AI専門学校の日本工学院AIシステム科は、「AIでアイディアをどう実践するか」を学ぶ学科です。そのため、アイディアを生み出す力(課題発見力)を重視し、さまざまな演習を通して発想力や企画力を養っています。また、最新のIoTデバイスなどに触れながらハンズオン(体験学習)でAIの技術を学ぶ「体験型プロデュース教育」により、楽しみながらAI活用スキルを身につけていきます。学科の枠を超えてスポーツやミュージックなど他分野の先生方に話を聞き、AI活用のアイディアに生かせることも、総合専門学校としての日本工学院AIシステム科の魅力です。
AIはスマートフォンと同じような道具であり、それを使って何をするかはあくまで人間が決めます。だからこそ、AIに何をさせるかというアイディアに価値があります。AIシステム科では、これまでさまざまな企画を手がけてきた久保田達也先生が講師となり、AIで実現したいアイディアを生み出すための技術(発想法)を教えています。AIの開発スキルだけでなく、クリエイティビティの強化に力を注いでいる点がAIシステム科の特長であり、この授業にはそれが色濃く表れています。
いま社会が求めているのは、オリジナリティあふれるアイディア。
アイディアを生み出す力は日常的な訓練でどんどん伸ばせます。最初は単なる思いつきでもかまいません。好きなアニメや映画を観るときも、自分ならどんな作品を作りたいか、作る側になって思いついたことをどんどん箇条書きにしてみてください。その順番を組み替えれば、簡単なプロット(あらすじ)のできあがりです。そのストーリーをマンガや絵に描いて人に説明すれば、自分のイメージがより明確になります。
社会はいま、オリジナリティあふれる新しいアイディアを求めています。私は授業のたびに学生たちのアイディアを添削していますが、学生たちが少しずつ力をつけていくのを実感しています。ネットワーク社会は世界中が地続きなので、小さなアイディアが世界で評価されるかもしれません。そのアイディアを生むための技術を、ぜひ日本工学院のAIシステム科で学んでほしいと思います。
久保田 達也 先生
西武百貨店、サンリオ、東急ハンズ、電通などの企画業務を歴任し、キャラクターグッズ開発や、スケートボード、ティラミスの日本市場開拓など、数々の企画・プロデュースを手がける。現在は人間本来の発想能力とネットワーク世界との相互関連性を研究、開発するかたわら、ビジネスマンや学生に向けた講演・セミナーを多数行っている。通称くぼたつ。
ハッカソンとは、プログラムの改良を意味するハック(Hack)とマラソン(Marathon)を組み合わせた造語で、同じテーマに興味を持った開発者がチームを組み、短期間に集中的にソフトウェアやサービスを開発し、アイディアの斬新さや技術の優秀さなどを競い合うイベントのことです。今ある技術を生かして新しいものを生み出したり、技術そのものを進化させたりできることから、ハッカソンは主に新しいサービスや製品の開発を目的として活用されます。AIシステム科では、ハッカソンの効果に着目し、ハッカソン形式の演習をカリキュラムに導入しています。
●アイディアソン・ハッカソン演習
ハッカソンの手順を学んだ上でチームを組み、コンテスト出場などを通して、ソフトウェアなどの成果物を作り上げます。その過程で、アイディアの重要性やチームワークの大切さを知り、発想力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力などを多角的に身につけることができます。
「都知事杯オープンデータ・ハッカソン」に挑戦!
「都知事杯オープンデータ・ハッカソン」とは、東京都のオープンデータを活用して行政課題の解決に向けたデジタルサービスを開発・提案し、その成果を競うイベントです。2021年に行われたこの大会にAIシステム科から2チームが参加し、ほとんどが社会人という中、大健闘。また、学生チームの参加以外にも、アイディアメインの社会人チームにAIシステム科の学生がエンジニア(実装担当)として加わり、プロトタイプ制作を行いました。多様なメンバーが集まる中で、コミュニケーションを通して実装していく経験は授業だけでは得られません。今後も、学生が学びを実践して成長する場として、参加をサポートしていきます。
ITカレッジでは、IoTもの作り実習の一環として、「LEGO MINDSTORMS」を使って製作したロボットによる競技大会※を実施しています。競技の内容は、障害物を倒す速さを競う競技やライントレース競技など。プログラミングの経験がない人でも、もの作りの楽しさを味わいながら自然にプログラミングに対する理解が深まるので、導入科目としてはうってつけの内容です。AIシステム科では、この他にも「Raspberry Pi」や「micro:bit」など、さまざまなIoTデバイスを使ってローコード開発(プログラミング言語をほとんど使わずにビジュアル操作などでシステムを開発する手法)を体験するので、段階的にプログラミングスキルを高めていくことができます。
※蒲田校で実施
Raspberry Pi |
Google Nest Hub |
LEGO MINDSTORMS |
micro:bit |
AIシステム科では、AIのしくみや機能を学ぶ「機械学習基礎」の授業に、(株)グルーヴノーツの「AI教育支援サービス」を導入しています。これは実践的なAI教育を導入するためのサービスで、コンピュータの入門カリキュラムから、独自のAIサービスを使ったプログラミングを学ぶ専門カリキュラムまで、習熟度に合わせたさまざまな教材やカリキュラムが用意されています。最初は誰もが手軽にAIを体験できる教育用ツール「AIブロック」を使って、画像認識や音声認識をAIに教えるプロセスを体験できるので、AIを初めて学ぶ人でも安心。ハンズオン(体験学習)で楽しみながら、機械学習の基礎を学ぶことができます。
(株)グルーヴノーツ
AIプログラミングなど最新テクノロジーを駆使した教育事業を展開し、教育機関や社会人に向けてAI教育のカリキュラムや教材を提供している企業。
クリエイティビティ関連の授業
●AIプロデュース
AIを活用した新しいモノやサービスを創造するには、他者に自分の意見を正確に伝える必要があります。そのためのスキルとして、クリティカルシンキング、ロジカルシンキング、ディベートなどを学びます。
●ブレゼンテーション
多くの人にプレゼンテーションする際の心構えと技術、PowerPointを使った効果的なプレゼン資料の作成などについて学びます。また、個人発表とグループ発表を行い、ビデオ撮影による自己評価や、チェック表に基づく他者評価を行います。
●プロジェクト実習
他学科・地域・企業と連携した課題解決や各種コンテストへの出場など、プロジェクト単位の活動を通してチームの役割を学びます。グループに分かれて企画内容をまとめ、プレゼンテーションを行って成果物を完成させます。
Teacher’s
Voice
ITカレッジ
AIシステム科(八王子校)
太田 晶 先生
アイディアを生み出すにあたって大切なこと
新しい技術や考え方を知ることがアイディアにつながります。
みなさんは、DXやWeb3(Web3.0)といった言葉を聞いたことがありますか。DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用することで人々の生活をより良いものへと変革することです。またWeb3とは、ブロックチェーン技術を活用した次世代インターネットのことであり、よりセキュリティ性の高い技術として注目されています。AIの新しい使い方を発想するうえで、こうした新しい技術や考え方を理解しておくことはとても重要です。日本工学院のAIシステム科では、これらにいち早く着目し、Web3の活用についても授業で取り上げています。興味のある人は、ぜひ一緒に学びましょう。
AIを活用する際に心がけておいてほしいこと
AIを知ることは、人や社会を知ること。
AIを使えば、これまで人間が行ってきたことを自動化することができます。そのため、AIは人間の仕事を奪うものと思われがちですが、むしろ逆です。例えば、ミスが許されない監視業務などにAIを活用することで、これまでの担当者はストレスから解放され、新たな業務を担うことができます。また、少子高齢化によって継承者が見つからない事業にAIを活用することで、事業を次世代に残すこともできます。AIを活用するということは、いま社会でどんなことが行われていて、どんな課題があって、どういう人が関わっているかを知ることとイコールです。人や社会を正しく理解したうえで、AIの新たな活用に取り組んでほしいと思います。