テクノロジーカレッジ応用生物学科では、2022年6月より和菓子・甘納豆の老舗である「銀座鈴屋」とのコラボレーション企画として、新商品開発プロジェクトが始動しました。これは銀座鈴屋の工場が八王子にあることなどから、お声がけいただいたプロジェクトです。このプロジェクトは、継続的に活動を続けていくことも視野に入っているため、1年生を対象に説明会を行い、食品の商品開発に興味を持った7人の学生が集結しました。
まずは、新商品の開発についてのマーケティングの方法や企画の立て方などを学ぶところから始まりました。毎週放課後に集まってマーケティングや商品開発の基礎を勉強。また、新商品を開発する上で、「銀座鈴屋」の商品である甘納豆についても学び、古くからの伝統の良さを知りました。応用生物学科は、医薬品・食品・化粧品専攻と3つの専攻すべてを学ぶ学科であり、生物や化学を中心的に学びます。食品については、栄養素の分析や食品の化学的性質などを学び、このプロジェクトで普段の授業で学んだものを活かし、それぞれの発想を形にする作業を行います。
8月には夏休み期間を利用して、各々が気になったスイーツの市場調査を行い、新商品のヒントになるものを探し、そこから新商品の着想を得ました。それを形にするため、9月には試作・試食を重ね、商品の企画し、それを実現する方法を模索し、スクラップ&ビルドを繰り返して、試作品を作り上げます。試作では、なかなか思うような味や食感にならず、求める品質の達成に苦心しましたが、7人の学生が工夫を重ねてようやく試作品を完成させることができました。
9月29日にプレゼンテーションと試食会を開催。
提案したアイデアは全部で4つ。銀座鈴屋の方々に対して、学生が考えた新商品のアイデアの着想から形にするまでの経緯や特徴などのプレゼンテーションを行った後、自分たちで作った試作品の試食をしていただきました。
プロの方に試食していただいた結果は、4つすべてのアイデアに合格点をいただき、学生の若い発想力から生まれた斬新なアイデアをお褒め頂くことができました。今後は、4つの商品の中で特に評価をいただいたアイデアをさらに改良して、今後も商品化に向けて活動を続けていきます。
今回のプロジェクトは、今後も商品化に向けて継続していくプロジェクトです。応用生物学科では、このようなプロジェクトだけでなく、その他にも食品や化粧品の開発プロジェクトなども行っています。また、就職に向けて、品質管理検定や中級バイオ技術者認定試験などの資格も取得していくことになります。これらのプロジェクトでは、普段の授業で得た知識をものづくりに活かす経験をすることができます。ぜひ、生物・化学の学びとものづくりを志してみてはいかがでしょうか。