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Vol.7 IT企業で働くには何が必要なのか? (採用篇)

IT企業で働くには何が必要なのか? 大滝みや子先生のIT企業探訪記。

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日本工学院八王子専門学校で、かれこれ十数年にわたってITを教えてきた大滝みや子先生。学内ではクラス担任でありながら、学外では”合格の女神様”として試験対策の分野ではつとに有名な存在です。そんな大滝先生が語る「資格論」には、資格取得のコツのみならず、日常生活をどう送るべきかが示されています。かつてIT業界でプロジェクトリーダーを務めた先生が解く、小手先ではない「現場感覚の資格論」とは───。
将来、IT業界に就職したい人、ITの資格取得をめざす人が抱く疑問にすべて答えていただきました。

もくじ

プロフィール

IT企業で地球科学分野を中心としたソフトウェア開発に従事した後、日本工学院八王子専門学校の教員に。現在、ITスペシャリスト科システム専攻のクラス担任を務め、C言語、データベース、情報理論、および情報処理技術者試験などの資格対策科目を担当。平成10年(1998年)より試験対策テキストの執筆を始め、そのわかりやすさと合格率の高さから、学研の試験対策誌『月刊 合格情報処理』(現在休刊中)で、「合格の女神様」と称されるようになった。大滝先生のクラスでもこれまで延べ200名以上が情報処理技術者試験に合格。その合格率は全国平均を大きく上回り、数多くの卒業生が資格を手にIT業界で活躍中。「応用情報技術者 合格教本」「応用情報技術者 試験によくでる問題集【午前】」「要点早わかり 応用情報技術者 ポケット攻略本」(以上、技術評論社)「基本情報技術者 スピードアンサー338」(翔泳社)「基本情報技術者 かんたんアルゴリズム解法―流れ図と擬似言語」(リックテレコム)「基本情報技術者 午前の集中学習」「基本情報技術者 午後の集中学習」(以上,オーム社)「基本情報 SQLドリル」「基本情報+ITパスポート 計算ドリル」(以上、実教出版)ほかこれまでの著作は70 冊以上。 好きなアーティストは、フレディ・マーキュリー(Queen)、マイケル・ジャクソン、キミ・ライコネン(F1ドライバー)。趣味は、海外旅行とF1観戦。

IT業界で働くには何が必要なのか

資格試験対策の第一人者大滝みや子先生の「IT企業訪問記」

“合格の女神様”として試験対策の分野ではつとに有名な大滝みや子先生。
さまざまなIT企業と密接な信頼関係を築いており、日頃から企業を訪問し、IT業界のナマの声に触れる「企業研究」を行っています。今回、大滝先生の企業研究に同行し、IT企業が何を求めているのか伺いました。資格のこと、スキルのこと、人間力のこと───。
今後さまざまな企業を取り上げ、”在学中に身につけておくべきこと”を明らかにしていきます。

第7回

株式会社エイプルジャパン「採用編」
── 採用担当の方へのインタビュー

資格について

どのような学生を求めていらっしゃいますか?

当社で採用する人材は大別すると2通りあって、一つは大学の文系学部出身者。これはIT業界のことはもちろん、そもそもプログラムとは何か、システム開発とは何かという知識があまりない学生です。もう一つは大学の理系学部や専門学校のIT系学科の出身者。IT業界やシステムエンジニアなどの専門職についてある程度理解している学生です。前者に対して資格は度外視していますが、後者に対してはどれだけ在学中にIT業界の知識習得に取り組んでいたかの証として資格を見ますね。資格試験に合格したということは、それなりに取り組んでいたのだろう、かつそれなりに適性があるのだろうという判断ができますので。その意味で、最低でも国家試験(情報処理技術者試験)でいえば基本情報技術者試験の合格を求めています。これに合格していないと、やはり適性に欠けるのかなと思います。

小林さん

それは例えばセキュリティ関連の職種でも同じですか?

当社は開発職として採用しているのであって、例えばセキュリティだけを捉えて採用することはありません。業務アプリケーションの受託システム開発が主な事業ですので、それに必要とされる資格は重視します。基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、さらに言えばデータベーススペシャリスト試験※などです。これらの試験に合格している学生には惹かれます。私たちが専門学校のIT系学科の出身者に求めているのは即戦力であり、これらの試験に合格している人ほど即戦力として期待できるからです。

ベンダー系の資格についてはどうですか?

ベンダー系の資格はハードルも高いですし、受験費用もかかるでしょうから、学生には求めていません。また、ORACLE MASTER(日本オラクル認定資格)のPlatinumやCCSP(シスコ技術者認定資格)などの資格は評価しますが、それより下位の資格にはあまり惹かれません。

ITパスポート

スキルについて

在学中に身につけておくべきスキルとは何でしょうか?

システム開発というのは、プログラミングして、テストを行い、それからお客様にお納めするわけですから、その技術と知識は在学中に習得しておいてもらわないとIT系の学生を採用する意味がなくなってしまいます。でも、大学の理系学部出身者をはじめ、プログラミング経験のない学生が案外多いのです。テキストに書いてあるものを入力して動かしただけでは開発したことにはなりません。自分の頭で考えてプログラミングし、実際に動かしてみて、初めて喜びや落胆を感じるものだと思います。ぜひ在学中にその両方を体験しておいてほしいです。

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ITSSや実践型授業を採り入れている日本工学院の教育へのご感想は?

ITSSの知識ベースに基づいた教育を行っていることは非常によいと思います。当社でも社内の研修制度としてITSSレベルに応じたカリキュラムを導入しています。また、実践型授業でスキルを養うことも必要なことだと思っています。これまで当社が採用した学生たちのレベルを見ていると、在学中にかなりの開発経験をしていたのではないかと感じます。単に資格取得のための勉強をやっていたのではなく、システム開発の経験をきちっと積んでいたのでしょう。

専門スキル以外では何が求められるのでしょうか?

当社の主な業務は受託システム開発ですので、お客様ありきなんですね。したがって、お客様と話す場面が多く、そうした時に当たり前に人とコミュニケートできないと困ります。ごく普通のことなのですが、最近はその「普通」の学生の割合は少なくなっています。私の経験から言えば10人に1人ぐらいですかね。だから、まずコミュニケーション能力が必要になります。加えて、当社の業務は特定の業種や業務に特化したものではなく、お受けする案件ごとに必要とされる業務知識をその都度身につけないといけないような環境ですので、そうしたことに柔軟に対応できる学生を求めます。実際の採用選考において柔軟性を見極めるのはとても難しいですけれど。

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卒業生や大滝先生について

日本工学院の卒業生にはどのような感想をお持ちですか?

一言で言うと、本当に手放したくない人材ばかりです。資格の面では全員が在学中に基本情報技術者試験に合格しており、その上位資格を取得している人もいます。技術の面でも大滝先生のお墨付きをもらえている人ばかりなので安心できます。なかにはお客様に出向いて要件定義や上流工程※に参画しているメンバーもいますし、もっともっと経験を積んで、どんどん中核を占める社員になっていってほしいですね。
※上流工程…システムの開発や設計における初期の段階のこと。

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大滝先生の印象はいかがですか?

卒業生を見ている限り、確かに高度の資格を持っている学生ばかりですが、資格の勉強だけを重視しているのではないことがわかります。そもそもシステム開発とは何かについてしっかり教育を施されている先生ですし、それが大切だということをよくご理解されている方だと思います。システム開発は資格があればできるわけではありません。資格は、あくまで結果として取れるものです。そこをよくわかっていらっしゃる先生だなと思います。

取材後記

今回の訪問は約1時間。その間、大滝先生は卒業生や採用担当の方と歓談しながら、”ITの現場”を体感されていました。こうして集められる「生きた情報」が、在学生への教育や就職活動に生かされています。久しぶりの対面を果たした大滝先生と5人の卒業生は終始温かい雰囲気に包まれ、先生の人望やお互いの信頼関係の深さが印象に残った取材でした。株式会社エイプルジャパンの皆さま、ありがとうございました。

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