学校法人片柳学園
理事長 千葉 茂
我が国では、大学と専門学校が人材育成の両輪となり、戦後の経済復興に寄与してきました。大学は主に多方面の知識を持つゼネラリストを、専門学校は特定分野の知識・技術に秀でたスペシャリストを養成してきました。そのなかで、私ども日本工学院は、すべての学科で「つくる」ことを教育の柱に据え、「何かをつくり出せる人材」の育成に努めて参りました。社会の現場と同等の充実した学習環境を整えているのも、「つくる能力」=「専門力」をしっかりと育むためです。
現代は AI の進展によって「つくる」というハードルが一気に低くなりました。ものづくりの技は3D プリンターで、コンピュータの活用は AI の能力を使ってと、新技術の活用部分が大きく広まりつつあります。オフィスの定型的な事務的作業はもちろん、デザインや絵画や音楽まで、AI にイメージを伝えるだけで作品ができてしまう時代となりました。こうした時代だからこそ、人として何ができるのか、何をするのかということが、逆に大きな価値を持つことになります。
私たち日本工学院がめざす「若きつくり人」の育成は、それぞれの学科で学んだ知識や技術を、社会の改善や私たちの幸せのためにどう使うかということを考え実行するという、人にしかできないクリエィティブな発想で考え、実現するために挑戦する能力を磨くことを意味します。
我が学園は、創立以来 77 年にわたり、常に社会の高度化を注視し、創意工夫を凝らした教育方法を追い求め、他のマネをしない我が学園ならではの教育目的を設定し、社会に貢献できる人材の養成を続けて参りました。
入学をされる皆さんには、私たちの先進性を信じて毎日の学習に取り組むことで、社会で求められている本物の技能を身につけていただきたいと思います。
日本工学院は創立以来、時代のニーズに応え、放送、IT、電子・電気工学、スポーツ、医療、エンタテインメントなどの分野に教育の範囲を広げてきました。今後も未来に向けて変わりゆく社会の進展につれて、次々と生まれてくる新分野における人材育成にも注力して参ります。そして学生一人ひとりが就職力を身につけ、それぞれの分野を舞台に夢を叶えられるよう、全校を挙げて支えることをお約束いたします。