家具デザイン
機能的で使いやすく、耐久性に優れたものであることはもちろん、インテリアとして生活空間を彩るデザインであることも求められる家具のデザイン。家具をデザインするためには、デザインスキルとともに、人間工学や、さまざまな材質についても学び、理解を深めることも必要です。
ここでは、家具のデザインスキルを学んだプロダクトデザイン先行の学生が制作した作品の一例をご紹介しています。
瀬戸口 亜加音
デザイン科 プロダクトデザイン専攻/北海道おといねっぷ美術工芸高校出身
自分で決めたテーマで家具デザインに挑戦しました。木を素材に選び、森林整備や環境保護の活動に協力できる提案としました。座面の模様でオリジナリティを出し、クッション性のある座り心地を実現しています。レーザー加工機を使った、こだわりの木製のスツールが完成した時は、言葉にできない感動と達成感がありました。
From Teacher
木材の生産から廃棄までをトータルで考えた木のスツールです。山や森の環境保全の調査分析がされ、その取り組みをスタイリッシュなデザインとなるよう創意工夫ができています。レーザー加工された座面の模様が座り心地に変化を与え、新しいフィーリングとして機能している点が、プロダクトとして興味深い提案となりました。
丸山 慧鳴
デザイン科 プロダクトデザイン専攻/東京都立青井高校出身
廃棄される木の端材を活かしたテーブルをデザインしました。ばらつきのある素材だからこそできる表現を追求し、大小様々な木を輪切りして使うことで、自然の多様性や温もりを感じられるデザインに辿り着きました。メインの材質に透明レジンを採用することで透過性が生まれ、美しい木漏れ日を作ることができました。
From Teacher
モデルの完成度が高く、木の隙間から落ちる影が美しい作品です。最終アウトプットだけではなく、素材や現場を調査した行動力も評価します。実際に木材加工メーカーに足を運び、どのような問題を抱えているのか、どういった木のどのような形状の端材が発生するのか、そしてそれをどう活かせるかを考え抜くことができたと思います。
神田 茉衣子
デザイン科 プロダクトデザイン専攻/埼玉県立松山女子高校出身
幼稚園や保育園などで使うスツールを考えスチレンボードでデザインしました。子どもの足が床に届かないところに注目して作りました。全体的に柔らかなフォルムでまとめ、子供にも先生にも優しい印象のデザインとすることを心がけて造形しています。
From Teacher
スチレンボードという非常に薄い発泡ポリスチレンフォームを紙でサンドイッチした繊細な素材を使用し、人が腰かけても壊れないスツールとしてたスツールデザイン提案です。非常に壊れやすい素材を、構造の観点を意識してユニークで機能的なデザインとしてまとめられています。見た目の美しさ、作業の簡潔さも高評価のポイントです。
加藤 智樹
デザイン科 プロダクトデザイン専攻/神奈川県立平塚湘風高校出身
八王子校の芝生を多くの学生が憩えて、なおかつ楽しくにぎやかにする椅子型ストリートファニチャーの提案です。八王子の「8」という数字の形状をモチーフとしました。太めの円柱を八の字に大胆にひねる造形テーマとすることでインパクトのあるデザインに仕上げました。
From Teacher
日本工学院八王子専門学校の芝生エリアに置く設定のストリートファニチャーの提案です。現在八王子校の芝生アリアは学生が普通に立ち入って構わないのですが、なかなか踏み入れる方が少ないのが問題でした。八王子の「8」をテーマにわかりやすく大胆に造形し光沢感のあるステンレスの表情とデザインがうまくマッチしています。
デザイン科(3年制)では、デザインの基礎から現場で即戦力となるための高度なスキルまでを、現場経験豊かなプロの講師による指導で学習。専門性の高いデザインを学ぶための4専攻を設置。実践的な学習を通して感性とスキルを磨き、卒業後は幅広い業界で活躍できるプロデザイナーをめざします。