中央研究所内定
村竹美果さん

私は大学には合格したものの、納得いく勉強ができるのか考えた上で、専門学校でしっかり勉強し大学に編入学しようと思い日本工学院に入学しました。せっかく入学したのだから授業や実習の忙しさに追われるだけで2年間を過ごすのはもったいない、日本工学院でなければ経験できないことに挑戦したいと思った私は、1年生の夏休みに奄美群島の加計呂麻島で「塩づくり」のインターンシップに参加しました。
高校時代から地域活性化というテーマに興味があったので、離島にある塩工房を選んだのです。2週間にわたって薪で海水を焚き上げる昔ながらの塩づくりを体験しました。

(左)塩作りインターンシップ・(右)酒蔵でのインターンシップ

塩作りインターンシップ 酒蔵でのインターンシップ

海水塩は結晶が大きく、味がまろやかでどんな食品にも使える特徴をもっています。汗をかきながら自分が作った塩の一部をおみやげとして持ち帰りました。その時は、その塩を生ハム作りに使うとは、夢にも思っていませんでした。インターンシップを終えた私は、先輩から「八乃醸」の生ハムプロジェクトに誘われました。最初は自分が生ハムを作っている姿が想像できずにためらっていましたが、熱心に取り組む先輩の姿を見て興味がわき、参加を決意しました。目標は、自分のオリジナルブランドを作ることです。でも、自分が作る生ハムのオリジナリティをどう表現するかは、とても難しい課題でした。めざす味は、使う材料は、ネーミングはどうするかなど、マーケティングに関わることまで考えるのは大変です。
半年かかって私が選んだのは、自分の出身地である栃木県にある酒蔵の麹です。自分の手で麹を作るために2018年12月から3週間、酒蔵でインターンシップとして蔵人の経験を積ませてもらい日本酒を作りました。日本各地で醸造される日本酒には、土地の風土と杜氏の人柄が反映されます。私が選んだ蔵で作るお酒は甘くて優しいけれど、芯の通ったまっすぐな味わいがある。そのお酒を造る麹を使って、生ハムを熟成させようと考えたのです。

そのお酒を造る麹を使って、生ハムを熟成させようと考えたのです

自分自身を投影して名付けたブランドは「羽立の姿」。

加計呂麻島の塩と地元で育てた麹を使ったオリジナルブランドの名称は「羽立(はたち)の姿」です。インターンシップに行った酒蔵で造っているお酒の名前が「姿」なので、その一文字をいただきました。そして、二十歳になったばかりの自分が、ここから大きな空へ飛び立っていけるように「羽ばたき立つ」と書いて「はたち」と読ませることを思いつきました。決まるまでに時間がかかりましたが、「羽立の姿」というブランド名には、今の私そのものが表現されていて、とても気に入っています。

羽立の姿

このプロジェクトを通して、他学科の人をはじめ、さまざまな業界の人と関わり、話をする中でたくさんの刺激を受けました。プロジェクトに関わる前よりずっと社交的になって、自分の世界が大きく広がったと思います。いつか自分もこんな人になりたいと憧れるような、素敵な人にも大勢出会えました。何よりも、他人任せで流されがちだった私が、自分から主体的に動くことで、周囲を変えていけることに気付いたのは大きな収穫です。「羽立の姿」を作る過程で、自分自身も大きく成長することができました。

自分自身を投影して名付けたブランドは「羽立の姿」

面接のハンディキャップも、視点を変えれば強みにできる!

私は「羽立の姿」を生み出す過程で大きく成長した新しい自分と出会い、大学編入ではなく就職の道を選びました。早く技術系の仕事に就いて、日本工学院で学び、獲得したことを活かしたいと思ったからです。就職先はヤクルト本社の中央研究所に決まりました。もし生ハムづくりに関わっていなければ、自分が志望した通りの就職はできなかったかもしれません。
採用試験は大学生の中に混じって受けたので、最初のうちはとても緊張していました。でも、同じ土俵で競り合うなら、専門学校生の私の方が専門的な知識や技術を学んでいる分、有利だと考え直して気が楽になったんです。無理に勝たなくても、大学生と互角なら2年若い専門学校生の方が好印象になります。先生方の指導や生ハム作りで人と話すことに慣れていたので、集団面接にも落ち着いて対応できました。生ハム作りの話をしたら、人事の方が興味を持って聞いてくださり、大きなアピールポイントになりました。

面接のハンディキャップも、視点を変えれば強みにできる!

これからは研究補助職として研究者の意図を汲み取り、先回りしてサポートできるように努力します。周囲に必要とされて、研究所になくてはならない存在になるのが夢です。結果論かもしれませんが、もし日本工学院に進学していなかったら、ヤクルト本社に就職できなかったと思います。だからお世話になった先生方、一緒に学んだ友人たち、生ハム作りで出会った人々に心から感謝しています。日本工学院のいいところは、自分がやりたいと思ったら何にでも挑戦できること。学ぶ意志と、やりぬく決意さえあれば、大きな成果を手にできます。これから日本工学院を志望するみなさんは、自分の信じた道を迷わずに進んでください。そうすれば、必ず結果がついてきます。

生ハムが熟成していくように、夢に向かう力を育んでほしい

村竹さんをはじめ、「八乃醸」に取り組んだ学生たちは、それぞれが自分自身と向き合い、目標を達成することで大きな成長を遂げています。発酵食品の味わいは、環境や作り手によって大きく変わります。それが目に見えない菌を相手にする仕事の難しさであり、面白さです。生ハム作りのハードルは高いけど、学生一人ひとりが自分のブランドに夢や想いを託しながら取り組むことができます。「八乃醸」の生ハムプロジェクトを通して、学生たちに経験してほしいのは、困難に屈しないで頑張れば、必ず成果を出せることです。そして生ハムが熟成していくように、知識や技術を蓄えて成長してほしいと思います。それは社会人として仕事に就いた時に、大きな力となり自信を与えてくれるでしょう。
生ハムの熟成期間は1年から2年。「羽立の姿」もまだ熟成の途中です。社会に向かって大きく羽ばたいた村竹さんの成長とともにその味わいを深め、多くの人を感動させる美味しさを育んでいます。

生ハムが熟成していくように、夢に向かう力を育んでほしい

◎応用生物学科
https://www.neec.ac.jp/department/technology/biology/

日本工学院専門学校
テクノロジーカレッジ
応用生物学科
教師:田中秀幸

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