「AI実践センター」が推進するコラボレーションの舞台となるワーキングスペースです。BGMが流れる広々とした空間は、ナチュラルな木のぬくもりを基調に、心地よさと機能性を両立しています。授業や課題に関係なく、クラスや学科、学校の枠組みを超えて集まった学生たちが自由にプロジェクトを立ち上げて議論し、ものづくりを楽しむためのラボです。
サーバが設置された、AIシステムを支えるクラウド環境や情報セキュリティについて学ぶための部屋です。
日本で初めて、AIによる空間自立調整システムを導入した実習室です。室内にいる人たちの状況をAIが音声認識で判断し、プロジェクションマッピングの映像や照明、音楽、香りを使って環境を変化させ、知的生産を促します。たとえば、会議が停滞したり、高圧的な雰囲気になったりしたら、五感に訴えてコミュニケーションが円滑になるように誘導するというように、さまざまな場面に活用できます。
学生たちがAIを使って作るものをイメージすると、スマホのアプリなど発想が小さく狭くなってしまう傾向があります。この「感性Labo」のように空間を豊かにするAIの使い方を体感することで、発想力を刺激して、感性をきたえる効果も期待できます。本校には、映像コンテンツや音楽、香水を作る学科もあるため、学生たちの作品とシステムの統合を実現できるかもしれません。国内外の教育機関や団体が視察に訪れることも多い、注目の施設です。
文部科学省の委託事業や産官学の連携など、学外の人や組織とプロジェクトを進める際のハブとして機能します。既に、ソサエティ5.0の人材育成カリキュラム作りの事務局や、工業高校と専門学校で5年一貫のIT人材育成カリキュラムを構築するなど、さまざまなプロジェクトが始動しています。
AIシステム科の学生が授業で使う4つの教室は同じ仕様で、壁面はスクリーンを兼ねたホワイトボードになっています。映像を映すだけなら壁にモニターを埋め込んでしまえばいいのですが、あえて壁いっぱいに手書きできる面白さを残しました。机やイスは可動式で、講義型やプロジェクト型など、用途に合わせて自由にレイアウトを変えられます。 さらに、この教室自体が外に向かって開かれたオープンなラボであり、日本工学院の蒲田校や北海道校はもちろん、海外の大学や企業とリモート会議を行うことができます。クラスや学科、学校の枠組みだけでなく、国境を越えたコラボレーションも可能です。
「AI実践センター」内は高速の無線LANが構築され、授業で利用するのはクラウド上で提供される最新のサービスです。デバイスを選ばずに学べるため、機器のスペックや設置場所に縛られることのない自由な環境が、学生たちの発想力を豊かにしてくれます。
私たちは「超スマート社会(ソサエティ5.0)」の実現をめざしています。そこで活躍できるAI人材を育成するためには、技術だけでなく、自由な感性が必要です。今までは過去の知識や経験から正解を導けばよかった。でも、これからは正解のない世界にチャレンジしなければなりません。答えを覚えるのではなく、自ら答えを探して、正しさを定義することが大切になります。AIもまた、分析結果から、こうではないかという推論を導く仕組みです。だから、AIを活用する人材もまた、同じマインドを持つ必要があります。
そうした人材を育てるためには、授業の形式にこだわりません。学生が中心になって授業を進めてもいい。教室から飛び出してもいい。学内外の人や組織とコラボレーションしてもいい。従来の常識にとらわれずに、誰もが自由に学ぶ環境を実現するために造ったのが「AI実践センター」なのです。
*興味のある方は、本校が主催するオープンキャンパス+体験入学などで実際にご覧いただけます。
日本工学院ITカレッジ
AIシステム科 ITカレッジ長
兒島正広