2021年4月より星野リゾートとの教育連携による講師派遣、教育の共同開発、インターンシップの実施や就職サポートを行っている情報ビジネス科 ホテル・観光コースでは、今年も複数の学生が星野リゾートへ進路を決定しています。星野リゾートは、国内外60カ所以上でラグジュアリーホテル、リゾートホテル、都市観光ホテルを展開する総合リゾート運営会社で、これからのホテル・観光業界を牽引する企業です。今回進路を決定したホテル・観光コース2年生の守屋怜奈さんは、インターンシップに参加し実際に業務を経験する中で星野リゾートの魅力を知り、就職を熱望した一人。これから憧れの星野リゾートスタッフとしての一歩を踏み出す守屋さんに、どうしてホテルスタッフの仕事を選んだのか、情報ビジネス科 ホテル・観光コースではどのようなことを学んだのかなど、くわしくお話を伺いました。
星野リゾート内定
守屋 怜奈
情報ビジネス科 ホテル・観光コース2年/長野県岡谷南高校出身
高校卒業前、進路を決めなければいけない時期に、私は自分が何をしたいのかがわからないままでした。ただ、私はシャイで人と話すことがあまり得意ではなく、それがコンプレックスでもあったため、そんな自分を変えたいという気持ちは強く持っていたのです。
「ホテルで働いてみたい」と思ったのは日本工学院について調べていた時です。私の家族は両親も、姉も日本工学院の卒業生で、日本工学院にはさまざまな学科があることは知っていましたので、何か私に合った学科はないかとWebサイトを見ていました。その中で私が惹かれたのが、ホテル・観光コース。旅行という非日常空間、お客さまの笑顔と安心を創るために力を尽くすスタッフ…私もホテルのようなキラキラしたこの世界で、アクティブに活躍してみたいと思ったのです。
すぐにオープンキャンパスに参加し、先生からのホテル業界やホスピタリティに関するお話を聞き、実際のホテルそのままの内装や設備を持った実習室を見学。ホテルのような人と接してサービスを提供する仕事では、話すのが苦手などと言ってはいられません。私にできるだろうか、という心配も心に浮かびましたが、ここなら私を変えることができるという確信を持ち、入学を決意しました。
入学してみると、クラスメイトはみなコミュニケーションが上手で、話すのが得意そうな人ばかり。授業での発表やプレゼンテーションの場でも自信を持って話をしているのを見て、自分はどうしたらみんなのようになれるのだろうと悩みました。しかし、臆せずチャレンジしていくうちに、最初ほど緊張しないで話せるようになったのです。自分にもできるんだと思って自信がつくとさらにできることが増えていき、人前で発表をしたりコミュニケーションを取ることが楽しくなっていきました。
ホテル オリエンタル エクスプレス 東京蒲田とのコラボ企画で行われたホテルのコンセプトルームづくり
授業では、さまざまな座学や実践的な接客サービスなどとともに、イベント実習も多く行われました。中でも印象に残っているのが、ホテル オリエンタル エクスプレス 東京蒲田とのコラボ企画で行われたホテルのコンセプトルームづくり。私はキャラクターのイラストやデザイン全般を担当し、クラス全員でアイディアを出し合って作り上げました。そして、蒲田の魅力を紹介・発信するKAMAレンジャーとしての活動では、企画からコメントづくり、出演、撮影、動画制作なども自分たちで行い、コンテンツ制作についても実践で学びました。苦労したことも多かったのですが、人の意見を取り入れ、まとめながらものを作っていく過程は、他には無い貴重な経験となり、またコミュニケーションスキルが身に付くきっかけにもなりました。
KAMAレンジャーとしての活動
インターンシップに参加したのは一年次の夏休み。私は星野リゾート リゾナーレ 八ヶ岳で就業体験をさせていただきました。アクティビティ部門に配属され、木の上の遊具で遊ぶ森の空中散歩や、お菓子作りをするキッズスタジオで、子供たちのサポートをするスタッフ業務を経験。子供たちに遊び方や作り方を教えたり、怪我がないように注意をしたりなど、責任感を持って対処しなければならない仕事で、とても緊張しました。言葉遣いやマナーなどは、授業でしっかりと学んでいたので、不安はありませんでしたが、実際の接客では、授業の時と違い、1人のお客様に向き合っている時間は限られていますので、その中でどれだけ丁寧に対応するかというのが難しく、現場で経験できたことで対応力のアップにつながったと思います。
星野リゾート リゾナーレ 八ヶ岳でのインターンシップ
はじめの講習から実際の接客まで、社員の方はとてもていねいに指導してくださいました。あまり声が出なかった私に、社員の方がアドバイスをくださり、いっしょに発声練習をしてくださったこともありました。また社員の方の接客や対応を見て、プロの方の心あるホスピタリティに感動することも多々ありました。どんな時でもお客様の笑顔を引き出せるように努めるプロの姿勢を学ぶことができたと思います。
星野リゾート リゾナーレ 八ヶ岳でのインターンシップ体験は、私の気持ちを大きく動かしました。星野リゾートではサービス・接客は画一化されてなく、社員の方それぞれで与える印象が違う個性ある接客をされていること。どのスタッフから接客を受けても心地よく楽しい時間を過ごせること。インターンシップから戻り、就職活動で色々とホテルを探したのですが、やはりインターンシップでの経験が忘れられず、私も星野リゾートのリゾナーレ八ヶ岳で働きたいと思い、エントリーさせていただきました。
ホテル・観光コースでは、星野リゾートの方が来校して講師として授業を行っていますので、直接先生にエントリーしたい思いを伝え、人事担当の方に連絡していただきました。履歴書を送り、続く面接では、以前は人と話すのが苦手だったのが嘘のようにしっかりと話をすることができました。そして私の強い思いを汲んでくださり、進路決定へとつなげることができました。
私はまっさらな状態から、ここ日本工学院で学び、経験する中で夢を見つけ、そのスタートラインとなるホテルへの就職も決めることができました。このホテル・観光コースでの2年間、何度も自分にはホテルの仕事は向いていないのではないかと悩み、くじけそうにもなりました。そんな時に支えてくれたのは、「あなたはホテルの仕事に向いているから大丈夫」と声をかけてくださって、励ましサポートしていただいた先生、そして仲良くしてくれて、みんなで助け合い、支え合って成長することができたクラスメイトたち。感謝の気持ちでいっぱいです。
私には星野リゾートで、接客やサービスとともに、やりたいことがあります。星野リゾートでは季節ごとにさまざまなイベントを行うのですが、その企画に携わりたいと思っています。将来は自分で考えた企画を展開し、お客様にここでしか体験できない時間を楽しんでいただくお手伝いがしたい。それが私の夢です。その夢をかなえるためにも、これから色々な経験を重ね、さまざまなスキルを身につけて成長していきたいと思っています。
From Teacher
上遠野 順子 先生
情報ビジネス科主任
日本工学院情報ビジネス科ホテル・観光コースでは、星野リゾートと教育提携し、星野リゾートプロデュースによる独自のホテル・観光人材教育を行っています。星野リゾートの方に講師として担当していただいている授業もあるため、日頃から学生と接する機会も多く、また多くの学生が星野リゾートへのインターンシップへ参加していることもあり、毎年何人もの学生が、星野リゾートへの就職を決めています。
インターンシップでの現場経験は、就職に対する意識を強く持つことにつながります。ホテルの現場で働いてみて、どのようなホテルが自分に合っているのか、実際に職業体験をする中で、自分の進路を明確にしていくことができるチャンスです。
そしてインターンシップと共に、ホテル・観光コースの学びで重要なのは、星野リゾートと共同で開発しているカリキュラムです。カリキュラムのポイントは、次世代のホスピタリティ産業に必要とされる人材の育成。これからのホテル・観光業界で活躍するのは、マニュアル通りのオペレーション・サービスだけを行うホテルスタッフではなく、ホスピタリティを持ち、自分で考えて、発想や問題解決ができる人材です。そのため、サービスやオペレーションの授業と共に、プレゼンテーションやブランドマーケティングといった授業を多く行っています。
ホテル・観光業界の仕事は決して楽な仕事ではありませんが、大変さと一緒に働く喜びにあふれた仕事・業界です。自分が考えたり、動いたりしたことに対して、ダイレクトにお客様の反応が返ってきますので、シビアですが達成感ややりがいを感じることができます。画一的に何か作業をするだけではなく、自分のアイディアや感性、個性が生かせる業界です。自分を表現したい、自己表現したい、個性を生かしたいという方はぜひチャレンジしていただきたいと思います。
情報ビジネス科 ホテル・観光コース
https://www.neec.ac.jp/department/it/business/hotel/