アウトドア用品
テント・シュラフ・チェア、調理器具など、キャンプなどで活躍するアウトドア用品。屋外で使用されるこれらのグッズには、さまざまな条件をクリアするデザインが求められます。機能性やデザイン性はもちろんのこと、持ち運びに便利な軽量なもので、時には過酷な環境にも耐えうる耐久性も必要です。
ここでは、アウトドア用品のデザインスキルを基礎から身につけ、つくりあげたプロダクトデザイン専攻の学生作品の一例をご紹介しています。
小藤田 政文
デザイン科 プロダクトデザイン専攻/栃木県立黒羽高校出身
ひとりキャンプの需要が増す中、もっと気軽に焚き火を楽しむことをテーマとしました。3段階の高さで使用方法を変えられるA4サイズでコンパクトで持ち運びに優れた焚き火台です。耐久性に優れた素材として、ステンレススチールを選びました。デジタルデータを作成し、金属専用のレーザー加工機で切断して制作しました。切断の際に余る部分は、ステックやトングのパーツになるように、無駄なく有効活用できるデザインしました。
From Teacher
焚火台の提案として、コンパクトで持ち運びに優れ、組み立てと片付けが簡単な点が、これまでにないデザインとなりました。ステンレス素材の特徴を活かし、シンプルでしっかりした構造で使いやすいプロダクトです。量産性に優れる構成のため、幅広いユーザーに魅力を届けることができます。初めて野外で焚火に挑戦する人を増やせるような可能性を秘めています。
野尻 祐樹
デザイン科 プロダクトデザイン専攻/神奈川県立逗子高校出身
これまで学んできたプロダクトデザインの集大成としてイスのデザインに取り組みました。人体寸法からフレーム構造を形成し、耐荷重を分散させるように座面の編み目を双曲放物面に紐の曲面構成と伸縮性のある背もたれと座面にしました。オリジナリティーのある快適な座り心地を提案ができ、多くの人からの評価を得ることができ、達成感がありました。
From Teacher
この提案は、スチールパイプを曲げと溶接加工の技術を用いたアウトドアで使用する低座椅子のデザインです。黒く焼付塗装されたフレームは極力シンプルな形状にまとめ、座面と背もたれを構成する紐の形状は、数学的で魅力的な見た目だけでなく、機能的にもクッション性があるバランスの良い計算されたデザインが魅力的です。
デザイン科(3年制)では、デザインの基礎から現場で即戦力となるための高度なスキルまでを、現場経験豊かなプロの講師による指導で学習。専門性の高いデザインを学ぶための4専攻を設置。実践的な学習を通して感性とスキルを磨き、卒業後は幅広い業界で活躍できるプロデザイナーをめざします。