公共・共用空間デザイン
駅・ホール・学校・病院をはじめとする、さまざまな人が行き交う公共・共用空間のデザインは、より多くの人に受け入れられる汎用性と、利便性、そしてそこに訪れる人の心を和ませ、心地よさや楽しさを感じさせるデザイン性を考えて創作します。社会貢献にもつながる大きなプロジェクトとなることが多いデザインワークです。
そのような公共・共用空間デザインのスキルを基礎から身につけ、つくりあげたインテリアデザイン専攻の学生作品、ぜひ御覧ください!
町田 颯斗
デザイン科 インテリデザイン専攻/神奈川県立鶴見高校出身
時代の変化により減りつつあるミニシアターをなくしてはいけない。というメッセージを込めてデザインしました。ミニシアターは、一人ひとりの心に刺さる多様な価値観を生み、日本の映画文化の多様性を担ってきました。減少し続けると多くの映画が行き場を失うことになります。観るだけでなく文化を残すために、様々な映画との出会いを生む空間を考えました。日本の映画文化を守るミニシアターの在り方としてこの施設を展開します。
From Teacher
新しい世代へ響くミニシアターを想定。映画を観る時、どこで観る?シネコンで、スマホで、と観方が様々になった上、ミニシアターは益々減少しています。それに伴い無名の監督や俳優が日の目を見る機会を失うことへも同時に問題点と捉えた作品です。シネコンにはない映像に触れる体験で若い世代に足を運ばせる仕掛けを施し、日本映画の衰退に歯止めをかける提案になりました。
Hajiku ~はじいて遊び、揺らいで休む~
蒲田校
相澤 由莉香
デザイン科 インテリデザイン専攻/茨城県立境高校出身
何かをはじき、はじかれたものが速度を落とし、揺らめきながら一箇所に集まる。そのような動きに魅力を感じて、「はじく」という言葉からどのような仕掛け・演出ができるのかを考え空間を展開しました。親子や家族連れをターゲットにした遊びと安らぎ空間の創出は、保護者に見守られている中、安心して子どもたちが家庭では体験できない遊具に触れて自由に体を動かし、バランス感覚や体力、想像力を育むことに繋がっています。
From Teacher
子どものための施設を想定。1枚の美しい水滴の写真から発想が始まり、弾き、また集まるという動きを子どもたちの動きと捉えています。家族や大人から見守られているという温かさや安心感を得ながら、無邪気に動きまわって遊べる環境を作り出しています。何度も動きや変化を空間に落とし込む作業を繰り返したことで生まれた力作です。
棚川 友惟
デザイン科 インテリデザイン専攻/都立八王子桑志高校出身
豊かな自然の中で織物の街として栄え、歴史と文化を織り重ねてきた東京都青梅市。この地で織られ江戸で人気を誇り街を藍色に染めた織物『青梅縞』をモチーフに青梅の織物文化、自然、人々を繋げる空間を考えました。
From Teacher
自身の出身地である青梅のシンボルとなる複合施設の提案作品です。現在有効活用されていない橋を活用した立地を想定し、今までただ通り過ぎていただけの人に青梅の文化を知り、体験する場となるアイデアが盛り込まれています。「青梅縞」というモチーフから織機をモチーフにした建築物から、ロゴデザインや細部のインテリアまで丁寧に作られています。使い方を想像させてくれるCGも魅力的です。
デザイン科(3年制)では、デザインの基礎から現場で即戦力となるための高度なスキルまでを、現場経験豊かなプロの講師による指導で学習。専門性の高いデザインを学ぶための4専攻を設置。実践的な学習を通して感性とスキルを磨き、卒業後は幅広い業界で活躍できるプロデザイナーをめざします。