
CG映像科
Fortnite「GUN GAME in 東京⼯科...
2025/03/18
CG映像科では、CG制作の現場ですべての作業工程を管理する「プロダクションマネージャー」を養成します。これまでは、各工程に関する専門的な知識がなくても、一定の経験やコミュニケーション能力のある人がプロダクションマネージャーを担うケースがほとんどでした。それに対しCG映像科では、すべての工程について理解を深めた後、コミュニケーション能力や調整力を養いながら、進行管理の専門的なスキルを身につけます。制作進行の仕事はCG制作のすべての現場で必要となるため、学生はさまざまな業界に就職することが可能です。
一般的なCGワークフロー
プリプロダクション
企画
コンセプトアート
プロダクション
モデリング
リギング
アニメーション
ライティング
エフェクト
ポストプロダクション
コンポジット
編集
納品
※CG映像科では、上図のすべての制作工程について学びます。
制作進行管理についての教育
CG映像科のすべての学生が、1年次にCG制作の全工程について基本的な知識と技術(ファウンデーション)を学んだ後、2年次前期の「グループ制作」の授業で実際にCG作品を制作します。この授業で進行管理を担当する人は同時に「制作進行」の授業を受け、グループ制作の進行を実際に管理します。2年次後半に開催される「ポートフォリオ&デモリール会」は、自分の作品を企業にアピールする貴重な機会。プロダクションマネージャーをめざす学生は、自分が携わった作品の制作管理シートなどを整理してプレゼンテーションします。3年次になると、CG・VFX業界をリードする2社と連携して「プロダクションワークフロー」を実施。制作進行管理プロジェクトでは、両社が使用している実際の進行管理表に基づいて卒業制作の進行管理を行うことで、実践的な専門スキルを身につけます。
ポートフォリオ
&
デモリール制作
2年次から始まる選択科目です。20チーム程度に分かれてCG作品を制作する「グループ制作」の授業で進行管理を担当する学生は、ほぼ全員がこの授業を受けます。授業では、グループ制作の進行管理表に基づいて進行状況を確認し、問題点や改善点などを指導します。それをベースにして、ExcelシートやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトによる管理方法、ビジネス向けチャット「Slack」の活用方法など、実践的なスキルを養います。受講生はプロダクションマネージャー志望者に限らず、CGモデラーやCGアニメーターをめざしながら自分の作品制作に役立てようとこの授業を受けている学生もいます。 | ![]() |
ポートフォリオとは自分の能力を周囲に伝えるための作品集をいい、デモリールとは自分の映像作品をダイジェスト風に編集した映像をいいます。CG関連業界に就職するには、履歴書と共にこれらの提出が求められます。CG映像科では、直接企業の方にこれらを見てもらう「ポートフォリオ&デモリール会」を開催しており、プロダクションマネージャー志望者の場合、自分が作成した進行管理シートに企画書や作品の写真を交えてプレゼンテーションします。 | ![]() |
ポリゴン・ピクチュアズ
就職活動用作品制作などの個別指導に当たり、プロダクションワークフロー(作業の流れ)のアドバイスなど、作品制作をサポートしています。
オムニバス・ジャパン
VFX志望の学生たちの作品制作を指導しており、有名タイトルのメイキングセミナーなどを通じて実践的なスキルを伝授しています。
3DCG作品の制作過程において、ポリゴン・ピクチュアズの指導により最新のプロダクションワークフローを運用。産学連携で作品制作を行ったことが先進的な取り組みとして評価され、第4回羽倉賞のノミネート賞を受賞しました。 羽倉賞とは…表現技術の質を高めて広い分野への普及に貢献した「作品」や「取り組み」に対して、一般財団法人最先端表現技術利用推進協会より贈られる賞。 |
![]() ©企業と共同で作成した「プロダクションワークフロー」 |
プロダクションマネージャー
作品制作の企画から納品まで、すべての工程の進行を調整・管理する
●ゲーム業界 ●アニメーション業界 ●映像業界 ●その他CGを活用するすべての業界
CG映像科 CGプロジェクト専攻担当
神野 秀美 先生
担当科目:2D デザイン、
制作進行
【プロフィール】CGイラストレーター、デザイナー。これまでに(株)ベネッセコーポレーションの通信教育講座「こどもちゃれんじ」構成作家、テレビアニメ「あらいぐまラスカル」イラストレーター、劇場用映画のモニターグラフィックスデザイン、ヘアサロンおよびネイルサロンのデザインプロデュース、WorldSkills Competition(国際技能競技大会)グラフィックデザイン競技委員などを務める。心理カウンセラー、キャリアコンサルタントの顔も持つ。
教育のモットー(指導方針)
授業で教える学生数が多ければ多いほど、学生をひとかたまりの集団として捉えがちになります。私はそうならないよう、一人ひとりの個性を把握するように心がけています。人は誰でも長所と短所があるので、早い段階からそれをキャッチして、いわゆる「PDCAサイクル」※を回してあげるように努めています。私は「コミュニケーション」の授業も担当していますが、心理カウンセラーの資格を活かし、学生一人ひとりの自己肯定感を引き上げながら、プロダクションマネージャーの心構えのようなことを教えていくと、学生たちはすぐにそれを吸収し、どんどん成長していきます。
※PDCAサイクル…仕事や何かの作業をする際、目標を設定して、それに向けて実行し、検証して改善するという一連のサイクルをくり返すことで、効果的に目標を達成する方法。P=Plan(計画)、D=Do(実行)、C=Check(検証)、A=Action(改善)。
プロダクションマネージャーの重要性
CG制作の現場には制作進行を管理する人が必要ですが、その方法は企業によって異なるのが実態です。また、CG関連の知識が乏しくてもコミュニケーション能力が高い人にプロダクションマネージャーを任せている企業も少なくありません。しかし、CG技術の高度化に伴って作業工程も複雑化し、プロジェクトも大規模化しつつある現在では、専門スキルを備えたプロダクションマネージャーの存在が欠かせなくなってきています。実際、CG系のさまざまな企業からプロダクションマネージャーを求める声が私のもとにも届いています。ひょっとしたら、CG関連業界でいまもっとも求められている職種かもしれません。
プロダクションマネージャーの魅力
プロダクションマネージャーはすべての制作工程に関わる仕事なので、作品が出来上がったときの達成感はものすごく大きいです。一つの工程だけを担当する人にとって、その工程の作業が終わればそこですべて終了です。その点、各工程の人たちの間に立って制作進行を管理するプロダクションマネージャーの仕事は多くの困難を伴いますが、そのぶんプロデューサーや作品監督たちとの一体感や達成感もひとしおです。
プロダクションマネージャー志望者が今できること
プロダクションマネージャーに限らず、CG関連の職種をめざす人に共通して言えることは、たくさん映画やアニメーションを観ておいてくださいということです。また、ミュージカルやライブ、キャンプや夏の海に行くなど、リアルな体験をたくさん積んでおいてください。というのも、例えば今後CGの合成技術でモノを作るとき、いろいろなことを経験してリアルを知っておかないと素材を作れません。私たちはウソを作るのではなく、リアルを作るのが仕事。作品を観ている人がその世界に入り込めるように、世界観を作って入りやすくしてあげることが仕事です。一言で言うなら、リアルを知らないとバーチャルも作れない。その意識を持って入学してもらえれば、後は私たちがプロダクションマネージャーなど希望するCG関連の職種に就けるようサポートします。
CG映像科
2025/03/18
CG映像科
2025/03/13
CG映像科
2025/02/26
CG映像科
2024/12/10
日本工学院をムービーでご紹介
ここがポイント!